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参考人(ゲプハルト・
ヒールシャー君) 御紹介いただきました
ヒールシャーです。
東京に住んできたのはもう二十年間ぐらいですが、今の
日本の若い人と大体同じような期間にもなったわけです。
日本にかなり経験もあるような
立場で、
アメリカでも合わせて二年間ぐらい、イギリスでも一年間ぐらい滞在、仕事をした経験を持ちます。でも、主に自国の西ドイツの状態と比べて
東京あたりのことの
お話をしたいと思います。
この二十年間の非常に速いペースの発達を見てみますと、収入の水準は平均して、あるいはサラリーマンの収入の水準を見てみると、今の西ドイツ並みになったということは間違いないと思います。そこはもう全然問題ないです。問題なのはやはり
住宅です。
住宅とその
環境は西ドイツと比べて大きなギャップは相変わらず残っていることが私の印象です。
それで、こういうような
住宅の状態について、いろいろなきっかけがあってこちらから例えば悪いところを
指摘をする場合は、大体返事は
日本の国が狭いとか
土地が高いとかそういうようなことばかりで、いわゆる仕方がないという返事が多いわけです。私にとっては今のような状態は別に自然のことじゃなくて、これは政策の結果です。間違った政策、政策のなさの結果、あるいは政策の実行のなさの結果、とにかく
人間がつくったようなことです。だから
人間もこれを直す可能性があると私は信じています。例えば
人口の密度にしますと、ヨーロッパのオランダは密度は
日本と変わりがない、むしろ多い方ですが、あそこはそういうような
住宅問題はほとんどないんです。完全にもちろんどこでも解決していないのですが、主に見ますとそういう問題は
日本ほどにはない。あるいはスイスも山ばかりで、
人口に対してやはり宅地が少ない、それでもこういうような問題がない。あるいは
日本の国内の例を見てみると、私、特に取材に何回も行ってきたところの
一つの例ですが、これは神戸市ですが、神戸市は非常に
土地が狭い。六甲山と海の間、
一つのタウンみたいなところですが、そこは人工的につくった島、みんな御
承知のとおりですが、私はむしろその山の裏にあるニュータウンの方がおもしろいのですね。やはり
日本は山の多い国ですから、山のてっぺんを切って、この土はまず海に入れて、そこで
一つの
土地をつくると同時に、やはりてっぺんを切った山を
開発地域として、
住宅地域として大きく使えるようになったんです。そのコストも今の
東京の
住宅地と比べて非常にリーズナブルなところが多いわけです。だから、そこは普通のサラリーマンの収入で
土地が手に入る、あるいはマイホーム、アパートでも手に入る。それで
環境もかなりいいように残してある。交通施設も例えばあそこまでの地下鉄みたいなものはもうできて、三十分以内に
都心部に行けるという非常に
整備のいいようなところが
日本の中にもできているじゃないか。私は別に富士山のてっぺんを切るということは全然考えていないわけですが、しかし、山は非常に多いですから、例えばその一部を、技術と金がもう今十分にあるから、もう少しその可能性も利用したら
日本は本当に広い国じゃないか。宅地問題を解決する道は
幾らでもあると思います。だから結局、政策が大事だと私は思います。
それで、特に
都市政策は今より必要じゃないか。というのは、印象としては、これは特に政治家のいろいろな話を聞きますと、
建設大臣の例もたくさんあると思いますが、大体その裏に考えるのは、大都会に戦後に出た人が定年になりますと国へ帰って、
自分の対あるいは地方に帰って、そこでたまった金で立派な家を建てるじゃないかと。というのは、
都市そのもののための政策は要らないじゃないかと。私はその逆に、三十年でもこのところに住んでしまいますと、やはりその人のために適当な政策が必要じゃないかと信じています。ですから、非常に
都市政策の重要性、適当な
都市改革の必要性を訴えたい。それで、紙の上に書いたばかりのビジョンとかそういうことじゃなくて、やはり実行するような政策と
計画が必要じゃないか。
それで、実態を見てみましていろんな気がついたところを問題提起したいと思いますが、主に
先生方が御存じのところばかりですが、しかし、
