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田中(美)
委員 大変前向きの回答で、これはぜひ話が進みましたときに御協力をしていただきたいと思います。
最後になりましたが、これは「
国立病院・
療養所の再
編成・合理化の基本指針」ですが、「
昭和六十年三月二十八日」「
厚生省」これはさっきの資料と違ってきちっと「
厚生省」というふうに書いて指針が出ております。先ほどからの話を聞いておりますと、この指針によってやったんだと言う。他の
先生たちが、この指針のどこでやったんだ、こういういろいろな話が午前中からなされていたわけですけれども、この中に、「労使の理解」と七番目に書いてあるのですけれども、「労使の理解と協力の上にたった
計画の推進」というところがありまして、そこにこのように書いてあります。「
施設の管理者及び職員団体に対し再
編成・合理化の
必要性について理解を求め、
計画の円滑な遂行に双方の協力が得られるよう努めるものとする。」こういうふうに指針にきちっと書いてあるわけですね。ですから、この指針にのっとってやっていると言うならば、当然
施設の管理者や職員団体との話し合いがあるべきです。ところが百八
国会と百九
国会の間一カ月ありました。この間に共産党・革新共同の議員団は数カ所にわたってこういう
国立病院・
療養所をずっと視察してまいりました。
そこの結論なんですけれども、第一驚きましたことは、院長さんが知らないのですね。統合する、受け入れる方の院長さんが知らないのですね。知らないということは、正式に話がないということです。うわさでは知っているのです。しかし、正式にきちっと話し合いがないと言うのですね。それで何だか設計図ができておったようだったから、ああいうふうになるのかなと思ったけれども、正式に話がない、こういうふうに院長さんは言っているのですね。それから職員団体に聞いたら全く話はないと言うのですね。それから
患者さんのところへ行って
患者会の
人たちに聞いても全く知らないと。知っているというのはうわさなんだ。こっちが向こうに行くんだよとか、この二つともつぶれてどこかにつくられるんだよという話は盛んに新聞にも載るし聞くと。しかし、この指針にあるように、
必要性についての理解を求める、こういう
努力をする、こういうことは全くなされていないのですね。特に高知の場合なんかもう本当に知らないのですね。正式には知らない。県に行ったら、さっき言ったように、たまたま開発しようと思ったら、その真ん中に
療養所があったから、ここの
場所が邪魔だから向こうに移ってもらうんだという言う方です。これを見ましても、この指針にさえも沿っていない。
だから、最初から言いましたように、七十四
施設切り捨てありきであってね。あくまでももう国民に対する健康、この責任をどんどん後退させていくという国の姿勢が今度のこの統廃合の問題について非常にあらわれている。だからこそ、その
関係者だけでなくて国民全体が心配しているのですよ。単なる一つの
病院と一つの
病院が統廃合するとかいう心配よりも、そこに国がだんだん国民の健康から手を引いていくのじゃないか、いわゆる民活にしていって国はもう知らないと、どんどん金を削っていくのじゃないか、こういう姿勢を感ずるから、これは驚くべきほどの国民の
反対が大きいのです。私自身びっくりしました。私は絶対
反対ですからね。これは絶対廃案ということですから。
ですから、私の周辺だけじゃないんですね。調べてみましたら、四十七都道府県のうち三十六の道府県議会がこれに対して
反対の決議を上げているはずです。それから二千九百九十八
地方議会、これが
反対決議を上げているんですね。ということは、九〇%の
地方議会が、それから都道府県議会は七七%ですね。これが
反対決議を上げているんですね。これは私自身もびっくりいたしましたよ。これほど多くの国民が
反対しているということは、単なる統廃合だけに
反対しているのではなくて、そこの底にあるものですね。統廃合には絶対
反対。そしてそこの底にあるもの、
地方が将来高度の
スタッフの重み、厚みのあるものをということを信用していないという証拠ですね。まさにオーバーに言えば、一億二千万の国民のうち約一億の
人たちが
反対するほど大きな
反対運動になっている。これはどんどん大きくなっていきますよ。ですから、幾らやろうと思ったって、
大臣、できやしませんよ。絶対させない。きょう見てごらんなさいよ。東京駅の前には白衣を着た
看護婦さんたちが百何人も集まって宣伝していますよ。
厚生省の前には白衣の
看護婦さんたちが座り込みしていますでしょう。きょうは傍聴の方たちも次々と交代してこんなに遅くまで来ていられますよ。これは本当に
全国からですからね、汽車賃かけて遠くから来ていらっしゃいますから。あなたから見ればこれだけの数かと思われるかもしれませんが、これを見ましてもすごい
反対ですね。ですから、長寿園のようなことが起きるのですよ。ああいうことが起きるのですよ。もう村ぐるみ、
地域ぐるみ、町ぐるみの
反対、県ぐるみの
反対ということが起きるのです。ですから高知のように、県が開発するのに邪魔だからと、そういうところは県は賛成するでしょう、だけれども、当事者は正式には聞かされてない、こういうことです。このままもし強硬に実施をするとすれば、
厚生省はこの指針にも反するやり方で、まさにだまし討ちをやるということですので、これはやられたら後大変な禍根を残すというふうに私は思いますので、この法案は絶対におろしていただきたい。これは絶対に廃案にさせるために私は最大の
努力をします。これは絶対に通してはならない。厚生
大臣も、それくらいの決意が国民の中にあるのだということを、
国会の中だけで動いているのじゃないですよ、国民が見ているのですよ、そういうことも
考えて、
厚生省はもうちょっと国民の健康に対して責任を持つ態度をしっかりとってほしいのです。大蔵が何と言おうと、あそこは単なる金を動かしているところです。それはちょっとオーバーですので、訂正いたしますけれども、それに屈しないでいただきたいと思います。
最後に、
大臣の御決意を伺いまして、私の質問を終わります。