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薮仲委員 きょうはもう少し具体的にいきたいのですが、余り時間がありませんので要点だけ。
もう一点お伺いしたいのは、やはり水資源白書の中で、今部長がお話しになられました、特に
大都市圏においては水資源開発
促進法に基づいてフルプラン
計画を立てまして、
都市の急激な人口の増加あるいは産業の発達に
対応できるような形で指定水域を決めて、そこで需給の見通しを立てて総合的な
対策を立てる、これが水資源開発
促進法の趣旨であって、これは河川の名前を挙げれば、皆さんもなぜそんなところがと思うほど超一級河川があるわけでございます。利根川、荒川、木曽川、淀川、吉野川、筑後川。
首都圏に関しましては利根川あるいは荒川水系、近畿圏は淀川水系、中部圏は木曽川水系、このように重要な河川ですら、この中にはこういうふうに書かれているわけですね。「供給
施設の建設は、需要量に対する供給
施設が完成していない。このため、水需要の相当量は渇水時には取水が困難となる不安定な水源に依存している。」このように、
大都市圏でも非常に不安定取水がうたわれているわけです。
さらに、これは長官に最後に御答弁いただくためにまとめてやりますけれ
ども、長期需給見通しの中で、生活の多様化と質的向上に伴い水の安定供給が一層重要な要件となった。水使用の合理化が進み、節約余地が少なくなってきておる。ですから、水のわずかな供給不足も
国民生活、産業経済に重大な影響を及ぼして、特に関東臨海、近畿臨海、北九州、この水利用が高度な段階に達している
地域においては非常に重大な課題になっている。しかも、超長期に見た場合には、水資源の開発による供給を拡大することが困難である、こういうことが書いてあります。特に、「水資源開発による供給拡大が困難化し、水利用の高度化が更に進むと予想される
地域は、関東、北九州、近畿及び沖縄である。」しかも、この
地域は、「将来ダム等の建設による水供給の拡大は一層困難となることが予想されるので、水需給の安定のためには、水資源の有限性を認識して一層水使用の合理化を進め、節水に努める必要がある。」こううたってあるわけです。
これを見ますと、冒頭指摘いたしましたように、もう使える水はこれしかない。しかも、河川の開発がこれ以上進まない
地域が出ておる。二十一世紀をより豊かに安定した
国民生活を送るためには、水というものについてのしっかりとした見通しを立てなければならない。そうしますと、今四全総が行われておりますけれ
ども、四全総の中でもそれにリンクした形で長期の水の需給見通しを長官のもとでしっかり確立していただきたい、このことが長官にお願いしたい点でございます。その上に立って、二十一世紀に向かっても
国民生活において水の不安がない、こういう社会を築いていただきたいと思いますので、最後に長官の御答弁をいただいて、終わりたいと思います。