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野坂委員 せっかく農水
大臣がトラクター問題についても言及がありましたので。今の
我が国の
状況というのは急速に機械化が進んでおるわけです。二十年前と比べて、田植え機等は三万二千台というのが約五万台になっておりますし、トラクターの乗用というのは一万九千台が四十二万三千台になっておる。非常な伸びが示されておりますので、しかも米の
値段の
シェアといいますか、占める率というのは農機具は三一%を占めておる。同じ資料で、
浜口局長の方からちょうだいしておるのですが、全国の平均の
農家の購入
価格は、十五PSが今百三十二万一千円ですね。三十五PSの場合が二百七十六万円、FOBの単純平均値というのは三十PS未満で六十八万一千円、大体この三十五PSの国内
価格と比べると、四倍ですね。四分の一なんです。今も
加藤農水
大臣が、
価格は変わらぬ、冷房してあるしフレームがついている。タイヤや電装品、部品、こういうものでなかなか比べようがないから、まあ一応こういうふうに本体を報告をしておくという格好です。
見てみると、やっぱり四倍というのは高過ぎるんじゃないのか、だれもがそう思いますね。一遍、部品等組み合わせてみて、格差はどの
程度あるかということを局としてやはりつかんでもらいたい。そうしなければ、いや、大体これは
やり方が違うんだから比べようがないんじゃないかとか、しかし、二百七十万と六十八万一千ということになれば、これほどの
価格差で部品が約三倍にもなるだろうかということに、私はなるだろうと思うのですね。だから、これらの問題については再検討して、国際
価格と国内
価格を、同じようなところまで一応持っていって格差を比べてもらいたい。私は、硫安をいろいろの学校の
先生に頼んでありましたら、
先ほど申し上げましたように、ざっと一万円くらいの開きがあるんじゃなかろうかというふうに資料が出てまいったものでありますから、トラクターについてもぜひ御検討と、さらに深くこれらの問題の深部に入って
調査いただき、格差解消、輸出
価格並みという格好にしていただくように
お願いをしておきたいと思います。
時間が来ましたから、ごく簡潔に申し上げます。食公害の問題についてまずお尋ねをしたい、こう思うのです。
食公害といいますのは、農水
大臣や担当の皆さんはよく
御存じだと思うのですが、この間
アメリカのたばこが一億六千万本
日本に入ってきて、農薬の残留度が高いということからお返しになったですね。そして廃棄処分にされた。これほど厳しいというのが現状であります。
そこで、きょう私が質問をしたいと思いますのは、この間八月六日に、淡路島の洲本市にあるモンキーセンターに参りました。多くの仲間の皆さんとも一緒でありましたが、ここで起きた現象というのを、自民党の皆さんもおいででありますから、一応詳しく御報告をして御理解をちょうだいしたいと思うのであります。
まず、あそこのモンキーセンターの中に奇形猿がたくさん歩いております。手も足もないですね。これは三十一年前に大分県の高崎山で発生をしてから、発生率というのは〇・四なんですね。それに対して、この淡路島のモンキーセンターで生まれたのは三百二十頭のうち七十頭が手や足がないのです。サリドマイド児ですね。そして、最悪のときには、この淡路島では四〇%の奇形猿が出てきた。全国平均で一〇%という格好です。
なぜそんなに奇形猿が出始めたかということであります。これは手と足に集中してあらわれております。はっておりますね。ころん、ころん、ころん、ころん、転んでおります。これは遺伝か環境がということが議論になりまして、
日本獣医畜産大学の和秀雄助教授あるいは大阪大学の中南
先生、これらが研究をされましたが、遺伝ではないということだけは明確になった。やっぱりそれは疑惑じゃないか。何を食ったかといいますと、
外国の、
アメリカの小麦を食い始めてからそういう奇形猿が出始めたのです。何を食わしておるかというと、小麦と大豆、
外国から入ったもの。それに地元でとれる、今
田中さんが言った
ミカンを食っておるのです。その中で出てくる。ただ、人間と食う物は同じなんですが、違うのは、我々は煮て食うあるいは加工してうどんやパンで食っておるということが言えます。ここの猿はみんな、生で食っておるのですね。そこで出てくるのではないかということで、いろいろと解剖して調べてくれと言ったら、マラソンという農薬、スミチオンという農薬、これらが随分出てきたというんですね。スミチオンというのは六・四PPM、マラソンというのは三・六六PPM、こういう残留度というものが体内から検出をされた。ところがいまだに原因がわからぬのです。なぜかというと金を出さぬからであります。自分が私的に研究はできるけれ
ども、これだけの差で、例えば熊本県の水俣病のときでも、人間に行く前にネズミがほとんどやられておるということを知りながらも
調査はしなかったのです。人間に出て初めて出てきた。同じことを言っているんですね、
政府は。
環境庁、おいでですか。あなたのところはえさが悪ければえづけをやめればいい、こう言っているのです。実に明確な
言葉ですね。そして厚生省の皆さんも、今二人くらいしかそういう係がおらなくてとっても難しい、人間にかかわり合いが出たらやるけれ
ども、それまではできぬ。予算がないというんですね。そして厚生省もえづけに問題があり、えさづけをとめたらいいではないか、こういうことを言っていらっしゃるけれ
ども、そうじゃないのです。今申し上げたことはみんなテレビに出ました。「奇形ザルは訴える」ということでテレビに何回か出ていますね、ごらんになったと思いますが。こういう猿ばかりおるのです。だから人間にかかわり合いかないとは言えません。そしてその解剖をするに金がなくてできない、これでいいだろうか。スミチオンの場合はうどんに出た、マラソンの場合はビスケットにたくさん出た、そう言われておりながら、人間に余りかかわり合いかないから、金がないという理由だけで私はそれらの問題を放てきするわけにはならぬ、人間にかかわり合いが出てまいりました。だからそういう点については、一遍淡路島のモンキーセンターに、そう遠くないですから行って、大学の
先生の話を聞いて、スミチオンやマラソンにそういう結果が出ておるというのが本当に
現実なのですから、原因の究明と同時に、人間の生命にも
影響があるかないかということを十分に
調査をしていくべきではないか、私はこういうふうに思いますが、農林省の
立場、厚生省の
立場、環境庁の
立場から、時間が過ぎておりますのでもうこれ以上質問することはできませんが、誠意ある御答弁を期待して私の質問を終わりたい、そう思います。