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1986-12-18 第107回国会 衆議院 内閣委員会在外公館に関する小委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    本小委員会昭和六十一年十月九日(木曜日)委 員会において、設置することに決した。 十月九日  本小委員委員長指名で、次のとおり選任さ  れた。       有馬 元治君    北口  博君       河野 洋平君    佐藤 文生君       船田  元君    前田 武志君       谷津 義男君    角屋堅次郎君       田口 健二君    市川 雄一君       和田 一仁君    児玉 健次君 十月九日  北口博君が委員長指名で、小委員長選任さ  れた。 ────────────────────── 昭和六十一年十二月十八日(木曜日)     午後二時一分開議  出席小委員    小委員長 北口  博君       有馬 元治君    船田  元君       前田 武志君    谷津 義男君       角屋堅次郎君    田口 健二君       鈴切 康雄君    和田 一仁君       児玉 健次君  出席政府委員         外務大臣官房長 北村  汎君  小委員外出席者         内閣委員長   石川 要三君         外務大臣官房総         務課長     佐藤 行雄君         外務大臣官房人         事課長     時野谷 敦君         外務大臣官房文         書課長     原島 秀毅君         外務大臣官房文         書課情報管理室         長       高木  量君         外務大臣官房電         信課長     久保田 穰君         外務大臣官房会         計課長     須藤 隆也君         外務大臣官房在         外公館課長   平林  博君         外務大臣官房在         外公館課在外公         館警備室長   上野 景文君         外務大臣官房厚         生管理官    荒木 大山君         外務大臣官房領         事移住部領事第         一課長     伊集院明夫君         外務大臣官房領         事移住部領事第         二課長     本田  均君         内閣委員会調査         室長      石川 健一君     ───────────── 十二月十八日  小委員河野洋平君十月二十三日委員辞任につき  、その補欠として河野洋平君が委員長指名で  小委員選任された。 同日  小委員佐藤文生君十月三十日委員辞任につき、  その補欠として佐藤文生君が委員長指名で小  委員選任された。 同日  小委員児玉健次君十月三十一日委員辞任につき  、その補欠ととて児玉健次君が委員長指名で  小委員選任された。 同日  小委員有馬元治君十一月二十日委員辞任につき  、その補欠として有馬元治君が委員長指名で  小委員選任された。 同日  小委員田口健二君同月九日委員辞任につき、そ  の補欠として田口健二君が委員長指名で小委  員に選任された。 同日  小委員市川雄一君同日小委員辞任につき、その  補欠として鈴切康雄君が委員長指名で小委員  に選任された。 同日  小委員鈴切康雄君同日小委員辞任につき、その  補欠として市川雄一君が委員長指名で小委員  に選任された。     ───────────── 本日の会議に付した案件  在外公館にかかわる諸問題に関する件      ────◇─────
  2. 北口博

    北口委員長 これより会議を開きます。  この際、一言ごあいさつを申し上げます。  先般、不肖私が在外公館に関する小委員長選任をされました。何とぞよろしくお願い申し上げます。  小委員各位の御協力によりまして、ただいまから公正かつ円満なる運営を行ってまいりたいと存じます。何とぞ、御指導、御鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。  ただいまから在外公館にかかわる諸問題に関する件につきまして調査を進めてまいりたいと思います。  それでは、直ちに懇談に入らせていただきます。     〔午後二時三分懇談に入る〕     〔午後二時五十四分懇談を終わる〕
  3. 北口博

