○
木本平八郎君 もちろんそういう御答弁だと思っているのです。しかし、要するに
食管法を
適用するのだということが前提で、食糧庁はもちろんそう考えておられるし、県の方もどうせ
適用されると思うから、それに基づいていろいろ研究なさっているので、消費者として正直なところを言えば、自由化してもらって、カリフォルニア米であろうがタイ米であろうが、あるいはコシヒカリが食べたければコシヒカリというふうなことで選択できるというのが本当の消費者の立場だと思うのです。したがって、この議論は今後とも別の場でやっていきますけれ
ども、きょうはちょっと時間がないので、簡単に私の考えを申し上げます。
食管法というのは、ここの皆さんの中にもいろいろ反対があるかもしれませんけれ
ども、私はいずれこれは時間の問題だと思っているわけです。こういう無理を、戦後四十年、戦前からですけれ
ども、続けていく時代はもう持ちこたえられないのじゃないかと私は思うのです。
したがって、この際、それの移行のトライアルとして
沖縄というのは非常に今いい
条件にあるので、まずここで
食管法の
適用を外して自由化してみて、全量でも七万二千トンですから、そういうことでやっぱりトライアルでやってみられる必要があるのじゃないかということが一つ。
それからもう一つは、これは今、上の商工
委員会でもてんやわんややっておりますけれ
ども、きょうの半導体の問題にしても保護法案が相当厳しくやってきている。私は、外圧というのは非常に嫌いなのですけれ
ども、外圧という点から考えても、ちょっと
食管法はもう持ち切れないのじゃないかと思うわけです。しかも、今てんやわんややっているという
状況からいって、私は
沖縄ぐらい、今のところとりあえず自由化したということであれば、これは一つのガス抜きになるのじゃないかと思うのです。このまま頑張ってしまうと、それこそ大爆発を起こすのじゃないかということもあって、ここで一つ
提案したわけです。ぜひその辺、大局的見地から御検討いただきたい。これは答弁要りませんから、要望だけいたしまして、次の問題に移りたいと思います。
次の問題は、先ほど
文化と言いましたけれ
ども、実は私は結論からいって、
沖縄というのは非常に敬老精神が進んでいるというか、それで老人も長生きなのですね。例えば統計もありますけれ
ども、百歳以上の人口というのは、これは人数からいえばそれは東京なんかの方が人口が多いのですけれ
ども、十万人
当たりにしますと、
全国平均が一・五三人、それに対して
沖縄は約五倍の七・一五人なのです。これはどうして長生きかというのは、それは気候とが食べ物とかいろいろなことがあると思うのです。しかし私は、あえてこじつけになるかもしれませんけれ
ども、これはやはり敬老精神が非常に充実している風土だからじゃないかという気がするわけです。
それで、私の観点を申し上げますと、皆さん御存じのように、
日本がどんどん老齢化
社会になっていくわけです。老齢化
社会でいろいろな福祉だとか
社会政策とかそういったものが必要なのですけれ
ども、その基本には老人を大事にする、老人を敬うということがなきゃいかぬじゃないかという気がするのです。それで私、実は
沖縄に行ったときに感じたのは、
沖縄のお年寄りが非常に柔和ないい顔をなさっているということです。
これはあるいは、アイヌ問題とまた同じような舌禍を起こすかもしれませんけれ
ども、
沖縄の方というのはどちらかというと彫りが深い。それで内実とは違って表面上非常に厳しいような風貌をなさっているのです。ところが、お年寄りになりますと極めて柔和な顔をなさっているという私は感じを受けたわけです。これはそのときは余りどうしてか深く考えなかったのですけれ
ども、ある人から聞きましたら、韓国だとか
台湾の方々もお年寄りの方は非常にいい顔をなさっているようです。その辺に共通しているのがやはりその一つの敬老精神なのです。韓国、
台湾の場合は儒教のなにがあるでしょうね。
日本も戦前は忠孝といって、親孝行とか非常に年寄りを大事にするという風潮があったのですけれ
ども、戦後はプラグマティズムというか
経済性優先というか、そういったところから余り老人を大事にしなくなってしまった。
それで、そういう点で、もう少しあるのですが、時間がないものですから結論だけ申し上げますけれ
ども、これからの
日本にとってこういう敬老精神を敷衍させていくことが非常に重要になるのじゃないか。したがって結論的に、せっかく
沖縄にそういう祖先崇拝というのですか、敬老精神が非常に旺盛だというところがたまたま残っているわけですから、これを何かリーダーというか、てこにして、
全国的にこういう一つの新しい道徳をつくり上げることができないのだろうかと思うのです。これは私は、
経済的に
格差を詰めていくというのも非常に大事なことです。大事なことですけれ
ども、
文化の面ではある
意味では
沖縄が一番ハイレベルにあるというふうにも見られるので、
沖縄の地位を上げるためにもこの点をみんなで強調
して、そして何かリーダーに持っていけないかと思うのです。具体的に私もちょっとアイデアはないのですけれ
ども、そういう点をぜひ、これは開発庁に先頭に立ってもらうというのがいいのかどうかわかりません。まだ一つの意見の段階なのです。こういう
考え方について、難しいのですけれ
ども、大臣、御所見を承りたいと思うのです。