○
大木正吾君 私
自身が電電にいた
関係もありますが、余りこのことを深くえぐりたくないと思ってはいるんですが、端的に申し上げて、例えば東京電力を中心にしまして九電力がネットワークをずっと張りまして、そうして端末まで、全部電灯線というのはすぐ玄関へ来ていますからね。同じ電柱を使って電話線も入っているわけです。そういうのが結構田舎は多いですね。そういう
関係を見てみれば、恐らくサービスのよさとかなんかでもっていくと、電力
関係の九社との競争
関係は相当熾烈なものになっていくだろうと思うんですね。
それが
一つと、もう
一つの問題は、頭数の問題では電電は、九電力全部トータルしましても、頭数は倍以上いるわけですよ。そうするとやっぱり
経営者というものはどうしても、頭数が多いのは問題だ、こうなりますし、その辺のことになると、株の値段も下げたくはないし配当も減らしたくないから、勢い結局従業員を減らす、こういう方向に向いていくということもこれは
一つは考えられますね。
ですから、そういったことを、非常に先行きのことを憂えますので、いろいろなことを申し上げていることが内部的にはあるわけですが、さて問題は、外的条件の中に、私は非常に困るのは、これはたまたま一流新聞さんが書いた、最近財テクとかいろんな話が広がっておりまして、マスコミなんかも随分といろいろな金融
関係の雑誌を出したりあるいは新聞な
ども出したりして、この中に
竹下大臣の発言も入ってくるわけですがね。
さっき申し上げた、結局続騰状態と預貯金のだぶつき問題に加えて、恐らく電電株を放出するといったときには、百九十五万株、額面五万円ですね、それで資産
関係を見て一応二十一万三千円ですか、値段がついておりまして、それをさっきの
局長おっしゃった三方法をとったときにどういう問題が起きるかということを考えたりしていきますと、恐らくこれは大体五年間
会社経営して、この
会社は堅実でいいぞ、こうなったときには、株の値段が若干一年後に下がったとしても御祝儀相場がつきますよね。そういった関連でもって見ていったりしますと、マスコミがあおったり、フィーバーをあおったりすると大変な相場になる、こういう心配を実はしている一人なんです。ですから、資産なり、先行きの三年後、四年後、五年後を見たときには大体四十万前後じゃないかな、こういうふうに想定できるものが、この新聞ですと数十万円と出ています。サンデー毎日の百万円よりはまだいいですけれ
どもね。
竹下大臣は、申し込みが多かったらみんなに抽せんでもってやってもらおうかと、こういった話もしているところがあるんです。あなたのこと書いてあるんですよ、この中に。これ読んでおられると思いますけれ
どもね。
そういったことなどありまして、結局やっぱり相当これは慎重に、
一つは、今の客観条件だけとらえていけば、まず本年中に公開なり、
予算に計上してしまったからしゃにむに売るんだということは、何とかそこのところもう一歩踏みとどまって考え直して、じっくり条件を見てもらいたいことが
一つありますよね。
それから同時に、競争状態がどうなのかということは恐らく
大蔵省はなかなかそう専門的にはわかりませんから、ここのところはまあまあ一応もうちょっと様子を見るといたしましても、少なくとも外的条件ということは、
大蔵省は専門家の方が多いんですから、少しやっぱり、そういった大変なフィーバーをあおったり、あるいは株価が異常に高騰を続けておったり、同時に資金のだぶつきが続いておったり、大臣は民活云々なんておっしゃったけれ
ども、そう簡単に今の預貯金のだぶつき状態は私は変わらない、こう見ていますからね。そういった点では相当これは慎重な方法でもってやりませんと、いわば七十万円で買った株が三年後に五十万に下がってしまう、それは買ったやつの勝手じゃないかと、こういうことだけでは済まされぬ問題ですからね。
そこで問題は、この売却の方法について少し慎重にというか、安定株主を求める方法について私たちはもっと問題の追求を研究会にもしていただきたいし、理財局にもしてもらいたい、こういうふうに考えているんですよ。株でもって乱高下しまして損をしましたと。もしそれに、残念なことですけれ
ども不正
取引が絡んだという問題が出てくるときに、理財
局長の
責任じゃこれはないですよ。電電の
社長以下、前垂れかけて一生懸命寒空でもってテレホンカードを売っている連中
自身が立てなくなってしまうんです、このことは。
大蔵省の持ち物だけれ
ども、やっぱり電電株であることは間違いないんだから。そういったことを考えていき、また私たちは、あおられたりあるいは株価の異常な続騰の流れの波の中に乗っかったりすることについて極めて危険だという考えを持っておるんですよ。
ですから、何らかの方法において、この
大蔵委員会でもたしか去年か
審議したときに私は申し上げたんだけれ
ども、公開できないことはわかりますから、大体この辺でもっていけばそう将来禍根を残さないでいけるだろうということについての物差しを理事会ぐらいに示したらどうですかと言って、大臣からも私は御
答弁ちょうだいしているはずなんですけれ
どもね。そういったことについてのお考え方はいまだお持ちだと思いますが、どうですか。考えておられますか。