    北口委員長 これにて懇談を閉じます。  この際、小委員間の協議により一言申し上げます。   御承知のとおり、本小委員会は、第百回国会以降設置され、在外公館にかかわる諸問題について調査を行い、必要に応じて小委員長所見を述べておるところであります。   また、最近におきましては、本年三月ないし四月の内閣委員会において、在外公館名称位置給与法改正案が審査された際、外交実施体制強化等について質疑が行われ、附帯決議が付されました。   さらに、本年八月下旬から九月初旬にかけて、内閣委員で構成された調査議員団が、欧州等各国における在外公館実情等調査されました。   以上のような経緯にかんがみ、本小委員会は、本日、最近における在外公館にかかわる主要な問題について外務省から説明を聴取した後、協議懇談を行ったのでありますが、その結果、本小委員会といたしましては、昨年に引き続き、在外公館整備等について小委員長所見を述べるべきであるとの結論に達しましたので、この際、私から所見を申し上げます。   今や戦後四十年余を経まして、経済面は言うに及ばず、政治、社会文化面等多面にわたり先進国途上国我が国に対する期待は著しく増大しております。しかしながら、我が国外交実施体制は残念ながら主要先進国に対して大きく立ちおくれているのが現状であり、早急に我が国国際社会における地位にふさわしい外交実施体制を整備強化する必要があると考えるのであります。   そこで、第一は、在外公館施設整備拡充であります。   在外公館施設は、我が国外交第一線拠点として十分に整備された状態にあることが必要であり、また同時に、任国において我が国を代表する機能を備えている必要がありますが、現在の在外公館施設の中には、老朽化や狭隘化したものもあり、また修繕も不充分で、機能面及び対面上問題があるばかりでなく、在外職員の士気にも影響を及ぼしかねない施設もあります。   現下の財政事情の中で短期間にすべての在外施設整備充実を図ることは困難と思われますが、引き続き必要な措置をとっていくことが必要だと思われます。   第二は,在外職員の不健康地対策強化であります。   我が国の百七十に及ぶ在外公館のうち半数以上の九十八公館がいわゆる不健康地にあり、そこに在勤する在外職員は、全在外職員二千三百三十五名のうち一千二百名余りを占めております。   自然、衛生治安等の面で厳しい環境下にある在外職員が、少しでも安んじて外交活動に専念できるよう各種対策を一層充実していくことが、我が国外交実施体制強化の上でも必要であり、引き続き各種対策充実が必要と考えます。   第三は、在外職員定員の増員であります。   我が国外務省定員は米国の四分の一、英国、フランスの二分の一程度であり、西独、イタリアをも下回っております。本省在外ともに、定員の増強については引き続き努力する必要があると考えます。   第四は、海外子女教育問題であります。   在外邦人子女数が激増する中で、在外邦人が子女教育問題に煩わされることなく本来の任務に専念し得るよう、日本人学校の増設、教員の確保、校舎等施設設備改善子女教育手当充実等海外子女教育拡充を引き続き強力に進める必要があると思います。   第五は、在外公館警備対策であります。   警備対策強化につきましては、世界的にテロの多発化、犯罪の増加傾向が続く中で、我が国在外公館に対する脅迫事件公館侵入事件などの事件も既に九十九件と、ほぼ昨年の倍近い事件が発生しているという憂慮すべき状態にあると言われています。在外公館及び職員の安全は我が国外交を推進していく上での大前提とも言うべきものであり、このため、警備対策を引き続き強力に推し進めていくことが急務であると考えます。   第六は、緊急時の邦人保護であります。   緊急時の邦人保護対策強化につきましては、先般の南イエメンのクーデターやフィリピンの政変の例にも見られましたように、外国における緊急事態の発生に際しては、在外公館邦人保護に対する国民期待には極めて大きなものがあります。このような国民期待にこたえるためにも、緊急時の邦人保護対策に遺漏なきを期す必要があると考えます。   第七は、在外公館事務処理体制通信体制強化であります。   在外公館は、情報収集、分析、報告し、訓令を執行する上で、最大限の能率・迅速性を備えているべきであります。   本省在外公館とを結ぶ通信網外交活動を支える中枢神経の役割を果たすものであり、常に強化近代化を図る必要があります。六十二年度においては、高度データ通信システムをさらに拡充する等、一連の通信近代化計画をさらに推進することが必要と考えます。   また、秘密保全情報収集機能維持強化及び外交活動の安全、円滑なる実施にとり不可欠の柱でありますので、最近の技術進歩に対応した保秘対策強化のための諸設備配備等を強力に実施していくことが重要であると考えます。   以上の諸点は、いずれも、内閣委員会または本小委員会において従来から取り上げられてきた問題であり、内閣委員会で審査した在外公館関係法律案に毎回付されている附帯決議の趣旨と同様のものであります。   政府は厳しい財政情況のもとにおいて、ただいま申し上げた諸点についてはできる限りの配慮をされてはおりますが、まだ、問題が多く残されております。   もちろん、外務省においても限られた予算の中で経費の効率的な使用に最大限の努力を払うべきであることは、申し上げるまでもありません。   しかし、我が国国際社会における地位重大性にかんがみ、昭和六十二年度外務省予算においても、以上に述べました外交実施体制強化に係る諸問題については特段の配慮が払われてしかるべきものと考えております。   以上であります。  この際、児玉健次君から発言の申し出がありますので、これを許します。児玉健次君。
  4. 児玉健次

    児玉委員 ただいま小委員長がお述べになった所見に対して、日本共産党の見解を述べさせていただきます。  日本共産党は、日本外交は平和五原則に基づいて行われるべきであり、在外公館警備対策強化、緊急時の邦人保護対策強化には、自衛隊の海外派遣は含まれていないものと理解していることを付言いたします。  以上でございます。
  5. 北口博

    北口委員長 この際、小委員長所見に対して、政府側所見をお伺いいたします。北村官房長
  6. 北村汎

    北村(汎)政府委員 本日は、本小委員会の第五回会合を開催していただきまして、まことにありがとうございました。  また、ただいま北口委員長より大変貴重な御所見を賜ったことにつきまして、厚く御礼申し上げます。さらに、委員の諸先生方には、本日の御審議を通じまして、在外公館とそこに勤務する職員の直面する諸問題につきまして深い御理解を賜ったのみならず、その解決と改善の方途につきまして示唆に満ちた御意見を表明していただき、私どもといたしましては非常に心強く感じた次第でございます。  我が国外交のすそ野の広がりとともに、我が国在外公館数は百七十に達しておりますが、その過半数は、アフリカなど、自然状態も医療・衛生状態治安状態も、風俗習慣等の面でも我が国とはかけ離れた地域や国に所在しております。また、そこに勤務する職員は、二十四時間文字どおり身を粉にして、厳しい環境のもとで我が国外交の最前線で働いているわけでございますが、本日の小委員長所見委員会の御審議によりまして、これら在外公館職員は大いに勇気づけられたことと確信いたしております。  外務省といたしましては、本日お示しいただきました諸先生方の御支援を踏まえまして、今後一層、外交実施体制強化に邁進していく決意でございます。  本日はどうもありがとうございました。
  7. 北口博

    北口委員長 本日は、これにて散会いたします。     午後三時四分散会