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上野雄文君 私からは主として
台風十号による
被害の問題について、お尋ねというよりは今の段階では要請になろうかと思うのでありますが、数点にわたってお尋ねをいたしたいと思うのであります。
本来
栃木県は
災害に緑のない県でありまして、我々とすれば非常に住みいいところだと、こう思っておったのでありますが、まさに三十年ぶりぐらいの
災害を受けたのであります。でありますから、県や
市町村の行政側も、言うならば
災害なれしていないというので、いろんな戸惑いもあると思うのであります。したがって、当面まだ
被害額も確定しておりませんから、そういう
状況の中での仕事を進めるに当たって、国側でのかくかくしかじかの御援助をお願いをしたい、こういう要請を
中心にした行動が今取り組まれていると思うんです。
実は、きょう
岩崎先生もおいででありますし、私と
岩崎先生の出身地を何かねらい撃ちしてくれたような
状況で、今度の
栃木県では
被害を受けたわけであります。全国的に見て大変な
被害でありますが、
栃木県、
死者の数でいきましても全部で十九名のうち六名の
方々がお亡くなりになられたわけでありますが、そういうような立場からひとつ申し上げてみたいと思うのであります。
一度に申し上げますので、きのうあらかじめ御連絡申し上げておりますから、順次お答えをいただきたいなと思うんです。
一つは、激甚
災害の指定にしてもらいたいということであります。公共土木施設、学校施設、
農地・
農業用施設、林道、あらゆる面にわたりまして大変な
被害を受けているわけであります。ちなみに農産物で五十二億余、それから林業関係で二十三億、農用施設で七十八億、
河川、
道路等、いうところの
建設省関係では百三十八億という
被害なのであります。これはまあきのうの十時現在でありますから、さらにふえてくるであろうと思うのでありますが、こういう
状況でありますので、
国土庁のお考えをお聞かせをいただきたい。
それから二つ目には、先ほども
鹿児島の問題で
災害査定を
早期にやってほしいというお話がありましたけれども、これらについて建設、農水省などでの対応をできるだけ早くという
要望を申し上げるのが県や
市町村の立場であろうと思うのでありますけれども、いつごろ手をつけられるかというようなおおよその見通しなどについても触れていただきたいと思うわけであります。
それから、厚生省関係についてでありますが、
災害救助費にかかわる国庫負担等について、これも財政援助などの問題について特段の配慮を要請をしたいということであります。
それから、農水省関係でありますが、農畜産物の
災害対策についてでありますが、低利資金の円滑な融通
措置、あるいは共済金の
早期支払い、こういう点についての特段の
措置を要請をしたいということでありますし、さらに緊急の
治山事業の
採択について、山地崩壊が発生をして多大な
被害を与えたわけでございますから、本年度の緊急
治山事業としての
採択を要請をしたいということであります。
それから、建設省の関係ですが、治水
事業の
促進であります。茂木町の一級
河川逆川を初め、多数の
河川がはんらんをいたしました。私も当日
現地に駆けつけたわけでありますが、生々しい傷跡を見てまいりました。今度の
台風十号は何も
栃木県に限ったわけではなくて、東海、関東、東北という広範な地域に及んでいるわけでありますから、それなりに大変な
対策が必要だろうと思うわけでありますけれども、この面についての建設省の
中小河川の整備、これにぜひ全力を挙げていただきたい、こういうことであります。
最後に、自治省に対する要請でありますが、もう
災害でありますから特交の面で面倒見ていただく以外にはないわけでありますので、この辺についての自治省の考え方をお示しいただきたいと思うわけであります。
なお、実は先ほどこの
委員会の開会中に連絡が欲しいという電話があったんです。だれからだろうと思いましたら、
茨城県選出の高杉参議院議員からの電話でありまして、実は高杉さんの居住地の水海道もまだ完全に水が引かないという状態でありまして、できるだけ早くこの惨状を見に来てほしいと。石下町の下ですから石下町よりはまあまあそれほど
被害は大きくないかもしれませんが、しかし、
現地の人たちにしてみれば一刻も早くこの
現場を見ていただいて、そしてそれに対する対応をとっていただきたいという気持ちでいっぱいなんだろうと思うのであります。私もきのう
岩崎先生とも連絡をしながら、参議院のこの特別
委員会でも十一、十二、せめてお盆前に見てほしいという要請をしたわけですけれども、何かやはり
政府関係機関が先に見て、そして衆議院、その次参議院だという、そういう慣例があるようです。ですから、私の方はそれに従わないというわけにいきませんから、それなりにお聞きをいたしましたけれども、
政府関係機関、一刻も早くそれなりの対応策をしてほしい。
現地の議員から私どもに連絡があるほどせっぱ詰まっているんだという現状については御理解をしていただいてそれに対応する
対策をとってもらいたい、こういうこともつけ加えて、私のお尋ねを終わりにしたいと思います。