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1987-03-30 第108回国会 衆議院 議院運営委員会 第13号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和六十二年三月三十日(月曜日)     午後三時四十分開議 出席委員   委員長 越智 伊平君    理事 石井  一君 理事 田名部匡省君    理事 北口  博君 理事 糸山英太郎君    理事 高村 正彦君 理事 清水  勇君    理事 阿部未喜男君 理事 近江巳記夫君    理事 中野 寛成君       甘利  明君    井上 喜一君       伊吹 文明君    江口 一雄君       鴻池 祥肇君    谷垣 禎一君       中山 成彬君    二田 孝治君       三原 朝彦君    伊藤 忠治君       山下洲夫君    鳥居 一雄君       日笠 勝之君    田中 慶秋君       東中 光雄君  出席国務大臣         国 務 大 臣         (総務庁長官) 山下 徳夫君  出席政府委員         総務庁長官官房         長       古橋源六郎君         総務庁行政管理         局長      佐々木晴夫君  委員外出席者         議     長 原 健三郎君         副  議  長 多賀谷真稔君         事 務 総 長 弥富啓之助君     ————————————— 本日の会議に付した案件  国家公務員任命につき同意を求めるの件  国会法の一部を改正する法律案起草の件  国会議員の歳費、旅費及び手当等支給規程の一  部改正の件  国会議員の秘書の退職手当支給規程の一部改正  の件  国会職員給与等に関する規程の一部改正の件  本日の本会議議事等に関する件      ————◇—————
  2. 越智伊平

    越智委員長 これより会議を開きます。  まず、国家公務員任命につき同意を求めるの件についてでありますが、検査官臨時行政改革推進審議会委員中央社会保険医療協議会委員に、お手元の印刷物にあります諸君を任命するについて、内閣から本院の同意を求めてまいっております。     —————————————  一、国家公務員任命につき同意を求めるの件   検査官    中島  隆君 大久保孟君六二、三、二九          定年退官につきその後任   臨時行政改革推進審議会委員    江田 虎臣君    大槻 文平君    木下 和夫君    鈴木  治君    瀬島 龍三君    武田 誠三君    宮崎  輝君   中央社会保険医療協議会委員    圓城寺次郎君 六二、三、二一任期満了に           つき再任     —————————————
  3. 越智伊平

    越智委員長 この際、各党から発言申し出がありますので、順次これを許します。清水勇君。
  4. 清水勇

    清水委員 今議題となりました国家公務員人事案件について、とりわけ新行革審人事について若干政府見解をただし、また我が党の意見を申し上げたいというふうに思います。  改めて私がちょうちょうと触れる必要はありませんが、玉置長官は一〇七臨時国会の際、衆議院は多分十二月四日だと記憶をしております、参議院は十二月十六日だと思いますが、それぞれの内閣委員会で新行革審委員人選に触れて、かなり具体的な政府見解を披瀝をされております。  具体的に申し上げると、玉置長官は、まず第一に、従来の流れの延長で人選をすることは考えていない、第二に、フレッシュ人選を行う、第三に、今申し上げたフレッシュとの関連で、この際八十歳以上の方については外れてもらう、この三点についてはそれぞれ総理とも大体の合意に達しております、こういう見解を述べておるわけであります。そしてその立場に立って当初の人選が行われたわけでありますが、例えば委員互選会長等が決められるはずでありますから、あらかじめ政府会長候補として内定をさせること自身非常にけしからぬことだというふうに我々は思っているわけでありますが、まあそれは一応おいて、五島昇氏を会長候補として内定をする、こういうことがございました。しかし、財界がこぞってこれに反対をする、とりわけ大槻文平氏が中心となって五島氏を忌避をするという経過がございまして、結局五島昇氏が辞退をされる、こういう経過がその後起こったことは周知の事実でございます。  そういう一連経過に触れて感じますのは、基本的な新行革審人事あり方について極めて不明朗である。なかんずく、その後に大槻文平氏が会長候補内定と称して政府から推薦がなされる、これはまさに朝令暮改であるだけではなしに、極めて不見識な人事あり方ではないか、こういうふうに思わざるを得ません。財界のいわば圧力に屈する、こういうことで今は亡き玉置長官の遺言ともいうべきいわばフレッシュ人事構想が崩壊をする、これは極めて納得のしがたい事態でございます。  去る二月の十九日に官房長官から議運理事会にこの人事について同意を求めるの件の申し出がございましたが、今日まで約四十日間これが滞ってきている、国会同意を与えるに至っていないといういきさつがあるわけでありますが、玉置長官の後を受けて就任をされた山下長官としては、今私が申し上げた一連経過についてどのような認識を持っておられるのか所信を承りたい、こう思います。
  5. 山下徳夫

