○川崎(寛)
委員 それは数の問題ですね。そうすると、価格の問題、金額の問題、
予算の問題、そこは今の、あなたは大変苦労されたからつらい答弁だろうと思いますけれども、しかしこれだけ価格が下がっているのですから、そして機数をそれでいくならば、うんと
防衛予算は下がっていいはずなんですね。百三十四億円はちょっとだけだ〇・〇〇四%一%枠を超した、これはちょっとだけだというのが
総理の当時の発言だというふうに新聞で拝見しました。私は、ちょっとだけの問題ではない、こう思うのです。
〔今井
委員長代理退席、
委員長着席〕
百三十四億円といいますと、P3Cが八十六億ですから、八十六億に戦車何台か、こういうことになるわけでございますけれども、その〇・〇〇四を超した、百三十四億円超したということの重みは、私は、飛行機の一機や二機の問題ではない、こう思うのです。
この決定をしましたときに、それぞれいろいろなコメントが
各国でやられておりますね。
世界の世論をずっと見てみますと、ニューヨーク・タイムズなどは「
日本の
防衛予算、象徴的一%枠を超える」こういうことを言っておるわけであります。ワシントン・ポストも「
日本の防衛費、制限枠はずれる」イギリスのフィナンシャル・タイムズは「
日本は錘りを噛切った」こういうふうに言っておりますね。それからドイツでは「ハードルを越えた
日本」つまり、あなたがちょっとだけと言うその百三十四億円について「ハードルを越えた
日本」こう言っておりますね。当然ソビエトは「危険な政治的一歩」こういうことで厳しく批判をしておりますし、一番大事なのは、私は、中国、南北朝鮮だ、こう思います、一番接触しているのですからね。
そうしますと、中国は竹下氏が行かれましたときに、鄧小平氏が厳しくこの点について指摘をされたことはもう新聞でも報道されたとおりです。人民日報は「十年来遵守してきた「一%枠」をいったん越えてしまえば、アセアンなどのアジア諸国に不安を与えることになろう。」こういう批判をしておりますし、また、「
日本の
防衛予算の
限度突破」ということで工人日報も厳しい批判をしております。
韓国は、藤尾発言その他いろいろございました。
総理の知的水準の発言もございました。そういう中で今、「
日本、防衛費「GNP一%」を撤廃-軍事大国志向-韓国・中国等アジアの隣接国憂慮」こういうことで韓国側は、「「平和
国家」としての
日本の諸原則の
一つが、変質するという意味を持つことになり、
日本の軍事大国化と関連して、大いに注目される。」こういうぐあいに東亜日報は指摘をしておるわけであります。それから、さらに朝鮮日報は「
日本の軍事力突出は不安である」「偏狭な軍国主義に悪用され易い
日本の、度を過した軍備拡張だけは、米国が余りにも煽りたてることをしないよう望む。」こういうふうに米国にも厳しい
要求をしておるわけでありますが、朝鮮
民主主義人民共和国、北朝鮮の方は、当然、軍国化に拍車をかけている、こういうふうに言っております。
そういたしますと、私は、やはりこの一%枠を突破したということは非常に深刻な問題だと思う。しかも、昨年の同日選挙では、自由民主党さんの安全保障
政策の中には、一%枠撤廃という方針はないのですね。あなた自身も、一%枠を守りたい、こういうことを演説をしておられるわけです。そういたしますと、同日選挙が終わって、そして、三百議席をとった、だから突破せいと、これは
民主主義に反する、私はこう思います。
総理の御見解を
伺います。