外国人の目の一人の例として見たような形で、まず一番気がつくのは、
土地の利用度を、
東京の特に
土地の価格から考えてみると、やはり二、三階建ての利用度は余りにも非
経済的で、例えば
都心部あたりの一戸建ての家屋などの数を見てみると、
都心部でそういうような
生活をするのは非常にぜいたくなことじゃないか。というのは、
都心部の役割から考えてみるとやはり村の役割と違うはずです。
都心部には、例えば、これはちょうど私
日本へ来たときは美濃部さんが
東京都知事になって、その後田中内閣とのけんかの
一つの非常に象徴的なことがあったんですが、これは
東京での
建設の規則を緩和するかしないか。田中内閣は
建設と関係が多いですからできるだけ規則を緩和して利用度をもっと
経済的にしようと。美濃部さんは個人個人の
東京にいるマイホームを守ろうと。これは個人個人にとっては大変結構ですが、しかし遠いところに住んで毎日通う人のことを考えてみると、彼らが犠牲を払うかわりに非常にぜいたくな
東京の
都心部の一戸
住宅を守ろうじゃないかと。大衆を代表するつもりの
社会党出身者の都知事と、
経済界の代表のような田中さんの対立は逆であるべきじゃないかと私は思ったんですが、そうでなくて非常に印象的だったんです。だから
土地利用度のことが
一つ。
もう
一つは
住宅のパターン全体ですが、ドーナツパターンのような、
都心部には
人口が少ないだけじゃなくて、一戸建ての
住宅が多い、団地は皆外にある。団地が外にあるから大勢の人が毎日
都心部に通勤してくることになって、交通混雑もそれで生まれてきたんです。別に交通混雑は自然のことじゃなくて、私にとっては間違った
住宅政策の結果だと思います。この優先を逆にした場合は交通混雑もある程度まで、特に
道路の場合あるいは電車の場合も解決できるはずだ。だから
住宅問題と交通政策も大きなかかわりがあると私は思います。
もう
一つのポイントは
住宅の質です。私の目で見ますと、ほとんどの、もちろん例外でとても立派な家屋もありますが、ほとんどの
住宅は今のような
日本の
経済水準から見ると質が物すごく悪いわけです。これはアパートではもうだれでもおわかりになると思いますが、そこだけじゃないんです。個人
住宅、一戸建て
住宅でも非常に質の悪い、あるいは設備が足りないとか、そういうようなところが多い。これは
東京などに限らない。しかし
東京のようなところが特に目立つわけです。
例えば、私は冬の取材のために東北の方に行きました。雪の対策はどうするかと。いろいろなおもしろい技術がそこに発達したことは事実ですが、
住宅そのものは、あれほど寒い冬があっても九州あるいは関西等の
住宅とほとんど変わりがない。というのは、厳しい冬に適当でないような
住宅が多い。その結果の
一つは、冬のときは
住宅の三分の二ぐらいは使えなくなるわけです。冬は寒いんだからとその部屋は暖めないとか、いろいろなこと。それで、外にもいろいろ棚をつけて、結局暗くなると寒くなる。冬は冬眠するような形になるんじゃないか。非常に現代の技術から考えて、収入水準から考えて信じられないような
生活環境。別に
土地問題だけじゃなくて、全体の
住宅の質、
住宅政策の問題、そこでも気がついてきたわけです。
もう
一つの大きな違いは、これはやはり
首都圏あるいは大阪
中心の宅地の価格の関連であります。これは
住宅の予算の内訳です。今、
東京のマイホームを手に入れるために、これは
建設であるか取得であるか、これは平均の数字ですが、いろいろ含まれていますが、その値段で一人が家を買おうと思えばなかなかできないんですけれども、平均としては大体二、三千万円の数字は今でも残っているわけです。これはドイツの都会とほとんど変わりがないです。しかし、内訳は全然違うんです。内訳としては、
日本の場合は
土地のための分はその予算の四分の三ないし三分の二ぐらいです。
土地のためにそれほど金を使いますと、逆に家屋そのもののために三分の一あるいは四分の一しか残ってないんです。当たり前のこととしてこれは質に反映されるわけです。やはり
住宅の質はそのためにもかなり低いことがわかるようになったんです。同じような予算の中の内訳はドイツは全くその逆です。多いところで