    山下国務大臣 お呼びいただきまして、私から御説明申し上げる機会をいただきまして、大変ありがとうございました。  今おっしゃいましたとおり、これは若干もたつきという言葉が当たるかどうかわかりませんが、いろいろな曲折を経まして、委員候補として皆様方に御提示して御審議いただくわけでございますが、私の前長官が今お話がございましたようなことをおっしゃっていたということは、私が長官に就任いたしました後、前の関係者からいろいろ聞いて、こういうことだったと私も承知いたしております。フレッシュという言葉をお使いになっているとおっしゃいましたが、私はフレッシュという言葉に別にこだわるつもりはございませんが、ただ、それは全部顔をかえるとか年齢的に全部若返らせるということじゃなくて、新しい感覚ということを含めて、法に定める適切なる人を選ぶという観点から私も選考してまいったわけでございます。したがいまして、大半の方はいわゆる新しい方々にかわったわけでございますが、やはりこの七人の中には、従来からのいきさつを御存じのいわゆる非常に識見を持った方ということでお入りになることも私は構成上必要ではないかという観点に立って、こういう方々委員候補として私の方で御選定申し上げた次第でございます。  なお、玉置長官のおっしゃったことはよく承知いたしておりますが、結局玉置長官もそれぞれ関係方面同意を得られないまま——確かに御方針はそうでありましたけれども、御同意を得られないまま御逝去になったということでございます。御逝去になる直前に、そういうものを踏まえながら内閣に対して一切白紙に戻すということを伝えられたやに伺っておりますが、そのことはともかくといたしまして、今申し上げましたような基本的な方針に基づいて選考をいたしたという点については何とぞひとつ御了解をいただきたいと思います。
  6. 清水勇

    清水委員 実は私、時間がないものですから、ここに衆参両院内閣委員会の新行革審人事についてのやりとりの議事録がございます。一々申し上げません。申し上げませんが、お読みをいただけばわかりますように、例えば八十歳以上の方には他の仕事についてもらって、この際は、この人事について言えば外れていただきますと、そこまで明言もしている。フレフシュという裏づけとしてそういうことを言っておられる。そのよしあしは私は論じませんが、現に五島昇氏が俎上に上ってきたことは事実なんです。しかし、これが最終的にはクレームがついて、主として財界から、とりわけ大槻さんからクレームがついて五島さん自身が辞退を表明をされる、そして人選は振り出しに戻る、まことに不明朗ないきさつがあった。ですから、その点についてはどうしても納得ができないということをまず一つ申し上げておきます。  それから、時間の関係がありますから、次に若干の見解を申し上げますが、実は我々が——我々がという言い方は少し言い過ぎであろうかと思いますが、我が党が大槻氏についてなぜ同意できないのかと申しますと、これはいろいろな事情がございます。例えば客観的な事情を申し上げますと、昭和五十九年八月に臨教審の人事がございました。この際に、人物、識見とも松前重義氏は立派であるけれども、この方は既によわい八十歳を超えておられる。八十歳を超えておられる方では、いかにも激務をお願いをするのは無理と言わざるを得ない、こういうことが唯一の理由で外されているという例があるのですよ。ところが、今日俎上に上っている大槻氏は八十三歳、この辺の矛盾をどういうふうに受け取られるのか、こういうことを一つは申し上げざるを得ません。  それからいま一つは、大槻氏の日ごろの所論、言動についてどうしても私ども不信感を持っております。特に私は、時間の関係国会の問題に絞って申し上げますけれども、例えば日経連会長をなすっておって、研究会報告について各方面の御理解、御同意を得たいと私どものところへも大槻文平氏の名前で文書を送ってこられております。それを拝見をいたしますと、要約をして申し上げると、国会にはむだが多い、したがって改革が必要である、特に、衆議院は四百七十一名くらいでいいのではないかとか、参議院廃止論ということを強調されている。いやしくも今、国権の最高機関である国会について、その機能強化というものが内外から求められております。ですから、議会制度協議会といったような場を通しながらも、いかにして国民の負託にこたえられるような機能強化を図るか、こういうことを他面論じているときに、これに相反するような所信をお持ちの方が新行革審中心に座られるなどということは、まさに当を得ないと言わなければなりません。ですから、そういう意味からいって、他の六名の方々について我が党は同意をいたします。しかし、大槻文平氏については同意ができません。  そういう意味で、この際、山下長官政府を代表してきょうはおいでをいただいておるわけでありますが、大槻氏の候補たる立場撤回をしていただき、新しく人選をし直して再提案をしていただく、このことを強く希望いたします。あわせて、長官見解がおありになろうと思いますから、お聞かせをいただきたい、こう思います。
  7. 山下徳夫

