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中西珠子君 ただいまの自民党の全国研修会における
総理の御発言の中で、衆議院においても問題になりましたし、また参議院の本
委員会におきましてもけさほど取り上げられましたいわゆる
総理のネクタイ発言、これについてお
伺いしたいと思いますが、
総理はあれはユーモアを交えて言ったまでだとお逃げになったわけですが、これはユーモア発言ということでは済まされない、やはり女性に対する
総理のべっ視の念が本音として出てきたのではないかと思われるような発言でありまして、女性としてこれは聞き逃すことができないのでございます。
アメリカにおきましても、マイノリティーに関する知的レベル発言と同じぐらいにこの女性のネクタイ発言というのが取り上げられておりまして、アメリカの女性の中では、どうして
日本の女性がこの
総理のネクタイ発言を怒らないのか、どうして腹を立てないのか、こういう発言はアメリカでは
政治生命を失うぐらいの発言だと思うというコメントがいろいろな新聞に報道されているわけでございます。
日本でも、婦人はこんなことは
総理がおっしゃっても平気だと思って、全然怒らないでいるとお思いになったら大間違いでございます。例えば、
日本の全国組織を持っている五十一の婦人団体から成ります国際婦人年の決議を実現する連絡
会議というのがございます。この五十一婦人団体の代表がこの
総理のネクタイ発言を大変問題視いたしまして、国会でぜひ取り上げてほしいという要望をされたわけでございます。たびたびもう取り上げられておりますけれども、どうも
総理の御答弁が納得がいかないものですからもう一度お尋ねするわけでございますが、この五十一婦人団体は、
総理のネクタイ発言は女性の
政治意識と投票行動を非常に低く見ている女性べっ視の発言であると受けとめているわけでございます。
総理は、女性はネクタイは見て覚えているかもしれないけれども、
総理の発言内容は覚えていないらしいとおっしゃいましたけれども、らしいというのは肯定でありまして、過半数ぐらいそういう女性がいないと、らしいとは言えないのではないでしょうか。
総理は同%ぐらいそういう女性がいるとお
考えでいらっしゃいましょうか、それがまず一点でございます。
次に、女性有権者は男性より二百七十四万人も数において多いわけでございます。また、投票率も男性よりは高いわけでございます。
総理は、女性有権者はすぐれた審美眼を持っているから
総理のネクタイや服装が女性の審美眼にアピールしたから投票したとお
考えでいらっしゃいましょうか。
また
総理は、女性は発言内容を覚えていないらしいとおっしゃっていますので、選挙中
総理が公約なさいましたマル優を廃止しませんとか、大型間接税は導入いたしませんなどの公約については、男性有権者よりもずっと数の多い女性有権者は覚えていないだろうからもうそんなものは無視してよろしい、守らなくてもいいとお
考えでいらっしゃいましょうか。このようなことをお
伺いしたいわけでございますが、いかがですか。