土地のために三分の一払うんですが、四分の一が普通、あるいはそれ以下でもあるわけです。ですから、三分の二、四分の三まで
土地のためじゃなくて家のために使うわけです。そうすると、割に丈夫なもの、設備のいいもの、十五年間、二十年間だけじゃなくて、百年の
目標を立てるようなことになるわけです。ですから、そこもやはり
都市の
住宅政策を解決するには、
土地の価格の問題が大きく絡んでいることはそこでもおわかりになると思います。
環境の施設の話を少しやりますと、例えば国鉄とか私鉄でもそうですが非常に便利で、現在大体の例ですが
経済的でもあると思います。しかし問題は、
一つの制度からほかの制度に乗りかえをしますと非常に高くなるわけです。というのは、地下鉄は
一つの制度として、国電は
一つの制度として、バスは
一つの制度として、しかしどれかその三つの制度の中からほかの制度に乗りかえますと、また改めて全部の料金を払うわけです。これはドイツのことを後でもう一度触れたいと思いますが、そこで、例えばこれをみんな総合にして
一つの
地域交通制度をつくれば、どういう交通機関を使っても同じ切符で距離だけで料金がかかるような制度を導入しますと、大体ドイツは都会あたりの
地域はみんなそういうふうになっているわけですが、そうすると結果的にやはり個人にとって
経済的になるわけですが、しかし制度の乗りかえの必要のない場合は
日本の方が今でも安いと思います。
もう
一つの非常に便利なところは、やはり買い物です。
日本の場合は大体ヨーロッパの教会のかわりに駅があって、駅と商店街、その周辺で買い物のほとんどができるわけです。営業時間も大体消費者に便利なように長くするわけです。非常にそれは
生活のプラスだと思います。特に、ドイツは営業時間の厳しい規則があって、非常に不便な面が多いです。それは政治の背景で、大手チェーンストアと労働組合の連立て、なかなかその壁を破ることは今までできなかったわけです。しかし、その注文も毎年強くなるわけです。少し
日本型の方に直す可能性があちこちに出てくるかもしれない。とにかく買い物の方は非常に便利ということは、私は別に批判のところばかりじゃなくていいところもやはり
指摘すべきだと思います。
道路状態はやはり一番問題が多いわけです。混雑はもう一般的に御
承知のことですが、
道路の役割は、特に幹線
道路の場合は普通のように役割を果たさないじゃないかと。渋滞ばかり、朝から夜もそのことが多いですが、幅が狭いというところだけじゃなくて、全体の量が足りない。
住宅地だけは幅の狭い
道路にプラスがあるのです。それは余り車が入ってこない、逆にそこは自転車で行く、私もよくそれをするわけです。だから、
住宅地では狭い
道路があって、自転車だけ、あるいは小さな車だけがそこに入ってくるような条件があれば、それはプラスの面も多いですから、それを変える必要はないのです。しかし、幹線
道路はやはり問題です。
それで、幹線
道路のもう
一つの問題は、大体その周辺には
住宅が今でも残っているわけです。これは大きな問題です。
騒音とか振動から考えてみると、そこにやはり
住宅は残すべきではないのです。それは将来必ず、今でもそうですが、将来でもそういう政策を続けますと、だんだんストレスなどの訴訟とか、そういう賠償金を求めるようなことが庶民の意識が上がり次第ふえることは間違いないわけです。
東京の例を挙げますと環七通りの周辺で、本当にそこは住むべきところではないんです。これは商売上のところはいいんですが、しかし
道路そのもの、夜も昼も毎日、毎時間それほどの大きな
騒音で大量の車が動いて振動もひどいし、そういうようなところは、やはり切り離すような最低の距離は
住宅までには必要だと思います。そういうようなところは今でも
東京にたくさんありますから、それは大きな問題の
一つです。
緑の少ないところも皆さんが同じように御
指摘になったことが多いですが、緑の少ないところだけじゃなくて、学校以外には特に大人あるいは青年のような人がスポーツできるような公の施設が少ないです。クラブの形でいろいろありますが、非常に金がかかる。非常にそれぞれのクラブの条件に従わないとできないわけです。だからコストが高くて
自分に便利でないようなものが多い。決まった時間しかない。制限が多い。普通の消費者あるいは普通のその辺に住んでいる人にとっては非常に不便なところです。緑の
