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及川一夫君 承知しているものを教えてくれと言ったら教えてくれない。これは住所というのはプライバシーにかかわるのかどうか私はわかりませんけれ
ども、一体どういう
意味やということで正直言って腹立たしいのであります。面倒くさいからこっちで調べるということになりますね。そんなものは紳士録を見ればすぐわかる。この点は別に
国土庁長官に文句を言ってもしようがないんですけれ
ども、総務庁のみならず、諮問会議等の
委員になりますればやはり公の人ということに実はなるわけでして、住所や電話ぐらいのところまではオープンにしたって別に何もだれにもどなられるわけは私はないというふうに思います。
そういった点で苦言を呈しておきますが、そのことよりも、二十二名の選考された方々なんです。
時間の
関係もありますから私から言いますけれ
ども、両
大臣聞いてほしいんです。この方々が住んでおられるところはどこだと思いますか。そんなことは調べてみなきゃわからぬということになる。私は調べてみました。二十二名のうち十七名までが
東京二十三区です。恐らくこういった肩書の方々ですから、全部持ち家それから
土地も全部自分のものだと思います。そして神奈川から三名、多摩に一名、
千葉に一名ということで、二十二名になっておる。そして構成は、経済界から七名、官界OB、全部次官経験者ですね、これが七名、学者が三名、言論界三名、労働界推薦二名と、こういう形に実はなっているわけです。ほとんどが持ち家で、自分の
土地を持っているという方々です。
二十二区ということになりますと、一坪五百万円以下というのはどうも聞いたことがない感じがしますね。ですから、五十坪ぐらい持っておっても二億五千万、こんな
お話に実はなるわけでしてね。したがって、こういう方にとってみれば、高くなるのが腹が立てば文句も出るんですけれ
ども、高くなっていも限り文句はないという気持ちになりますと、それこそ一体議論というのはどういうものになっていくのだろう。私も人のことばっかり言っておれませんから、私は船橋に九十二坪の
土地と家を持っています。そういう
前提に立って
考えても、自分の反省を含めてですが、一体どの
程度の気持ちでこの
土地問題の
委員会が論議をしたんだろうかということが私は本当に心配になってくるわけです。
やっぱり
土地がない、家もない、しかし何とか
土地を買いたい、家をつくりたい、そういう立場の
人たちがこの中に何人か入っておったらああいうような答申になるんだろうかどうだろうか、こういう思いがしてならないんです。したがって、今度のあの答申に対しては、
マスコミ自体もかなり批判的な意見を解説として出されているわけですね。別に政府・与党をとやかく言うわけではありませんが、自民党の与党の案の方が答申よりももっとしっかりしているじゃないか。例えば国鉄用地
処分の問題などについては、「見合わせる」という言葉を答申は使っているが、自由民主党の場合はもう「凍結する」ということをはっきり言っている、こういう問題とか。
問題は、一体なぜそうなるのかという読売
新聞などの解説を見てみますと、国鉄の用地問題にかかわった方々、つまり国鉄のJR化の問題での債務問題ですね、こういうことにかかわった方々が何人がおられる。そういう者の立場からいえば、確かに国鉄あるいはJRの債務問題というのは大変な問題ですから、
責任も感ずるという
意味もあるんでしょう。
とにかく突っ張る。したがって、凍結するということを明確に言っていいものを凍結するとは言わさない。当面「見合わせる」という
程度、そういう言葉に終始しているという問題とか、あるいは
金融機関、経済界の方々も入っておられるわけでして、こういった方々からいえば、
融資の規制という問題などについても、当初の原案には個別審査の徹底とか、悪質な場合には社名を
公表するとかというものがあったけれ
ども、答申として出されたときには「
大蔵省による
特別ヒアリング」「
ヒアリングの内容等の充実を図る」、こういう
程度の答申になっているというわけです。これは私が言ったんじゃなくて、
マスコミ界の方々がそう言われているわけです。恐らくいろんなことがあったと思うんですね。
したがって、
土地臨調の
委員を選考する場合にもう少し構成というものを
考えてもらわないと、それは全部大槻会長の
責任だと言うのならぜひ国会に、参考人でも結構ですからおいでいただいて、今後の問題としてあるいは討議の問題として
考えてもらいたい、そういったことを申し上げたい気持ちに実はなってくるわけです。ですから、この点をひとつ踏まえまして、総務庁ということになるんでしょうが、それぞれ諮問
委員会というのは持っておられるわけですから、ぜひこの点一言総括的に
国土庁長官から、いい悪いを含めてお
考えを述べていただきたいというふうに思います。