○小松原
説明員 私からは
東名の
料金の問題と施設協会の問題、それから二輪車の問題についてお答えをいたします。
先生お話しのように、高速自動車国道は、
昭和四十七年の道路
審議会の答申に基づきましてプール制を採用いたしております。このプール制を採用いたしました理由は、
高速道路と申しますのは各
路線が連結して全国的な交通網を形成しているものでありまして、各
路線は必ずしも独立したものではありませんで、また実際問題としても、
路線の区分をいたします場合に幾分便宜的な面もございまして、その
料金設定に関してなるべく一貫性、一体性を持たせることが適当ではないかということであります。
二番目の理由といたしまして、建設時期の違いがございます。それに起因いたします。地費、工事費あるいはそういった単価の違いによりまして
建設費が
影響を受ける
状況のもとで、事業採択の時間的な順序の違いから
料金に差が生ずるという問題があります。そういった問題を回避いたしまして、あわせて借入金の償還を円滑にするという目的でプール制を採用したわけでございます。
このプール制の採用によりまして
高速道路の整備につきましては、御
案内のとおり、ネットワークの形成が進められてきておるわけでございますけれ
ども、国幹道七千六百キロ、今度国会で御
審議をいただいております追加
路線の三千九百二十キロといったものを効率的に今後整備していきますためには、どうしてもこのプール制の維持を図ることが必要でございまして、
東名、
名神といった非常に採算性のよい
路線につきまして無料化を図っていくことは、非常に難しかろうと思っております。
ただ、
先生二分の一というお話でございましたけれ
ども、これから交通量の多くを望めない
路線が整備されてまいります。こういった
路線に対しまして、
東名とか
名神とかいった道路の先発
路線からいわば上がりである内部補助ですね、内部補助がより物すごく多く過度に行われることを防ぎますために、六十年四月に道路
審議会の答申をいただいております。その内部補助の額というのは、その
路線の
料金収入と国費を合わせた額までとするということで、採算のよい
路線からの過度の内部補助を防ぐという方策をとっているところでございます。
御
案内の
東名、
名神につきましては、今後ともいろいろと一部区間の六車化あるいはサービスエリア、パーキングエリアの整備拡充、あるいは現在
東名、
名神は非常に交通が渋滞いたしております、こういったものを解消いたしますために、第二
名神、第二
東名といった国幹道を追加決定する法案を現在出しておりまして、そういった形で緊急性の高い道路につきましても早期整備に努めてまいりたいと考えております。
二番目の施設協会の問題でございますが、
高速道路の食堂などの道路サービス施設につきましては、
一つは民間資金を積極的に活用いたすということ、それから食堂の営業者に対しまして適正な指導監督を行いますことによりまして、
利用者によりきめ細かなサービス提供を図ることができるのではないかということで、その建設管理を
道路公団以外の事業主体に行わせることが適当ではないかということから、現在その大
部分を財団法人道路施設協会に行わせております。道路施設協会は、その収益にかかわりませず一定の占用料を
道路公団に納めるというシステムになっております。したがいまして現在の
制度では、食堂の売り上げの増加を図って
道路公団の収入増に結びつけるというわけにはまいらないわけでございますけれ
ども、この施設協会の収入もいわゆる営利企業のように配当金として外部に出てしまうものではございませんで、その収益は施設協会の運用財産といたしまして、新しい道路のサービス施設の建設に充当するということにいたしておるわけでございます。
そういった形で、
高速道路の必要な施設の整備に
還元されているわけでございます。これから採算性の悪い道路も建設していかなければならぬわけですが、それと同様に施設協会が行います。そういうサービスエリアの売り上げ、営業成績も非常に困難が予想されてくるわけでございます。そういった現在の協会の財務体質を今後継続いたしまして、そういった採算性の悪い場所につきましても、
利用者が同じようなサービスを受けられる形で確保してまいりたいと考えているところでございます。
それから二輪車の問題でございますが、二輪車は四輪車より安くすべきではないかというお考えでございますが、現在
高速道路の車種区分は普通車、大型車、特大車の三車区分になっております。車種間の
料金比率は、普通車一に対しまして大型車が一・五、それから特大車が二・七五となっております。普通車の区分には、二輪車から総重量八トン未満の普通貨物自動車まで含まれておりまして、重量等から見て、著しい不公平を生じているのではないかという御批判も確かにございます。現在
道路公団におきましては、
料金徴収機械を従来のパンチカード方式から磁気カード方式のものに切りかえつつありまして、この切りかえは
昭和六十三年度中に完成する予定でございます。この磁気カード方式によりますと、現在の車種区分を若干増加することが可能になってまいります。こういったことを契機といたしまして建設省におきましては、適切な車種区分はどうしたらいいか、あるいは車種間の
料金比率はどうしたらいいかということにつきまして現在道路
審議会に
検討をお願いいたしているところでございます。二輪車の問題につきましても、この一環として現在
検討いたしておりますので、その結論をいただきまして対処してまいりたいと考えております。