一つのプラスなところは、小さい子供向きの遊園地は割に多いわけです。これは非常にいいことだと。しかし小さい子供以外のための施設は全然足りないわけです。今でもそう。少しずつは改善していくことは間違いないですけれども、まだ全然足りないわけです。
それで
騒音も
本吉さんも
指摘したような問題ですが、これは駅周辺と商店街周辺と宣伝カー、まあそれは別に選挙の決まった期間内というような宣伝カーじゃなくて、毎日のような、これは一部は右翼の関係、政治関係ですが、一部は例えば何かの特殊な売り物とかですね、やはりその一部はさお竹とか、これは
一つの例ですが。やはりそこでもある程度までの
騒音のコントロールをしないと、何か変な組織が裏にあるだけで
騒音コントロールを実行しないのはおかしいじゃないか、法治国家の
日本としては。やはりだれかこれを公にも言うべきだと思いますが、やはりかなりの
騒音。あるいは学校の近くでは、学校のスピーカーもある程度まで、学校の祭のあるときはみんな了承できると思いますが、毎日のようにいろんな時間にスピーカーの一番大きな力でその学校の行事を発表することが本当に必要かと。やはり
騒音に対しての意識は今の
段階でまだ不十分じゃないかというようなことが言えると思います。
さて今度は安全問題、最後のそういうようなところですが、密集と木材の
住宅という、二つの大きな火事の原因、恐ろしい火事に対しての安全問題は未解決のままです。だから私は二十年前ここに来て、その後で
住宅を建てたときは、私の妻は
日本人ですからその辺で恵まれて、当時は
土地を買ってもらって、
住宅をヨーロッパ風に建てたわけですが、暖房もついた。お手洗いまで暖房のついたところ、あるいはおふろ場に暖房のついたところで、
建築家からもどうしてそこに暖房が必要だと。私は裸になるところが一番必要じゃないかということを言ったことに対して、
建築家は驚いたわけです。次の家まで多いところは一メーター、少ないところは三十センチしかないとやはりコンクリートでないと安全に
生活できないじゃないか。私の住んでいる高円寺のところに、
住宅の家屋としてはその辺で多分初めてコンクリートの家を建てたわけです。
コンクリートの家のもう
一つのプラスは、
日本の
住宅の
建設のやり方では、最初できたときは非常にぴかぴかですが二、三年たって非常に汚くなるわけです。コンクリートの場合、特に表をコンクリートにしますと、最初はそれほどぴかぴかでない、二十年後でも変わりがない。質のいいものであれば、やはり見た目はそれほど悪くならないということも
一つの対策。とにかく
日本の、例えばウサギ小屋のような言葉が
外国で、特にヨーロッパでできたということは、見た目もひどいということは、
東京のように、例えば蒲田あたりとかあるいは電車から見えるような個人
住宅を見てみますと、物すごく小さくて、その上に汚く見えるわけですね。これは空気だけじゃなくて、壁に使う材料という問題もあります。それで、空気は割に汚いというところで白くペンキを塗っている、これは後で汚くなるのを招くことじゃないか。政策をもう少し、白より普通の、空気の内容を考えて、別の色、例えばれんがの家を建てるようになって随分きれいになったわけです。これはそのままで残るわけですね。これも割に簡単に洗うだけできれいにすることも
幾らでもできるわけです。
対策の
方向として、やはり基本的には
都市政策の必要性を訴えたいと思います。
都市の
目標は村と違うわけです、あるいは小さな田舎町、地方町と違うわけです。やはり
都市の
目標は、できるだけ多くの人が
人間らしく住んで、働いて、勉強して、遊べるような
目標が必要だ、その
目標を意識して政策を決めるべきだと思います。
それで、その一番基本的なことは、
都心部の場合、例えば
東京の場合は山手線内あるいは
環状七号線内には、原則としてはやはり集合
住宅、共同
住宅を優先させるべきじゃないか。これは十階建てとか五階建てとか、十二階建て、二十階建てにするかどうか、それはひとつ計算の上に決めるべきです、どれほどの
住宅が必要だと。しかし、今のような状態、平均二階建ては余りにも、二十三区の平均は二・三階建ての程度だと私数字を見たんですが、とにかく二・三階では足りないことは間違いないです。昔は地震の問題があったんですが、その技術は十分に事務所のために発達して、解決したから、
