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城地委員 時間があと五分しかなくなりましたので、結びで私の考え方を申し述べたいと思います。なお、それに対して御見解があれば伺いたいと思います。
先ほどからいろいろ
質疑を通じて
理解をされたこともある、しかし
質疑を通じてまだ十分にはっきりしない点もあるかと思いますけれ
ども、私は、今度のこの法案、このことで
日本の
自由貿易は若干阻害をされる危険性があるというふうに思います。これはやり方にもよりますから、必ずしもそういうことではないという反論もあると思います。私も、やり方さえうまくいけばそういうことがないかもしれませんが、
原則的に、流れとして考えてそういう危険性がある。
それから、この
共産圏輸出の問題については私
どもの仲間でもいろいろ相談しているのですが、将来の
日本の
貿易のあるべき姿、それはただ単に、今
輸出も輸入も
アメリカとの
取引が一番多いわけですが、しかしそのままで果たして二十一世紀に入っていいのかどうかということで考えますと、やはり日中
貿易の占める割合というようなものを大きく考えなければならない。今中国が外貨不足で悩んでいるとすれば、三十年間無償貸与してでも中国にそういう需要を発生させて、そして
日本と共同してどんどん
経済的に成長してもらうということも必要なんじゃないか。
日本のいわゆる
経済的な成長政策としてもそれが必要だという一面もあると思います。そういう点では、今度のこの法案は、むしろ逆にそういうことをやりにくくするという一面もあると思いますので、今回のこの
改正については疑念を持っているということを申し上げておきたいと思います。
さらに、「国際的な平和及び安全の
維持」というような抽象的なものを表面に出してきた。今までも二十五条ですか、後段にそういうような文言があったということでございますが、どうもそういうことをはっきり、何というか抽象的なものとして入れてくる。しかも、外務省がそれに関与するというようなこと等を考えますと、どうも余りすっきりしないという考え方があるわけでございます。
それから
ココム問題にしても、
先ほど大臣がおられないとき、特認事項の
関係で質問をいたしました。品目が決まっているけれ
ども、特認事項があって、私の得た情報では全体の六割が
アメリカだ、しかも
日本よりもマルが
一つ違うくらい向こうの方が多い。では、何のために品目をあれして、しかも特認事項をあれするんだということで考えていきますと、私は、
内容がないので禅問答のようになりますからこれ以上は言いませんが、そういうことからして、
ココムというのはそういうものなんだというような、ある
意味での認識も持たなければならないというふうに思います。
それから、後段に大臣が言われた、人員をふやしてそういう
輸出の
関係の事務的な処理はぴしっと早くやっていくということは、これは
法律の問題と直接
関係ありません。
法律にはどうこうでなくて、
輸出で生きていかなければならぬ
日本の現状としては、やはり早くそういうものに対する承認を通産省が与えるということが必要なわけでありますから、それこそ
行政改革で、人数をふやす方の
行政改革も、私もいつもいろいろな場面で言っているのですが、
行政改革というのは減らす方だけ、予算を削ることが
行政改革と思っている。それは間違いであって、必要なところに必要な人員、必要なところに必要な経費というものをやるのが
行政改革であろうと思いますので、そういう点は十分配慮をしていただきたいと思います。
最後に、これは大臣も言われましたが、私もそう思っているのですが、
アメリカはいら立っていると思います。私
どもが
アメリカから来た
アメリカの議会のスタッフの
人たちと話をすると、極めて冷静なんです。その
人たちは
アメリカの頭脳でありますから、いいことはいい、悪いことは悪い、あなたの言うことはもっともだというようなことで、私たちは十数名の国会のスタッフが来たときに
意見交換をしました。あなた方はよく気がついています、
アメリカの悪いところはここです、いいところはここです、あなた方の言うのは、正しいことはここですと。しかし、
アメリカの議会になるとまた違う。大統領の権限の問題も違う。しかも、今はそういう
意味でいら立ちの中にあるということなので、そういう
意味では非常に冷静さを欠いている動きがなきにしもあらずと思いますけれ
ども、これは、
アメリカのことはそもそも
世界のことでありますから、
アメリカも冷静になって、しかも財政赤字を解決して立ち直ってもらわなければ困る。
アメリカが壊れたら
世界も壊れるということを十分我々も知る必要がありますし、そういう
意味で対米
関係についても、
通産大臣はもちろんのこと、ぜひともそういうことの解決を図っていただきたいということでございます。
やはり
アメリカという国は言うべきことは言わないとだめなんで、中曽根さんの悪口をここで言う気はありませんが、ロン・ヤスの
関係といっても、ロンの言うことだけやすやすと聞いてくるようでは困るのであって、今はロン・ヤスヤス
関係というようなことで言われているようですが、やはりはっきり言うことは言うというような
政治姿勢でなければ、向こうだって気がつかないというふうに思います。そういう
意味で、そのことについて要望を申し上げて終わりにしたいと思います。
大臣、お考え方があれば、最後にお聞かせをいただきたいと思います。