    山下国務大臣 私も速記録を拝見いたしまして、確かに八十歳ということをおっしゃっていることを承知いたしております。しかし、先ほども申し上げましたように、年齢的な一つ横割りと申しますか、年齢を横で切るようなそういう言い方等も含めて一切白紙に戻すということを御生前おっしゃっているわけでございまして、八十歳につきまして、私は党の行財調会長等もやっておりまして、玉置さんもよく存じておりますが、この点については、実は率直に申し上げて若干意見を異にしておりますので、こういうふうに一切白紙に戻すとおっしゃったものですから、私の選考方針はその点は若干変わったと申し上げなければならぬと思います。現実に人間の寿命は延びておりますし、ただ年齢だけではなくて、その方の健康状態とかあるいは判断能力とかそういうものを総合して、私は適切な人だという判断に基づいて委員候補にいたしたわけでございます。  さらに、労働問題研究委員会、これは日経連下部機構でございますが、日経連会長立場議長になるということでございまして、大槻氏の意見を聞いてみましたら、それは自分意見ということよりも、合議体でもってそう決まったから議長として自分は発表したのだ、こういういきさつがあったようでございます。したがいまして、これは単なる民間団体でございまして、もしもその職につかれてこういうことをおっしゃるというのならそれはゆゆしき問題であると思いますが、この時点においては、ただ会を代表する立場であったから、会の意思決定について自分が発表したのだということと、民間団体であるという点で御了承をいただきたいと思います。
  8. 清水勇

    清水委員 最後に一言。私は、別に年齢にこだわっているわけじゃありません。原議長まさにかくしゃくとして国会運営をつかさどっておられる。しかし、それもありますけれども、特に、むだが多いとか参議院廃止をしろとか、よくおやりになる私的諮問機関人事ならそれは勝手でしょう。しかし、国会同意を受ける人事なんですから、そうだとすれば、この辺をよくよくおもんぱかって、政府としては、国会候補者名簿を提出をする場合には、文字どおり大方合意が得られるように、コンセンサスが得られるようなそういう配慮に立って行う、こういうことがありませんと、今後とも国会同意人事をめぐって紆余曲折を経なければならない、大変遺憾なことだと思いますので、この点はくれぐれも注意をしてもらいたい、こう希望しておきます。
  9. 越智伊平

