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藤田委員 それでは次の問題に移ります。畑作問題です。
今回の
サトウキビを除く畑作
価格の引き下げというのは、先ほどからも言われておりますが、
生産者に経済的な打撃ということだけではなしに、精神的にも
生産意欲を奪い、
農業への将来展望を失わせるという点で極めて遺憾であるということを最初に申し上げておきます。
ところで、私は先月畑作の中心地であります
北海道の十勝地方に
調査に入りました。そこで驚いたのは、今
大臣も強調された
生産性の高い中核農家、畑地で四十ヘクタール前後耕作しているそういう典型的な農家の集中している
地域なんですが、そこで農家が極めて巨額の負債を抱えているわけです。そういう農家がたくさんあります。私はそこに、農水省が推し進めようとする
日本の
農業の将来像を見るような思いがいたしました。
生産性の高い中核農家になるためには高額な農機具など
生産資材の購入、土地の購入、それをみんな借金でやらなければならない。しかも
農業は工業と違って天候による影響は避けられないわけですから、耕作面積が広ければ広いほど、一たびそういう被害を受けると打撃が大きくなるわけです。借金は雪だるま式にふえております。十勝の畑作農家の負債
対策を緊急に行わなければならない。農水省は畑作農家の負債
状況の原因及び
対策についてどのように考えておられるのかということをお答えいただきたいわけです。
なお時間がありませんので、大変恐縮ですが、もう
一つの畑作問題、
サトウキビの問題で続けて質問をしておきます。
これは先ほどから何度も強調されました
沖縄の被害というのは、干ばつあるいは台風で、県の
調査でも七十億という被害予想が出されているわけです。私は、この干ばつの被害を少しでも少なくしていこうと
努力をした、散水車をいっぱい使って、しかしその水代も実は
サトウキビ代よりも高くつくというようなことを知りながら、それでも
努力をした農民のその姿をよく知っています。私は改めて、大きな干ばつ被害をつくり出した原因として、これは
沖縄の
農業におけるかんがい施設の
整備のおくれ、ここにあったということを
指摘をせざるを得ません。この点について
政府はどう受けとめておられるのか、これが一点です。
農民の方は、干ばつの被害補償を
政府に求めております。こういうときに
価格を下げるというようなことは、もってのほかであります。深刻な被害を
価格に反映をさせて今度の
価格については考えるべきだと思いますが、これが二点目です。
それから三点目ですが、圃場の
整備とそれからかんがい
整備の
事業が大幅におくれているだけじゃないのです。せっかく圃場の
整備がされていても、かんがい排水の施設がないところが非常に多い中で、そのばらばらな進め方ということが被害を一層広げています。私は早急にこの干ばつ
対策の
基盤整備を進めるべきだというふうに考えますが、農水省のお考えをお聞かせください。あわせて、二次振計最終年度までの
基盤整備の見通し、目標というものを県は持っておりますけれ
ども、農水省としてはどういうふうにこの二次振計に対して取り組んでいくおつもりなのか、
決意のほどを聞かせていただきたいわけです。
時間が参りましたので御答弁だけ求めておきます。
大臣、私は先ほど
大臣が米の一粒、その一粒を大事にする子供を育てていきたい、そういうことをおっしゃったことに大いに
賛成なんです。本当に御飯がこぼれたよ、その一粒をむだにしてはいけないよ、そんなようなことを私は親に言われたものです。それほど米を大事にせよということを親は教えてくれました。その大事さを理解できたのは、私の目の前で田植えをする農民の姿を見、そして黄色くたわわに熟れる稲の穂を見て私は理解ができたと思います。私はそういう点で、そういうことを一番教えているのは都市
農業だというふうに思うわけです。圧倒的な人々が住んでいる都市の子供たち、そこでこういうことを教える役割を果たしているのが都市
農業。都市
農業は環境だとか防災、そういうものと同時に、もちろん新鮮な野菜を住民の台所に持ち込んでくれるという点でも大きな役割を果たしています。
ところが
大臣は、宅地並み課税について、
建設省の方から検討し直したいとおっしゃるのでございましたら、農水省としてもその問題には応じて十分な検討をしたいと述べておられるわけですが、これは聞き方によったら、農地の宅地並み課税を検討し直すことに農水省として
賛成しておられるのかなというふうに聞こえるわけですが、私はよもやそういうことではないだろうということで、
大臣に最後に都市
農業と宅地並み課税についてお伺いをして、質問を終わります。