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渡辺四郎君 後の見解まで述べられましたからそこらは省略をいたしますが、私、今
総裁の御答弁の中でもありましたが、
運輸大臣も余剰人員という言葉を使いたくないと非常に配慮された言葉を、これは
総理もそういうお言葉を出しておられますが、今も
総裁はいとも簡単に合理化による余剰人員
対策でと、こう言われました。私はその余剰人員というのを聞きまして、幾つか例もここに持ってきておりますけれ
ども、私は福岡出身でありますが、先般来、帰りましたところが、ある中年の女性から電話がかかりまして、おばあちゃんが旅行するからホームを間違っちゃいかぬから、そして乗りかえの場合はどこで乗りかえたらいいか駅員に聞きなさいと、これは久大線の千足という駅の話です、そう言っておばあちゃんを送り出したら駅舎には一人も職員はいない。調べてみましたら、久大線の久留米駅から大分県の日田駅まで中に十の駅がありますが、その駅舎は全部今無人化したわけです。そして、毎日列車は走っておりまして、十一月一日からのダイヤ改正では列車本数もふえたわけです。従来駅舎におった職員を引き揚げていったわけです。
あるいは、ここに新聞がありますが、これは日豊線の行橋駅の状況が報道されたわけです。西日本新聞ですけれ
ども、これでは、従来は三カ所の集改札口があったわけです。ところが、その中の一カ所を閉鎖した。だから大混乱が起きて、ラッシュの時期なんかもういわゆる乗る方とおりる方と混雑化して、閉めたところを乗り越してその乗客の方たちが乗っておる。こういうことをやれば、今
国鉄が言っておるような余剰人員というのは何ぼでも出るんじゃないか。お客のサービス、安全というのは一体どこで守られておるかというふうに書かれておるわけです。
ですから、もう時間がありませんからあれですけれ
ども、私は全国的な、あるいは九州だけでも結構ですけれ
ども、従来駅舎に全部職員がおったわけですけれ
ども、駅舎を何ぼ無人駅にしたのか、ここら付近はやっぱり合理化として無人駅にしましたということを
国民の
皆さんに明らかにしなければ、何か、先ほどから言いますように、よほど
国鉄職員が余っておったかのような印象を今
国民の
皆さんは持っておるのではないか、それが今
総裁が言われた余剰人員という言葉から出てきたわけです。そういう点は私自身は
総裁に強く、その
部分についてはこれから後も、余剰人員ではなくて、合理化によって使用者側がっくり出した人員でしょう。
国民の
皆さんの安全についても、あるいは混乱する段階についても、
国鉄の方ではもう
経営上お世話はできません、その
部分を引き揚げましたからという、その数字が今六万一千あるいは七万だというふうに言われておる職員の数である。そういうふうに確かに、言葉は余剰人員と言えば簡単でいいかもしれませんけれ
ども、明快に
国民の
皆さんにお知らせする必要があるのではないかというふうに思っておるところです。そこは
意見として申し上げておきます。
そこで、特に、先ほどから申し上げますように、労使問題についてこれは
運輸大臣のお
考えも聞きたいわけですが、本
法案が通って、来年の三月三十一日までは
日本国有鉄道。そうすれば、極端な言い方をしますと、例えば博多を出発した夜行列車は
東京に向かって進行中です。広島かどこか、そこら付近を進行中にその運転しておる、乗務しておる職員の
皆さんたちというのは、いわゆる
日本国有鉄道の職員としての身分はなくなるわけです。そして、配置がえが決まっておる方、あるいは人活センターへ行くような方については、その日の十二時を期して自分の雇用主がかわり、新しい
会社に配置をされていくということになるわけです。あるいは人活センターに行くということになるわけです。そういう問題で、これは確かに
国鉄ですから寸時のダイヤの狂いも許されないという大変な
公共性、公益性があるからそういう
状態が続くと思うんですけれ
ども、
総理大臣もそれから
運輸大臣も、その中での特に六万一千名余に上る、いわゆる
国鉄から離れる職員の
方々について、一人もやはり路頭に迷わしちゃいけない。そのための
最大限の努力をするんだというふうに言われております。
そこで、これは
総裁の方がいいでしょうけれ
ども、二十日の日の本院で同僚議員の質問に対して、
法案通過後のスケジュールが
政府側から発表されました。そこでお尋ねをしたいのは、いわゆる特に再雇用問題で、
法案通過後直ちに
運輸大臣がいわゆる設立
委員を任命する。そして設立
委員会が設置されまして、いわゆる新しい求人に対しては設立
委員会の方から
国鉄側に申し入れがある。そうすると、
国鉄の方はその申し入れに対し、今まで人を求めてきた、あるいは職員の
意見を聞いてきた、それを調書につくっておるから、その調書に基づいて設立
委員会の方に提起をするというような
考え方のスケジュールが実は出されたわけです。そうしますと、お聞きをしたいのは、求人の内容について
国鉄職員の一人一人の
意見は一体どういうところで聴取するのか、そこをまずお聞きしたいと思います。