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奥野(一)
委員 それじゃ、その議論はこの次にまたやりましょう。それは私と大分見解の違う点がございます。今それをやっていれば時間がなくなりますから、いつかの機会にまたやりますけれ
ども、大分私の考え方と違っている面がございます。当初、通行税などというのができたときには、ぜいたくと言うとちょっと語弊がありますけれ
ども、そういう一つの考え方があったろうと思うのです。航空機が発達した当時などというのは、私も一番
最初に航空路線が出たときに乗ったことがありますけれ
ども、率直に言ってそのころは、いわゆる庶民階級という人力の
利用というのはごく少なかった。今はもう普通ですよ、完全に大衆化されてしまった。大衆化されたときに、いや消費の動向からいってそれはかけるのが当然だという考え方が妥当かどうかということ、そういう点については見解の相違がありますが、きょうはそのことを今議論する時間がございませんから、いつかの時点にまたそれはやらせてもらいます。
それから次に、運輸省の方の
関係でもう一点聞いておきたいのですが、これもコストの
関係からなかなか難しいということなんですが、地方空港
対策。航空機というのは、非常に便利な乗り物だというふうに思われるのですが、私から言えば非常に不便な乗り物だ、こう思っているのです。それは全部東京なら東京中心、北海道で言えば札幌中心ということで、大体ダイヤが組まれています。だから、例えばきょう十時からこの
委員会があるといったって、私はきょう北海道から来れないですね。間に合わないのです。どうしても前の晩に出てこなければ間に合わない。それから、きょう終わってきょう帰れない。最終便だったら、途中で
委員会を抜け出さないと北海道に帰れないということになるわけです。それは、函館空港に駐機をしている飛行機がないからということなんですね。もしそれがあれば、きょうの
委員会があっても悠々日帰りができる、こういうことになるわけなんです。
だから、過疎地から東京なんかに上京してこられる方々というのは、むだな金と言うと怒られますけれ
ども、前の晩に出てきて泊まって、きょうまた帰れないから泊まって、東京に二泊もしなければならない。金持ちの東京にだけはどんどん金を落としていくということになっているわけなんですよ。これは航空会社自体がやられることですから、そう簡単にはいかないと思うのですけれ
ども、先日も五月の二十二日に
商工委員会でも、
経企庁長官にもちょっと申し上げるだけは申し上げました。全体の経済
対策とか地方の活性化ということを考える場合、そういう面もやはり考慮に入れるべきでないのか。できるできないということは、これは民間の航空会社がやることですから、すぐそう簡単にはいかないけれ
ども、
指導方針としてはそういう面も配慮をしてもらえば大変助かるわけなんですよ。
今のところは、まだ東京線というのは全日空一つですけれ
ども、仮に来年日航が入ってくるとか、そうすると函館空港では四社使うことになるのですよ、日航、全日空、東亜国内航空、エアーニッポンだかというものと。そうすれば、その四社でもって何とかできないか。もちろん駐機場を置けば、
整備士も要るとかいろいろなものでかかるということは私も理解しているわけですけれ
ども、しかしそういうこともやはりやってもらわないと、何か飛行機というと大変便利なようだけれ
ども、そのために余計な出費をむしろ地方の方に押しつけているという結果になっているのではないか。そのことが地方の経済の低迷を招いているなんて、そんな大きなことは言いませんけれ
ども、やはりそういう面だってあると思うのですね。だからそういう面について、
方針として運輸省としてはどういうふうに考えられているか、その点だけちょっとお聞きしたいと思います。