○奥野(一)
委員 住宅の方は別な機会にまたちょっと詳しく触れさせてもらいたいと思うのですが、ただ申し上げておきますと、今三万戸貸し付けというようなことですけれ
ども、現実には私
どもの知っている限りでは一万四千戸はもう既に進んでいるんだというふうに
承知をしているわけであって、あと残りは一万六千戸だ、こういうふうに理解をしておるわけです。今その中身は僕も触れません。
あと経企庁の方に、先ほど私申し上げましたけれ
ども、八月の月例
経済報告の中では、大体
景気の上昇というものはストップしてきた、こういうような見方をしているというふうに私は受けとめているわけですね。大体ことしの一月―三月期、あるいは四月―六月期というのは
景気の上昇というのは横ばい
状況というようなことになってきている。本来であれば下方修正ということをやらなければならないのだけれ
ども、いつか私新聞でもって、経企庁の方は何か下方修正をやるような記事をちょっと見たことがあるのです。そうしたら何かまただめだ、やるなというふうに言われて下方修正をしないで、先ほど
通産大臣がお答えになったように、限りなく四%に近づけるために
努力をするんだ、こういうようなことで、これから
努力されるということなんですが、先ほどの財源の内訳などをお聞きいたしましても、こういう
状況の中で四%というものを達成するということは非常に難しいだろう。
民間なんかではほぼ下方修正をやっているわけですね。
政府の方だけはまだ頑張っているわけでございます。
これは私はことしの二月二十一日のときの商工
委員会でも申し上げましたように、実際に四%を達成するという見通しであるならば、
内需拡大というものはこういうふうに
努力をするとか、具体的に出てきていないと、形の上だけで四%達成と言ったってそれは不可能ではないか、そういうふうに申し上げたのですが、今回の場合も、どうも外圧もあるかもしれないけれ
ども、むしろ内圧によって下方修正ということをやらないで過ごそう、そんなふうに
考えておられるのでないかなという気がしてならないのですね。そうでなければいいと思うのですが。
例えば財政再建でも私そうだと思うのですよ。これは
皆さん方はどうお
考えになっているか知りませんが、我々の受ける
感じ、それから
国民の
皆さん方が受ける
感じでは、六十五年度まで財政再建が今の
状況の中でできっこない。しかし、できっこないということは言われないと思うものですから、
政府の方ではいや財政再建という旗をおろしません。しかし、その旗をおろさないということになるから、予算はどうしてもマイナスシーリングというものをある
程度持続をしていかなければならなくなる。マイナスシーリングというような形でやっていくから、
国内の
景気はどうしても上昇ということにならないで、横ばいなり停滞せざるを得ないような
状況というのは今日続いてきているのではないかと思うのですね。
経済見通しなんかでもそういうようなことをやってこられたから、
国民の
皆さん方の
経済動向に対する認識というものがどうもあいまいな形で過ごされてきているのではないか、そういう気がしてならないわけですね。そういうようなことばかりやっておったのでは、
経済企画庁というのは一体どういう役所なんだ、その辺のところは、私非常に不思議に思うのです。
経済の総合政策を立てなければならない官庁だ。しかし、そういう官庁が各省なり、大蔵省あたりからのいろんな力が加わってきたり、そういうことでもって、本来実質に合わないと言えば語弊があるかもしれませんけれ
ども、そういう
経済見通しのまま進まなければならなくなる。
去年の十二月ごろだと思うのですが、六十一年度の
経済見通しをお立てになる作業を始められたときに、経企庁の方では幾ら頑張っても大体三%の後半くらいより見込めない、そういうことで臨まれたというふうに私は聞いているんですね。ところが、いやそれではうまくない、いろいろな
関係があるからやはり四%ということでやりなさい、こういうふうにして作業を進めたというふうにも私
ども聞いているわけなのですけれ
ども、今こういう
状況下にあって、先ほど
通産大臣が言われた
努力というのは私わかるわけですよ、四%に近づけるという
努力はわかる。それだったら実際にやはり四%になるような、各方面から言われているように財源の問題にしたってそれが即
効果をあらわすようなことを実際やらなければ、幾ら
言葉だけで四%に近づける
努力をする、まだその望みは捨てていないということを言われましても、その
裏づけになるものが出てこないというとこれは信用できないということになるのではないか、こういうおそれがあります。その辺のところと、仮に今
世界、まあ
世界というよりも
アメリカあたりから特に
内需拡大ということについては強く要請をされているわけですけれ
ども、四%を達成できないというような
状況になった場合に、外圧というものは果たしてどんな
影響で出てくるだろう。全く
関係ないか、あるいは四%達成ができなければ、二月二十一日のときにも申し上げましたが、税収にだって
影響してくるだろうというようないろいろな面から申し上げたわけでありますけれ
ども、この四%達成ということについてもう一度
考え方と、外圧の
関係があるかないか、それから現在のこういう
状況の中でも、
補正予算の財源やなんか見ましても、なおかつ四%が達成され得るという自信というものをお持ちになっているのかどうか、これをお答えいただきたい。これは
大臣の任期中にわかるのではないかという気もするわけですけれ
ども、その辺のところをひとつ。