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国務大臣(
斎藤十朗君) まず最初に、地元の担当者に集まっていただいて直接意見を聞く場を持ったらどうかという
お話でございますが、今回のこの
国立病院・
療養所の再
編成というものの趣旨につきましては、私からも先ほど来申し上げさしていただき、るる
お話を申し上げておるところでございますが、そういった再
編成の趣旨につきましては、その総論としては多くの方々に御認識をいただけるものというふうに考えております。
ただ、具体的にその再編を進めようとした場合に、その地域地域においてこれまでの経過とか、またそれがどのように統合なり
移譲されるのか、また、その後の後
医療なり、また、地域の
医療がどう
確保されるのか、具体的なことになりますといろいろと不安を持たれる場合が多いわけでございます。こういうことから各地域において反対の声があるということは十分承知をいたしておるところでございます。
でありますので、具体的なそれぞれの地域について地元の皆様方と十分な話し合いを積み上げていく段階において、その再編の構想、また具体的な
状況というものが明らかになり、また御希望を入れつつそういった再編を進めていく、こういうことによって御理解が進んでいくものというふうに思うわけでありまして、そのための地元自治体を初め関係者の皆様方との十分な話し合いを積み上げていく、そして大方の御理解をいただいていくという努力をこれから一層いたしてまいらなければならないと考えております。
そういう
お話し合いを進めていきますいろいろな段階における話し合い、そういう一つとして大臣みずからが地元の皆様方と
お話し合いをするということも必要でありましょうし、また今おっしゃられましたように、離島や僻地に存在するまた関係の皆様方と
お話し合いをするということも一つの
方法かと思います。いろんな
方法をとりながら
お話し合いを進めていくということは当然のことだと考えておりますので、いろいろな話し合いの中で、
先生の御
提案のことも踏まえながら十分話を進めてまいりたいというふうに考えております。
私が
国立病院・
療養所の今回再編の対象になっておるところをどのぐらい見たかということでございますが、今思い起こしておるわけでございますが、具体的に対象になっておる
施設につきましては残念ながら、私の地元の三重県の
施設についてはつぶさに承知をいたしておりますが、その他については現場へ出向いて見せていただいたという例はございません。
ただ、せんだっても長崎の長崎中央
病院を視察いたしまして、僻地中核
病院としての機能を非常によく発揮をしていただき、関係地域の皆さん方から非常に高く評価をしていただいているということをつぶさに見てまいりまして、非常に自信を深めたところでございます。
先ほどから僻地や離島等の
医療こそ
国立病院・
療養所が担当しなければいかぬではないかという
お話がございましたが、
厚生省といたしましては、僻地、離島の
医療を
確保していくということにおいては大きな責任を担っていかなければならないと考えておりまするけれ
ども、それがすなわち
国立病院・
療養所が直に経営、
運営をしていかなければならないのかどうかということになりますと、疑問のあるところだと思うわけであります。
先ほど来、川崎
審議官からも御答弁申し上げておりますように、僻地、離島等の
医療についてはそこの地元の自治体を中心といたしまして、地域の皆様方が
医療の
確保のために御努力をいただくということが第一義的ではないかというふうに考えております。
現に、例えば離島について申し上げさせていただきますと、離島振興法等四つの
特別措置法に指定されております離島というのは三百三十八あるわけでございます。これらの離島に存在いたします
医療機関は全部で八百四十七あるわけでございます。そのうちで
国立病院・
療養所が担当いたしておりますのは、いわゆるらい
療養所等を除きますとわずかに三カ所でございます。すなわち九九%といいましょうか、八百四十七の大部分は地方自治体の開設やまたその地域における私的
医療機関等によって
医療が
確保されているという現状でございます。
そういうことを考えますと、私
どもが僻地
医療、離島の
医療を
確保するためにこれまでも行ってまいりました努力、僻地診療所の
整備のための助成とか、また中核
病院の
整備とか、また医師の派遣のために御協力をするとか、そういったいろんな角度から助成また支援体制を強力にしていくということによって、
国立病院・
療養所でない形でも十分に離島、僻地の
医療が
確保できるものと考えております。そういう
観点から私
どもは引き続き努力をいたしてまいる所存でございます。