○梶原
敬義君 次に移りますが、先ほどエネルギー庁の答弁で少し気になるのは、答申を出させる前の下書きは
資源エネルギー庁でずうっとやって、ある
程度、相当の
通産省の
考え方が、
情勢は当局が一番知っているんですから、一番入ってくると僕は思うんですね。それで、ぐっとアクセルを踏むような形に結果がなるということは一番先にわかるんです。だからやっぱり現実対応は、そういう
状況、ばーっとアクセルを踏んで閉山というようなことは一番よく知っているんだから、その前に行政は一体何ができるのかというのをもっとやっていただきたいというのが
一つであります。
次に移りますが、
通産大臣、今の不況局面あるいは
雇用情勢については、私はこの前、
商工委員会で経済企画
庁長官の答弁を聞きながら、本当にもう怒りに燃えたんです。幸い
通産大臣はよく認識をされているようでございましたから、余り多くを申し上げる必要はないと思うんですが、本当に大変な
状況になってきていると思います。
十一月の五日、六日、七日、本
委員会が、名古屋通産局、それから名古屋の
産地の
皆さん、それから三重県、それから大阪通産局、和歌山、これは住金ですが、それから松下電器と、
円高の被害あるいは
影響の
実態調査に皆回ってまいりました。私は九州の出身でございますが、特に九州の東海岸というのは非常に厳しいんですが、それはよくわかっていた。しかし、名古屋やあるいは大阪までもこんな
状況かと、繊維を入れまして。そして、これは大変な
状況だと肌に感じて帰った。これが
一つです。
それから、私は金がないからよく夜行列車に乗ってくるんです。金曜に帰りまして、日曜日の晩あるいは月曜日の夜行列車に。つい最近ですが、夜行列車にいっぱい人が送りに来て、万歳と言って送っているんですね、昔の兵隊、出征する人を見送るように。どうしたんかいと知っている人に聞いたら、
地元のこれは大きな化学
会社で、農薬やなんかもつくっている立派な
会社ですが、そこがやっぱり
円高で仕事がないので、大阪の方に出向で行っているんです。それを同僚や家族がみんなで送りに来ている。
それから今週の月曜日の朝でしたか、今度は飛行機に乗って急いでまいりましたが、ホバークラフトというのに乗って、飛行機に乗るんですが、そのホバークラフトの乗り場にたくさん車が集まってきている。それで、有名なタレントかなんかが来たのじゃないかと思って見ておったら、全然違うんですね。これは
地元の大きな鉄鋼
会社の下請の労働者の
皆さんが五十名、茨城県の方に今度は出向にいく。それは同じ
会社じゃない、傍系の
会社にいくようです。それを家族やみんなが肩たたきながら送っている。これは大きな一流の
会社なんです。それより下の小さなところというのは、もう大変な
状況なんです。逆さまにして振ってもそんなに血は出ない。赤字法人率なんというのは六二、三%なんです。これで税収がふえるわけがない。こういうような
状況でございます。
後で、この
法案審議で少し申し上げますけれ
ども、名古屋の業者に聞いても、あるいは私は大分の電機の下請の業者に聞いても、もうそれは金借りたって見通しがないと言うわけですよ、どうしようもならぬ。それは売り値が五割もあるいは六割近くも下がったような
状況で下請単価をどうするかというわけですよ。もう言う気力もない、こういう
状況をやっぱり訴えられます。さっき私は、ここに来る前にまた電話をして
中小企業の社長と話をしてきたんですが、それはやっぱりもろに
円高の
影響を受けているところというのはどうしようもなく厳しいわけでございます。
これを解決する手段としては、私はやっぱり今日までの日本の経済財政
政策というのが間違っていた。今だって、財政が経済に中立だ、こう今までずっと言ってきたけれ
ども、今になって赤字国債発行、建設国債発行したりなんやらして財政が出動するなら、なぜもっと一年あるいは二年前からやらなかったかというふうに思うんです。こんな
状況になって今やっているというのは、私は問題だと思う。これは本当にもう腹が立ってしようがないんですね。もうそう言ってもしようがないですが、だから解決する手段としては、この二つの
法案確かに緊急な課題でございますが、内需の拡大あるいは消費をどう拡大していくか、日本の経済の全体をどう上げていくかという問題と、それから
円高の問題でございますが、まあ百六十円やそこらの問題、やっぱり最低百八十円から二百円近く、ここに戻さなきゃこれはどうにもならない。もうあとそういう
状況にどんどん突き進んでいくと思うんですよ。
私はここに九州の
地元の
新聞ですが、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、「九州の
企業雇用情勢、
合理化実態調査」という数字がずっと出ております。これは割合に一流のいいところでこれなんですから、もう下へ行くほどどうにもならぬ。そういう
状況でございますから、冒頭に、抜本的な解決策としては内需の拡大、消費の拡大、
円高状況を逆に円安に戻す、
大臣そういうような決意で臨んでもらうしかないと思うんですが、いかがでしょうか。