    越智委員長 次に、近江巳記夫君。
  10. 近江巳記夫

    近江委員 臨時行政改革推進審議会委員につきまして、私ども考え方を開陳したいと思います。また、一点総務長官にお伺いしたいと思います。  旧臨時行政改革推進審議会は、三年間にわたる答申をまとめ、昨年六月十日、最終答申政府に提出したことによりまして、現在は、行政改革断行の一切の責任はすべて政府にゆだねられ、今やその実行の段階にあり、まさに行政改革推進はこれからが本番であります。旧行政改革推進審議会最終答申いたしました「今後における行財政改革基本方向」に、「改革はいまだ道半ば」「特に、行政責任領域の本格的な見直しはなお不十分であり、財政再建は前途程遠い状況」と述べておりますように、新行革審が今後の検討課題として残された問題にどのように取り組むかが非常に重要であります。今後、政府の新行革審委員をもってさらに行政改革断行実行せしめ、活力ある福祉社会の建設や国際社会に対する積極的貢献の道を開かねばなりませんが、そのため、国民の期待にこたえ得る新行革審委員には、清新にして有能濶達なる人材が強く望まれる次第であります。  かかる観点から考えまして、今回政府から承認を求められております新臨時行政改革推進審議会委員に推挙されております大槻文平氏につきまして、この点につきまして少々の疑問を持っております。  その第一の理由は、昨年十二月十六日、参議院内閣委員会におきまして故玉置総務長官は、新行革審のメンバーの任命基準とでも申しましょうか、「八十歳以上の人はこの際やっぱりそれぞれの偉い立場についていただきまして一応七人の委員から外れてもらう」、これは会議録に掲載されておるわけでございまして、先ほど清水さんからお話もあったとおりでございます。いわゆる八十歳以上の人は委員にしないと答弁しております。八十歳以上の方でも元気な方がたくさんおられます。しかし、大体におきまして健康上からも心配な点があります。大槻氏は八十三歳という高齢であり、健康上からも非常に不安な要素を含んでおられるのではないかと思うわけであります。  その第二の理由は、大槻文平氏が議長を務める日経連労働問題研究委員会が本年一月二十一日公表いたしました報告書の中で、参議院廃止論を提唱されている。また、昨年七月二十九日には、経済四団体の連名で衆参議長あてに同様の要望書を提出しております。個人的見解ならばさることながら、日経連会長、また議長として、現行の二院制廃止論憲法改正を必要とするものであり、その点は議会制民主主義を根幹から否定する考えではないかと思うわけでございます。常々自由民主主義を標榜し、これを範とすべき人が、新行革審委員の任に当たるのは非常に問題があるのではないかと思います。  第三の理由は、大槻文平氏は売上税導入賛成立場をとっておられる方でございますが、この問題について一つ申し上げたいと思いますのは、先般、私ども矢野委員長の一行が米国に参りました。そのときに、レーガン政府考え方を聞いたわけであります。そのときにメンツ財務次官補は、付加価値税導入反対した理由といたしまして、第一には、米国は直接税が主なので間接税中心の人員をふやさなければならないという執行上の問題。第二には、インフレ効果をもたらし、特に所得の低い人に打撃になること。第三には、レーガン大統領が最も重視した点だが、政権がかわった場合、税率を上げることによって大きな政府になる。すなわち、レーガン政権が目指している小さな政府が大きな政府になる。これは行革という点からいって甚だ問題があるのではないか、このように思うわけでございます。  以上の理由から、今回の人事承認案件についてはいささか適格性に欠けるのではないかと考えるわけでございます。ゆえに、政府といたしまして再度この点を検討されるよう強く要望するものでございます。  この点につきまして、山下総務長官より見解を賜りたいと思います。
  11. 山下徳夫

    山下国務大臣 三点を御指摘になりましたが、第一の年齢の問題、それから二番目の労働問題研究委員会における御発言の問題、この二つの問題については清水理事の御質問にお答えしたとおりでございますが、再度お答えいたしますと、ただ単に年齢にとらわれることなく、それぞれの方々の従来からの識見、この問題に対して適任がどうかということを判断し、あわせて、年齢よりも健康その他それぞれお人によって違うわけでございますから、そういう点も考慮しながら決めたわけでございます。  それから、労働問題研究委員会についての御発言お答え申し上げたとおりですが、民間団体であるこの会が意思決定をし、議長である大槻さんがこの会を代表して発表したんだということでございまして、個人的な御意見と申しますかそういうことではないというふうに承っております。まして、今後公的な立場につかれた場合は、無論こういった民間団体と違うわけでございますから、こういうことはおっしゃらないということは、私どもはおよそそのように承知しておりますし、そういうことで御了解いただきたいと思います。  第三点の売上税の問題につきましては、それぞれお立場によって、売上税に賛成するから反対だとか、いろいろそういうこともございますが、これは目下国会において御審議中でございますので、あえて私からこの場で余り申し上げるのもいかがかと思います。  以上の三点をお答えして、何とぞひとつ御了解をお願いしたいと思います。
  12. 越智伊平

