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薮仲委員 私はきょう
大臣がずっとこの
委員会においでになれば
大臣とじっくり質疑を展開したかったのでありますが、
大臣が参議院の
土地特の方へ行かれるということで、冒頭に
大臣に二点ほどお伺いしたいわけでございます。
いきなり
大臣に結論に近い質問をするのはいかがかと思うのでございますが、今度
大臣の
地元の四国と本州とが夢の大橋でつながった。これは四国の
方々にとっては大変喜ばしいことであり、また本州にとってもすばらしいことです。日本の四つの島が一本の道路で結ばれた、これは夢に描いたようなことが現実の問題となって、
大臣の愛媛にしてもこれからの大きな夢を抱いていらっしゃると思うのです。
しかし、その光の影に
大臣御承知の、今問題になっております騒音で悩んでいらっしゃる千数百名の方がいらっしゃるわけです。やはりあれだけの大事業をやったんですからこのくらいの犠牲は当然だということは絶対あってはいけないことだと私は思うのです。やはりあの
方々の環境を守ってあげ生活を守ってあげる、これは
大臣としても最も心を砕かれることじゃないかと思うのです。
きょうはそのことで、運輸省あるいは本四公団、もちろん建設省でございますけれ
ども、環境庁の御
意見を伺いながら、最後に私は
大臣に、あの騒音で非常に困ってらっしゃる
方々の生活環境を守ってほしいということを申し上げたいのでございます。
きょうは論議なくしていきなりこの問題について質問をするわけでございますが、私はきょうの論議を詰めた上で最後はどうあるべきかというと、やはりあの
方々の生活環境を守ってあげなければならない。政府が閣議決定した環境基準ですら居住環境のところは大体六十ホン以下です。それを八十ないしは八十五ホン、今八十ホンを超えておる程度であるかもしれませんけれ
ども、これは大変な騒音なわけですから、
大臣が御承知のように、浜辺に打ち寄せる波の音、カモメの音あるいは出て行く小舟の音等が生活の中の大きな音であった
方々にとって、あの列車騒音というのは耐えられないと思うのです。そうしますと、やはりその発生源に対するきちんとした
対策がさしあたっては必要だと私は思うのです。今あれだけの長大橋についての技術はまだ確立しておらない、これは一応理論としては
納得できます。しかし、住んでらっしゃる方の苦しみはそれを決して理解はしないと思うのです。やはり発生源としての列車はどうだ、走っている自動車は発生源としてどういうことができるか、できる限りの
対策をやはり監督官庁の
大臣として本四公団あるいは
関係の運輸省等と
協議をなさって、最大限の
対策をしてくださることが住民が最も望んでらっしゃることだと私は思うのです。
今じゃ何ができるかといえば、これは
大臣の所管ではございませんけれ
ども、
協議をしていただきたいという項目の一つに、あの列車で渡ればわずか十分そこそこです。私も四国は香川県に何回も行くのです。これは家族の
関係で行きますけれ
ども。字高連絡船一時間、あのうどんを食べながら景色を眺めて、ゆったりとした思いに浸りながら本当にいいなと思います。あれが今十分間で渡ってしまう。じゃあ仮にこれが騒音を防ぐために十分間が三十分になったとしたって、経済効果がそれだけマイナスになったとは私は言えないと思うのです。
今四国へ渡っても、
大臣御承知のように、四国に高速道を8の字に引こうといってもこれは三十年かかる遠大な建設省の道路計画だと思うのです。そうしますと、あそこを急いで渡ったからといって、四国がにわかに――私はきょう、あすの問題ではないと思います。さしあたって今私は
大臣に四国に住んでらっしゃるお一人として考えていただきたいのは、スピードダウンができないだろうか、あるいは夜間、早朝、早暁ですね、列車のダイヤの変更はできないだろうか、あるいは住民の方に遮音性を何とかよくしてあげることができないだろうか。これは発生源と同時に、住んでらっしゃる方の遮音性も考えなければいかぬ。あるいは
大臣も新幹線で、東北・上越がいろいろ問題になりますけれ
ども、鉄道では閣議決定しておるたった一つの新幹線の騒音の基準があります。七十ホン、七十五ホンです。しかしあれも、金をかければかけるほど、例えば十ホンなり二十ホンなり下がるかといえばこれは下がらないですね。限界があると思うのです。そうしますと、それ以上のところは転居していってください、これもやむを得ざる生活環境保全のぎりぎりの選択であるかもしれませんが、これはやはり住んでいらっしゃる方のお気持ちがありますから、どうのこうのと私が言える問題ではありません。やはりそういうことも非常に重要な課題じゃないか。こういうことを踏まえまして、これは
大臣の所掌する問題を超えておりますが、しかし、本四公団を監督なさる主務
大臣として運輸省ともまた御
協議いただいて、四国の将来のためにこの問題は何とか解決していただきたい、これが一つです。
〔野呂田
委員長代理退席、
委員長着席〕
もう一つ、これも非常に残念な思いで私は新聞を読んでおったのですが、福井県の九頭竜川の中州の伐採をしたところが、サギが無残にも殺されたとか卵が全滅したとかということが書いてございます。建設省として、当然
河川管理者として出水期までに河川管理をしっかりしよう、河道も改修しておこう、これは当然河川局としておとりになる判断であり、私はその判断は間違ってはいないと思うのです。しかし、ここで自然保護団体であるとか動物愛護をなさる方から、建設省のやり方は残酷だという表現をされることは私はある面では残念だなと思うのです。
これはどうすればいいか。自然保護の方とか環境保護あるいは
関係の皆さんと話し合って、では、出水期が例えば六月、七月、八月であればぎりぎりいつごろまで、卵がふ化するのはいつごろだろう、ではどうすればいいだろうかということを
協議をなさって、例えば卵がふ化した後ではこれをどうすればいいかということもよく御
意見を聞いて
治水の
対策を講じられれば、私はこんなひどい書き方はされなかったと思うのですね。そういう意味で、こういう問題について、余りあってほしくありませんし、今後
建設行政の中でやむを得ざる判断を求められるときもあるかもしれませんけれ
ども、今回の場合に限って言えば、ある程度時期をずらすことができなかったのかなという残念な思いが心をよぎるわけでございますけれ
ども、お時間の
関係もあると思いますから、冒頭から結論を求めて恐縮なんですが、以上二点について
大臣の御
答弁を冒頭にいただきたいと思います。