○中西珠子君 慎重な
検討をどうぞやってくださいませ。
私は、もう
一つお
伺いしたいのは、
労働時間
短縮などをやると、いわゆるNICS、新興工業国家、例えば香港、台湾、韓国、シンガポール、ああいった
ところが長時間
労働で、そして非常に安い賃金でどんどん日本を追い上げているから、もう時間
短縮なんかやっていたら、これは国際競争力が劣ってしまって大変なんだという使用者側の意見もありますし、殊に
経営基盤の強くない
中小企業などは、そういう心配をまずやるのではないかと思うわけでございます。一方
労働者の側におきましても、時間外
労働などは、もう収入がふえるからむしろ余得であって、ぜひこれはやりたいのだと。また、恒常的な時間外
労働がワークスケジュール、作業の日程の中に繰り込まれているもんだから、絶対それはやめたくないというふうな
勤労者も多いわけでございますし、割り増し賃金率の上昇ということも、総評、同盟などの
労働四団体並びに全民労協などは、割り増し賃金率の
引き上げというふうなことも要求しているわけでございまして、これは、時間外
労働は減らすけれ
ども、収入が減らないように割り増し賃金率はふやすということと同時に、時間外
労働をさせないようにペナルティーとしてのやはり割り増し賃金率を高くしていくということが、時間外
労働を規制していく上に、また減らしていく上に非常に有効なのではないかという、これは欧米の
考え方を取り入れて主張しているのだと思いますが、その点に関してはどのような御意見がおありになるのかということが
一つ。
それから、
中小企業に対して時間
短縮を推し進めるためにはどのような
政策をおとりになるおつもりかということが第二点。
それから第三点は、どうしても時間
短縮をやっていく上でいろいろの障害になるのでは、意識の問題があると思うんですね。国民の大多数が非常に勤勉で、自由時間ができるとかえってそわそわしてしまって、何をしていいかわからないというふうな
状況にあって、そして、例えば最近ミサワホームか何かが土日社員というのを募集しました
ところが、二千人も応募者があったという話も聞いておりますし、
週休二日制なんか与えても、とにかく土、日が退屈でしょうがないし、何をしていいかわからないから働いた方がいい、もしくはもっと収入を得た方がいいから働いた方がいいという、そういう昔からの勤勉は美徳なりとする意識の問題ですね。こういった問題をも含めて、どういうふうな
指導を
労働省はやっていかれるおつもりか、お
伺いしたいわけでございます。