住宅にも利用できるじゃないか。それで、普通の人はみんな一戸建てのような夢を持っているけれども、
都心部に割に条件のいい、質のいいアパートをつくれば、今、外の団地に住んでいる人は喜んでそういうようなアパートに引っ越していくのじゃないかと私は思うわけです。
それで、質のいいこととは何だということは、例えば
自分の部屋から隣の部屋の夫婦げんかがあっても余り聞こえないようなこととか、部屋の大きさと設備、例えば三階からの場合はやはりエレベーターをつけるべきだ。あるいは庭が
都心部にはできない、しかしかわりにバルコニーを少し広くして、そこに木をある程度まで植木のような形にできるじゃないか。ヨーロッパではそういうことをみんなするわけです。だから
都市向きの庭がわりのバルコニーにすればいろいろなことができると思います。今のような粗大ごみの置き場とか洗濯機置き場とかじゃなくて、バルコニーを使えるようなことにすれば、夕方少し涼しくなった夏でも、一杯飲んで家族そろってそこで一休みするようなこともできるんじゃないか、あるいは朝、ちょっと花に水をかけてとか、少しぐらい雑草取って仕事に出かける、いろいろできることはあると思います。しかしそれは共同
住宅以外にはできるだけ多くの人のためにつくれないんです。これはやはり集合
住宅の道を大胆にとるべきだと思います。
例えば、今の国鉄の
土地を売るよりはこれを共同
住宅のために利用する、あるいは今の電車の上に、例えば山手線でもですが、最初の一階、二階は、商売関係は振動のあるところで、しかし五階以上は
住宅のためのアパートをつくれば、例えば十階、二十階建てのそういうような
土地は
幾らでもあるわけです。だから利用の問題です。どういうふうにどれほど利用すればという、いろいろ可能性があります。これは適当な政策をやはりつくるべきです。
それで、交通制度としてはさきにも触れたところがありますが、やはり
住宅地と幹線
道路を切り離すべきです。最低の距離が必要だ。これは五十メーターであるか百メーターであるかは振動をはかって科学的に決める。それで最低その中に例えば
公園をつくれば、木によって振動も
騒音もある程度まで減らすような対策もできるわけです。
交通関係のあと二つのことですが、
一つは
地域の総合交通制度を検討すべきじゃないか。というのは、もっと自由に乗りかえのできるように、それでコストは国鉄、私鉄、バスなどいろんな制度を
一つにする。
一つの大都会
地域の中で利用者は
一つの切符を買って、距離によって料金を決めるわけです。国鉄の近くだから高い料金を払って、ちょうどいいところばかりを利用して、私鉄の近くにいて安い料金を払って不公平じゃないか。これは総合的にその
都市全体の
人口を考えて対策をするべきじゃないか。そうすると距離によって料金を決める、その制度に参加する会社の内訳では計算できるような形で。
もう
一つは、これは
都心部には公害問題の対策としては完全な自動車駐車禁止を導入したことは大体二十年前であったんですが、
都心部には車は余り入ってほしくないということの
目標があって、しかしそれでも入ってくるわけです。だから結果的に駐車場が足りないという
一つのことになったんですが、
建物を建てて地下駐車場を制限することは
日本だけだと思います。例えばドイツの場合、逆に最低の数、地下の駐車場をつけないとその
建物の許可を出さないと、逆の政策ですね。あるいは
住宅地の場合は、やはりある程度の幅があれば、そこでは駐車を許す。駐車の
建物は建てないから、やはり個人が何か、例えば子供を連れて友達のところへ遊びに行こうと思っても
自分の車を駐車する可能性は全然ないわけです、今どこでも禁止だから。やはり幅があるところは少なくとも駐車を許すようなことをするとか、前の政策を改めるべきじゃないか。
それで、通勤時間の
目標としては、
東京の今片道の平均は一時間五分程度だそうですが、これはやはり
目標としては三十分ないし一時間以内に抑えるべきではないか。だから、外の団地のかわりに中の方に入れるわけです。
時間になったことですから、今の対策、具体的にどういう道をとれるかどうか、質疑のときに少しチャンスがまだあるかどうか。御清聴ありがとうございました。