○
佐藤(観)
委員 この公職
選挙法の
委員会は、行
政府対立法府というだけではなくて、我々みずからがこれは
政治家でございますから、そういった意味では、随分自民党の先輩の
方々ともいろいろな問題を、議会
制度の
あり方、
政党政治としての
あり方をいろいろ
議論を今日までしてまいりました。この場を通じて、
戸塚先生の先ほどの御質問もございましたし、いろいろな意味を含めて今焦眉の急になっておりますこのパーティーというものの扱い方については、これは経団連の斎藤会長が、次期政権のやらなければいかぬ課題だ、勇断を持ってやるべきである、つまり
政治資金の総枠規制の中に入れるべきであるという御発言をなさっておりますけれ
ども、斎藤会長の発言をまつまでもなく、これを機会にぜひ自民党の
皆さん方とも、あるいは野党の
皆さんとも、そういった
方向で
政治資金の明朗化、
国民の
皆さんに納得いただけるような
政治資金の集め方について
議論をすべきだということを発言をさせていただきたいと私は思うのであります。
もう
一つ、冒頭私がこの
政治資金の総額について
大臣にお伺いしましたのは、実は私もびっくりしたのでありますけれ
ども、自民党さんのことを言って恐縮なのでありますが、何分金額が自民党さんの方が多いものですから何でございますけれ
ども、五大派閥と言われるところのこの六十一年度の届け出は、合計四十五億円に上る繰越金、つまり六十二年度に、次年度に繰越金を出しているのですね。それで中曽根派が繰越金が十四億九千六百万円、前年よりもこれで二億七千四百万円減った。宮澤派が十三億七千百万円で三億百万円増。竹下派というのでしょうか、九億六千四百万円で、これは九千六百万円増。河本派が三億八千百万円で四千万円減。安倍派が三億三千三百万円で一億三百万円繰越金がふえている、こういうことなのですね。
それで、確かに
政治に一定の
お金がかかるということは、私たちも実際にやっていてわかるわけで、ただ、もっともっといろいろなことをやりたいけれ
ども我々にはそんなに集まらないから、まあ集まる方もいらっしゃるかもしれない、私には集まらないからあれでございますが、しかしいずれにしろ、これだけ繰越金を残しているというのは、しかも昨年は
選挙があった年でありまして、借金が残るというのはある
程度わかるけれ
ども、繰越金がこれだけ残るほど
お金を集められる、
政治そのものがいろいろな意味で極めて派手になってきているのじゃないか。
私の聞くところでは、地元には三十人の秘書の方がいらっしゃって、四カ所か五カ所
事務所を持っていらっしゃってなんという話がある。
政治というものは
一つの権力の構造という面からいえば、それも
一つなんだと言えばそれまでなのかもしれませんが、余りにもいろいろなことで派手になり、集める
政治資金の総額がどんどんふえ、しかも派閥には繰越金が残るくらい、
選挙をやってもこれだけの巨額の繰越金が残るくらいの
政治の
あり方というのは、私は大変問題だと思うのであります。
ダブル
選挙で自民党さんは大勝されたけれ
ども、届け出によるところの
選挙対策費というのは百二十億円、野党の方は、社会党、公明党、民社党、共産党、新自由クラブ、社民連、合計して三十八億九千万円という
選挙対策費。いわば百二十億対ざっと四十億でありますから、三対一の
政治資金の闘いであった。私たちはおかげさまで、いろいろな応援をしてくれる、ほとんど
お金をかけずにいろいろ運動してくださる方がいらっしゃるから、そういう要素も当然ありますが、しかしいずれにしろ、
政治が余りにも
お金をかけ過ぎて、派手になって、しかも先ほどちょっと
議論いたしましたように、パーティーをやってもそれが本当に
政治資金に使われているのかどうか。
先ほど
大臣も言われましたように、
個人的に事業をやっていらしたり、あるいは過去の事業でかなり蓄積があってそれを持っていらっしゃる方もいらっしゃいますから、一概に家の大きさとかその他のことで全部を言うつもりはございませんが、先ほど
戸塚先生の
お話で感銘したのは、
自分は
政治家になった場合には、役場の
課長ぐらいの生活である、しかし全部の
方々が本当にそれでやっていらっしゃるかどうか、私はこういったことが大変
政治不信を招く大きなもとだと思うのであります。
この際、お互いに
政治資金の
あり方というものを、本当に
政治不信を招かない
やり方を当然
考えるべきだと思いますが、
大臣のお
考えはいかがでございますか。