○青島
幸男君 あの棒の長さと太さとか、あの比率はあのまま動かさないで従来どおりきていると思うのですけれ
ども、あれ
一つ動かしてもかなり
イメージは違うのじゃないかという気がするんですけれ
どもね。
私の知るところでは、昔飛脚が文箱に棒をつけて担いでいた。よくありますね、浮世絵なんかに。あの文箱と棒のTの字だというふうに聞いたことがあるんですよ。それで私調べましたら、
明治二十年、一八八七年、随分古い話ですけれ
ども、百年ばかり前になりますか、二月の八日に、逓信省全般の記章をTの字と定めるという何かかた苦しい政令みたいなもので定めているんですね。それで、どういうわけか知りませんけれ
ども、その後同じ月の十九日に上に一本棒をつけまして、あのマークを郵政省の記章と定めたと書いてあるんです。
その間の理由とかいきさつはまるでわかりませんけれ
ども、このマークはこのマークでもう定着しておりますし、私はこのマークがいいとか悪いとかは申しません。むしろマークとしては親しまれているんだからそれでいいだろうと思うのですけれ
ども、形の印象はいいんですけれ
ども、やっぱり多少古めかしいという印象を免れませんですね。それで、
明治創業のもので例えば酒類だとかあるいはみそ、しょうゆのたぐい、あるいは化学調味料などを見ましても、似たような柄ですけれ
どもずうっと変わっているんですね。何年かごとにいろいろデザインを変えまして、いつの間にやら昔の印象は少しも変えずにやっぱり新しくなっていますね。
ですから、あのマーク
一つにしても、あれは
郵便局のマークだというのはだれでも知っているんですけれ
ども、あれがもう少し親しみやすく、かた苦しくなくしかも近代的な
感じのするようにちょっとずつでも手を加えていくというような過程が今までになされなかったというのは、結局こういう親方日の丸という格好でやっていたし、法律でがんじがらめになっていましたからなかなか民営のような活力を導入することが難しかったのでしょうけれ
ども、今はかなり開かれて、研究しなきゃならないという時期に来ていますし、その
程度の
考え方などは取り入れられてしかるべきだと思うんですよね。
私ちょっといたずら書きをしてみましたが、(図を示す)今までのはこういうのですよね。これをこういうふうにすると、これは同じようなマークですけれ
どもこの方がちょっと新しいでしょう。だから、こんなことをちょっと手を加えるぐらいでも親しみのある新しいものという
認識が得られるのじゃないかという気がしますし、少しずつでもそういう知恵を出して、ああ郵政は一生懸命何か変身しようとしている、変えようとしているという気持ちが一般の方にも伝わるようにしていくと御理解が得られやすいのじゃないかという気がします。
それからもう
一つ私は改めて提案を申し上げたいのは、七月二十三日をふみの月のふみの日と言うのですね。それで毎月二十三日をふみの日というので手紙の交換をしましょうというようなことをPRしていらっしゃるようですけれ
ども、ふみの日というのは駄じゃれなんですよね。それで、ふみの日だから出しましょうとただ
週刊誌などに広告を掲載されてても、それを見た人が、ああなるほど二十三日はふみの日か、じゃ手紙出さなきゃという、そういう
認識に結びつくまでには、残念なことにかなり隔たりが
感じられるんですけれ
どもね。
ですから、ただふみの日だからやんなさいというようなそういうことではなくて、例えば文部省との話し合いもあるでしょうけれ
ども、
全国のお子さんに二十三日はふみの日だから、国のおばあちゃんに手紙を書くようにしましょうとか、あるいは転校する以前の友達との交信をしてみようとかいうふうに、学校単位で手紙のやりとりを進めまして、それで児童の
郵便物に限って多少
料金の値引きをするとかですね。そこにダイレクトメールが入ってきちゃうというようなことは困るんですよね。
私実はここで告白するのもなんですけれ
ども、悪筆が何より一番の
原因ですけれ
ども、いまだに筆不精でだめですね。でも、これもある種習慣だと思うんですよね。大した用事もないのにお前はよくまめに手紙を書くねという人がいまして、それが、いや私は書くのが楽しみだし、向こうから来た返事をとってあって、長年ためておいて後で読んでみるとその人との交流や何かがしのべて、とても心温まる思い出が残るんですよというようなことをおっしゃる方があって、うらやましいと思いますね。それはそれなりにいい習慣で、定着すればすばらしい。
だから、できれば子供さんのうちに手紙の書き方、やりとりのあり方、そういうものをなれさせるということが、将来の
お客さんになるかもしれないということから
考えても、よろしいんじゃないかと思いますしね。
どうでしょうね、非常に手続が煩雑になったりというのは余り
考えられないんですけれ
ども、学校単位で学校の先生に協力をいただいて、まとめてお持ちいただければ多少
サービスができるという格好で臨むというようなことが果たして検討に値するのかしないのか。
大臣、まずいろいろ事務的に詰めなきゃならない問題もあるでしょうから、検討しなきゃならない事務上の課題は別にして、私の言うところの気持ちの上で、どういう御感想をお持ちになるか、その辺をお聞かせいただきたいと思うんです。