    越智委員長 次に、中野寛成君。
  13. 中野寛成

    中野委員 民社党・民主連合立場から、意見を若干申し上げさせていただきたいと思います。  私どもは、第二臨調発足以前から、現在の日本国財政を考えるときに、また行政機構が肥大化していることを考えますときに、どうしても行政改革推進が必要であるということをたびたび御指摘を申し上げ、第二臨調を初めとする、また今日の臨時行政改革推進審議会に至ります過程の中で、その審議実行を促してきたところでございます。そういう中で、第二臨調における行政改革についての答申をつくる過程の中で、金目になる論議というものが避けられたと指摘する向きもあるわけであります。我々は、行政改革によって財政をいかに切り詰めていくか、それをいかに有効に活用していくかということに焦点を合わせて考えてまいりましただけに、そういう指摘がありますことを大変残念に思うのであります。  しかも、今予算等についても審議がされておるわけでありますけれども、例えば新年度の予算編成の中におきましても、増減税プラス・マイナス・ゼロなどという話が聞かれるわけであります。これ以上肥大化することを防いだというお答えはありますけれども、しかしながら、むしろ減税等についての財源を生む意味でも、なお一層大胆な行政改革が必要だというふうに申し上げたいわけでありまして、行政改革に対する最近の政府の熱意に極めて疑いを持たざるを得ない、こういう気持ちを持っているところでありまして、今後の行革に臨む総務庁長官の御決意をまず第一点はお尋ねをしたいと思います。  あわせまして、今回提案をされております審議会委員についてでありますが、今日までもこの種委員選任につきまして、我が党はたびたび議院運営委員会理事会等々におきまして、でき得る限り若くフレッシュで有能な人を選任するようにということを要望してまいったところであります。既に、さきに我が党の議運理事をしておりました西田八郎議員などは、議運における発言の中で、せめて七十歳ぐらいまでにとどめるべきではないかという意見を申し上げた経緯があるようであります。ただし、最近は平均寿命も延びていることでもあり、それをもし延ばすとしても八十歳までかなという話が出た。そういう話が出たときに、とりたてて他の理事の皆さんからの反論もなく、そういう雰囲気の中で今日までの議運が推移してきたと聞かされております。  こういうことにあわせまして、先ほど来指摘をされておりますように、一〇七国会におきまして前玉置総務庁長官が、八十歳という年齢を挙げてその選任基本方針を申されているわけであります。この点につきましても、先ほど来山下総務庁長官は、玉置長官は御生前にその方針で努力したが思うに任せなかったので撤回をされておるんだという御答弁がありました。しかし、少なくとも国会答弁撤回されていないのであります。国会において公式に発言をされたということでありますから、私どもは、その方針は当然国会の中では生きておるものと判断すべきだ、こう考えるものであります。  あわせまして、今話題に上っております方は、すでに会長として、これは報道が勝手になされているというお答えが返ってくるかもわかりませんけれども、これは政府にその意思がなければそういう報道はなされないわけであります。しかしながら、この設置法第六条によりますと、会長委員互選、こう書かれているわけでありまして、これらはやはりその選出過程において問題を残したと言わざるを得ない。こういうこと等をも考え合わせますときに、この選任の方法についてやはりより民主的に、より公正に、そしてしかも、その委員につきましては、年齢も含めましてより一層若返りや清新さや、それから有能な方を選ぶ等々のことについて配慮がなされなければならない、このように思うわけであります。  私どもとしては、そういう意見を持っていることを御披瀝申し上げ、長官から今後の行革に臨む御決意と、そしてこれら審議会委員等選任あり方についての今後の御方針、お気持ちについてお答えをいただきたいと思います。
  14. 山下徳夫

