○
田中(恒)
委員 この
特別防除で一番問題になるのは、やはり空からまくわけですから、しかもこの航空機は相当速いスピードで飛ぶわけですから、その航空機のまいた薬剤がどれだけ飛散していくかという飛散
状況ですね。これは林野庁は五十七、八年、ここ二、三年大分やわらかくなってきておりまして、大体五十メートルから二百メートル
程度、こういうことに最近表現がちょっと変わっておるようですけれども、しかし、大体五十メートルから二百メートル
程度とおっしゃっているわけですね。ところがこの十年間の空散を通していろいろな
住民の動きもこれあり、あるいはその
地域の
環境という問題についての世論も高まっており、さまざまな研究機関あるいは関係者が自主的にそういう飛散しておる農薬の
調査をやっておる。これは私が承知しておる
範囲では、むしろ林野庁が五十なり二百と言って数値を出した
調査よりもより精密で、より科学的で、相当権威のあるものがなされております。それを見ると、二百メートル
程度といったようなものではない。これもたくさんありますが、一キロになっておるのもある、極端なのは三キロとか四キロというのもあるのですね。
そういう
状況になっておるわけでありますし、その問題を中心にして関係
住民の心配が高まっておるわけですから、私は、まず第一にこの飛散の
調査というものが当然なされてしかるべきだと思う、なさなければいけないと思う。あるいは、農薬の濃度が
大気中にどれだけ含まれておるかという
大気汚染の問題をやはり考えなければいけないのじゃないか。そういう点を関係地区の
住民の皆さんが非常に心配をされるから、いろいろな
意見やいろいろな動きが出てきておる面が多いと思うのです。そういう方々に対して、これはいわゆる国がやっておるのでありますから、あるいは県なり
市町村がやっておる場合もありますが、しかし大体これは国の責任で
予算化をして、ほぼ全額みたいな形で空散をやっておるわけでありますから、私は、やはり国の責任でそういうものを含めた生活
調査をすべきであると思う。確かに、合せられておるものの中には土壌
調査があります。どれだけしみ込んで、そしてその土壌からいろいろなものを食べる、いろいろなものをつくっていく、そういう
意味で土壌とか水とかいうものをやっていらっしゃるから、間接的には生活
調査につながっておるものもあるという
意見もわかりますが、しかし、やはり直接的に飛んだ薬剤の飛散度合いあるいは汚染度合い、そういうものを
調査をしないと、生活
調査あるいは
自然環境調査という当
委員会の附帯決議の
内容にならない、私はこう思います。そういう
意味で、生活
調査というものは極めて不十分な
状態にあると思うわけでありますが、これらの点について御検討をいただいてぜひ
実施をしてもらいたい、こういうふうに考えるわけでありますが、いかがでしょう。