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薮仲委員 質問の趣旨を正確に理解してもらいたいのです。出炭量で言ったんじゃないのですよ。出炭のうちの原料炭依存度を言ったのです。私の方で計算してありますから言いますから。
依存度が高いのは三菱南大夕張です。これは七〇%。二番目が北炭の真谷地です。これは六九%。三番目が三菱高島五九%。その次は三井芦別四三%。後で計算してください。私の言ったのは、出炭の中で原料炭の依存度の高いところはどこですかと言ったのです。やはりこういうところは経営の中で原料炭におぶさっているところが多いわけです。しかも原料炭は出炭がゼロなんです、六十六年は。こういう炭鉱の将来というのは、幾らきれいごとを言っても、依存度が高いということはそれだけ非常に経営を圧迫しています。
私の手元にある
程度のコストがありますが、これは企業にかかわる問題だということでやめておきますけれども、その中で特に高いのはトン
当たり二万五千七百円とかあるいは二万二千五百円とか、大変なコストでございます。こういうコストですと、やはり無理かなということをどうしても判断せざるを得ないような事態になります。今申し上げたような依存度の高い鉱山からこれは大変なのかなという
感じがします、後で
大臣にお
伺いしますけれども。
それから、一般炭についても改めてお
伺いしておきたいのですが、六十一年度一千万トン。これがいわゆる六十四年以降最終段階では八百五十万トンまでしか引き取りませんよ、こういう状態になってまいりますと、この今の段階の一千万トンから仮に八百五十万トンといいますと、百五十万トン引き取り量が変わってくるわけです、
電力業界だけで。百五十万トンというのは、今いみじくも部長がお読みになりましたけれども、出炭規模からいきますとこれは数山危ないのかな、百五十万トンというと大変な数だな、こう私は判断するわけです。
そうすると、やはり原料炭の依存度の高いところ、あるいは一般炭についてもこのように百五十万トンいやでも応でも引き取れませんということになってくると、
最後の出口といいますか、終着駅は決まっているわけです。その中でなだらかにというと、今のようなあいまいな形で果たして、今度答申そのものが出てくるわけですけれども、もう少しこれは、ある意味では一体だれがどういう判断を何によってしなければならないのか。
私はここで必要なのは、確かに閉山する閉山しないは経営者の判断だと思うのです。でも、経営者が判断するときに、少なくとも判断材料がなければできないと思います。と同時に、そこに勤めて一生山で過ごした御家族あるいは周辺の関連の企業の
皆さん方、何とかこの山をつぶさないでくれというお気持ちになると思うのです。だれかがその決定をいつか下さなければならないと思うのですけれども、私はやはりある意味では冷厳にこの数値の上で、言葉の上ではなだらかにとかいろいろ言えますけれども、では現実に立ち返ってみますと、もう終着駅は決まっているわけです。原料炭はゼロですよ。一般炭は八百五十万トンしかとりません。しかもそこから先、高い
国内炭をこれからもとってくれるかどうかはわからない。どこかでだれかがこの判断材料等をきちっとしなければならないと思いますし、また、さっき
大臣もいろいろ言われましたけれども、万が一閉山したときに絶対困らせないという何らかの対策がきちんとしておりませんと、経営者としてもその判断はつきかねると思うのです。
今回ちょうど三菱高島がみずから閉山をお決めになって、これからそれが進んでいくわけでありますけれども、この三菱高島が本当にスムーズにいけば、後の方も、ああ、ああいうやり方があるのかなとわかるかもしれません。今私が伺った範囲内であって、あと何もなくて、では判断しなさいと言ったら、ただ
経済合理性だけでずばずばとやったときに、一つの町、特に北海道の空知地区に鉱山が集まっていますが、あの
地域は将来一体どうなるんだろう、そういう不安というものはぬぐい切ることができないと思うのです。
そういう意味で、この問題だけに余り時間をかけておられませんので、
大臣に
最後にお願いしたいと思うのです。
日本のエネルギー政策の中で将来どういう位置に
国内炭を置くのか。それから、なだらかな閉山ということはわかりますけれども、どういう形でこれが行われていくことが一番好ましいのか。あるいはまた、閉山した場合の関連の対策というものは万全なのかどうか。この辺一つ誤りますと、
経済構造調整という言葉はありますけれども、この
石炭であるとか造船であるとか
非鉄金属であるとか、すべてのものが大きくきしんでくると思うのです。このような
円高不況の中でいこういうきしみというのは非常に社会不安を及ぼしかねないと私は思うのです。
大臣のこれからの政策、あるいはこの転換の円滑化が非常に望まれるところでありますので、
最後に
大臣のこの問題に関する御決意を伺っておきたいと思うのです。