    山下国務大臣 国民の税金が合理的に使われているか、むだがないかということをチェックしながら小さな政府へ向かって努力するということは、基本的な考え方として全くそのとおりでございます。でありますから、臨調というものが発足いたしまして、その決定内閣が尊重する、そしてそのとおり旧行革審もそれを受け継ぎ、また、新行革審も受け継ぐことになっているわけでございまして、その線に沿って私もまた内閣構成員の一人として努力してまいりたい。趣旨は先生のおっしゃるとおりであります。  二番目の、八十歳の年齢その他速記録には残っているよ、そのとおりだと思います。ただ、選考いきさつについては、私がきょうここでざっくばらんに申し上げたとおりでございまして、だからどうということを、速記録が無効だというようなことを決して申し上げておるつもりではございません。ざっくばらんにいきさつを申し上げまして、ひとつそういうことでございますから、前長官はこういう方針であったでしょうけれども、若干意見の違いもあったことも私正直に申し上げましたが、そういう観点からひとつ御了解をいただきたい、こういう気持ちでお願い申し上げている次第であります。  また、冒頭申し上げましたとおり、新行革審につきましては、その決定趣旨政府としても尊重してまいりたいと思います。  委員選考に当たりましては、もう既に七名の方を、委員候補と申しますか、一応選考を終わりまして御提示いたしておるところでございまして、今後と申しますか、私がいつまで長官をやれるかどうかわかりませんが、政府方針は、さっき申し上げましたように、この法に定められておりますように、これらの問題につきまして、行政の改善問題に関して十分識見を持っている人を選べという法の趣旨に沿って選ぶべきだと思います。
  15. 越智伊平

    越智委員長 東中光雄君。
  16. 東中光雄

    ○東中委員 日本共産党・革新共同を代表して一言申し上げたいのですが、臨時行政改革推進審議会委員任命に関連しまして、私たち日本共産党としましては、臨時行政改革推進審議会そのものに、あるいはこれによって進められようとしておる行政改革そのものに反対する立場をとってきておりますけれども、だからといって、審議会の設置に反対したからといって、審議会の委員に何でもかんでも反対するということではございません。一人一人この趣旨に従って検討をしてまいりました。今回の七人の方々につきましては、遺憾ながらと申し上げましょうか、私たちの立場で言えば当然ですが、非常に反対だというふうに考えております。  今度の新行革審委員の任命に対して、国家公務員任命について国会同意を求める案件について、任命するのは政府でありますから、その政府方針を担当の総務長官国会発言をしたということは、国会に対する一つの約束ということになると思うのです。それは玉置さんの個人的な見解じゃなくて、中曽根内閣総務長官としての方針を言われたのだと思うのです。しかもそれは国会同意案件ですから、国会同意する案件についてその基準を先に言うておいて、それで実際に任命するときはその基準と違う任命をして同意を求めてこられる。これは国会政府との関係政府が任命した人事について国会同意をする、そういう案件については非常に遺憾な態度だと言わざるを得ないと思います。いつものときと違って、今回の場合はこういう経緯について異常であった。しかもそれは政府国会との関係で、いわば国会に対する約束を違えて実行して、しかも同意を求める、こういう姿勢は極めて遺憾だというふうに思いますので、一般的な問題として、政府同意案件について一つの基準を言うたらその基準に従ってやる。訂正するなら訂正するで、方針として訂正してからやるべきではないかと思うわけですが、この点についての長官の御意見を聞かしていただきたいと思います。
  17. 山下徳夫

    山下国務大臣 事人事でございますから、私が余り深くいろいろ御説明申し上げるのもどうかと思いますけれども、さっきから年齢その他の問題について速記録があることですし、私が長官に就任いたしまして、この人選に当たりましてのざっくばらんな選考いきさつについては、先ほどからるる御説明を申し上げたとおりでございます。私、若干意見の違いもあったが、玉置さんも御生前中になかなか難しいなということを私どもにも漏らされたこともありますし、最終的には、関係方面について白紙に戻すということをおっしゃっておることも事実でございます。したがいまして、それはさっきからるる申し上げましたように、速記録とは関係ございませんけれども、そこらあたりも踏まえながら私の責任においていたした人選、いわゆる委員候補ということでございますから、どうぞその程度でひとつ御了解いただきたいと思います。
  18. 越智伊平

