○辻(一)
委員 農林
大臣にここに出てもらえば一番いいのですが、なかなかそうもいかないものですから、また機会を得て農相には
委員会で尋ねたいことがあります。
それで、この問題は大変大事なのでもう一度触れておきますが、国民生活、国民経済の中で
食糧とエネルギーが何といっても基本的なものであると思うのです。
我が国は今は石油
状況、原油は緩和をしているので、エネルギーについては当面はそれほど心配がないようですが、しかし、かつての石油ショックを見ても、将来の石油資源等々を見ても、石油は大
部分を、まあ九九%までは外国に依存しておる。それから新しいエネルギー源としての原子力発電、これも半分は自前の点もありますけれ
ども、しかし濃縮ウランという点を考えればこれは完全に外国に依存をしておる。言うならば国民経済の二つの大事なもののうちの
一つ、エネルギーはほとんど外国依存、ここからなかなか抜けるわけにいかないですね。
これは急にはなかなか変わらないわけですが、もう
一つの
食糧の中で、さっき触れましたが、米麦。麦は今自給度は非常に落ちてしまっておる。やはり米はそういう意味ではしっかり守って、そして少なくともエネルギーと
食糧、
食糧の中の米だけは確保しておくということが
日本の国家としての自主性というものを確立していくあるいはしっかりさせていくために欠くことのできない要件じゃないかと思うのです。そういう意味で、私は、何でも
食糧を全部
日本で自給しろ、そんなことを申し上げているわけではないのですが、一番
我が国にふさわしい、そして単位面積から最も多量のカロリーを
生産して国民を支える米だけは自給の基本を持ってしっかりやっていくことが国の安全保障という点からも大事ではないか。国の安全保障という点になればこれは外相の当面される所管の問題ではありますし、そういう点であえて先ほど
お尋ねしたのです。そういうことで、エネルギーと
食糧、
食糧については
一つだけは確保すべきだ、こう思っております。それは既に
見解を承りましたから、ひとつ意見として申し上げておきます。
大体時間が来たのですが、最後に
援助米の問題であります。
これは既に
ヤイター代表が
RMAの代表に
援助米構想は難しいということを伝えたわけですから、一応消えてはおるのですが、しかし、これは将来また出てくる
可能性がないとも言えないと思うのです。
さっき申し上げましたが、去年九月に
アメリカの穀倉地ワシントン州をフォーレ−議員なんかの案内で見て回ったのですが、そこの農民と会うと、農村には物すごい
小麦の滞貨がある。これは大変な山で、野積みにしていますね。そこで、それを
日本が、黒字なんだから買い上げて、
アフリカ等の
援助に使えないかというお話を各地で随分聞きました。しかし、そのときに私たちは、
一つは、
日本は二割に及ぶ減反を現実にやって大変なんだということ、もう
一つは、
開発途上国から
援助用の
食糧を買うということが国際的な申し合わせになっておるのでなかなか難しいだろう、こう言って帰りました。政府も一時この問題をかなり
検討されたようですが、やはり難しいということですね。これは消えたようです。
私は、米についても同じように思うのですが、米についてはどうなのか。私はタイ等はこの問題について非常に気にしておると思うのですが、米についても同様であるかどうか、ちょっと
見解をお伺いしておきたい。