    越智委員長 それでは、本件は、本日の本会議において議題とするに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  19. 越智伊平

    越智委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  20. 越智伊平

    越智委員長 次に、本日予算委員会の審査を終了した昭和六十二年度一般会計暫定予算、昭和六十二年度特別会計暫定予算及び昭和六十二年度政府関係機関暫定予算について、委員長から緊急上程の申し出があります。  右各案は、本日の本会議において緊急上程するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  21. 越智伊平

    越智委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  22. 越智伊平

    越智委員長 次に、国会法の一部改正の件、国会議員の歳費、旅費及び手当等支給規程の一部改正の件、国会議員の秘書の退職手当支給規程の一部改正の件、国会職員給与等に関する規程の一部改正の件についてでありますが、順次事務総長の説明を求めます。
  23. 弥富啓之助

    ○弥富事務総長 国会法の一部を改正する法律案外三件について御説明を申し上げます。  第一の国会法の一部改正の件でありますが、これは、本年四月一日から日本国有鉄道改革法等が施行されることに伴い、従来の日本国有鉄道あるいは公共企業体が存在しないこととなりますので、所要の条文整理を行おうとするものであります。  第二の国会議員の歳費、旅費及び手当等支給規程の一部改正、第三の国会議員の秘書の退職手当支給規程の一部改正、第四の国会職員給与等に関する規程の一部改正の件につきましても、いずれも、日本国有鉄道の廃止に伴う所要の条文整理等を行おうとするものであります。  よろしく御承認のほどをお願い申し上げます。     —————————————  国会法の一部を改正する法律案  国会議員の歳費、旅費及び手当等支給規程の一   部を改正する規程案  国会議員の秘書の退職手当支給規程の一部を改   正する規程案  国会職員給与等に関する規程の一部を改正す   る規程案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————
  24. 越智伊平

    越智委員長 それでは、国会法の一部改正の件につきましては、お手元に配付の案を委員会の成案と決定し、これを委員会提出の法律案とするに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  25. 越智伊平

    越智委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  次に、国会議員の歳費、旅費及び手当等支給規程の一部改正の件、国会議員の秘書の退職手当支給規程の一部改正の件、国会職員給与等に関する規程の一部改正の件の各件につきましては、いずれもお手元に配付の案のとおり決定すべきものと議長答申するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  26. 越智伊平

    越智委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  27. 越智伊平

    越智委員長 次に、ただいま本委員会提出とするに決定いたしました国会法の一部を改正する法律案は、本日の本会議において緊急上程するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  28. 越智伊平

    越智委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  29. 越智伊平

    越智委員長 次に、本日の本会議の議事の順序について、事務総長の説明を求めます。
  30. 弥富啓之助

    ○弥富事務総長 まず最初に、国家公務員任命につき同意を求めるの件についてお諮りをいたします。この採決は三回になります。まず検査官につき採決をいたしまして、これは全会一致であります。次いで臨時行政改革推進審議会委員につき採決をいたします。社会党、共産党が反対でございます。ただし、このうち大槻文平さんを除く六委員につきましては、社会党は賛成とのことでございます。次いで中央社会保険医療協議会委員につき採決をいたします。共産党が反対であります。  次に、動議によりまして、暫定予算三案を緊急上程いたします。砂田予算委員長報告があります。三件一括採決をいたしまして、社会党、公明党、民社党、共産党が反対であります。  最後に、動議によりまして、ただいま御決定いただきました国会法の一部改正を緊急上程をいたします。石井理事趣旨弁明がございます。全会一致であります。  本日の議事は、以上でございます。
  31. 越智伊平

    越智委員長 それでは、本日の本会議は、午後四時五十分予鈴、午後五時から開会いたします。     —————————————
  32. 越智伊平

    越智委員長 次に、次回の本会議の件についてでありますが、次回の本会議は、来る四月十四日火曜日午後一時から開会することといたします。  また、同日午前十一時理事会、正午から委員会を開会いたします。  本日は、これにて散会いたします。     午後四時二十分散会      ————◇—————