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政府委員(萩原浩君) 先生御指摘の富士川橋でございますけれども、この橋は、大正十三年に架設されました橋長約四百メーター、それから車道部の幅員は六・五メーターの橋でございます。そこに交通量が一日約二万一千台通っておりまして、非常に交通が多い。こういう橋でございますが、これが橋脚の洗掘、それから床版のひび割れが著しいために、補修工事をやっております。
昭和五十六年度より補修工事に着手いたしまして、五十九年度までに橋脚の補強は完成をいたしました。六十年度から床版の補修と再塗装を
実施いたしておりまして、これは六十一年度には完成をいたしたいというふうに考えております。
そして、交通量
増大に伴います問題につきましては、右岸側の交差点、これが問題でございますので、橋梁二径間のかけかえ、拡幅を考えております。これについて、いろいろな調査を行ってまいりましたけれども大体構想がまとまりましたので、今御
審議いただいております
昭和六十一年度の
予算が決まりましたら、新たにこのかけかえに着手をいたしたいというふうに考えております。大体、六十一、六十二、六十三、三年ぐらいをかけまして何とかこれを完成させたいというふうに考えております。そういたしますと、この富士川橋の交通量の問題はかなり改善することになるだろうというふうに期待をいたしております。
また、大井川にかかります太平橋の問題でございますが、これは
昭和三十三年にかけられました木橋でございまして、現在は、二トンの重量制限と一・八メーターの幅員制限を行うという、非常に劣悪な
状況にございます。このため、
昭和五十三年度からかけかえ工事に着手をいたしまして、
昭和六十年度までに取りつけ
道路は大体概成をいたしております。橋梁の下部工につきましても、一部躯体部を残して完成をいたしております。
昭和六十一年度も鋭意工事を
促進いたしたいというふうに考えております。私どもでは、できますれば先ほどの富士川橋と同じように六十三年には何とか完成できないかなということで
事業を進めてまいりたいというふうに考えております。
それから、国道百五十二号の青崩峠の問題でございますが、これは国道百五十二号と名のりながらいまだに
不通区間のあるところでございます。これにつきまして、通行不能区間の六キロにつきまして、
昭和五十八年度に直轄の権限代行
事業として
事業の着手を図ったところでございます。当面は、草木トンネル区間二・五キロにつきまして
重点を置きまして
整備を進めたいというふうに考えております。
昭和六十年度は用地買収に着手をいたしまして、できましたら
昭和六十一年度にはそのトンネルの取りつけ区間の工事に着手をいたしたいというふうに考えております。まだなかなか道遠いわけでございますが、努力をいたしたいというふうに考えております。
それから、もう一つの大井川にかかります谷口橋でございますが、これにつきましては、橋長七百二十三メーター、幅員八メーター、
昭和三十二年に完成をいたしましたけれども、吉田インターチェンジの供用等によりましてかなり交通が混雑をいたしております。したがいまして、これはバイパスで抜きたいということで、
昭和五十七年度から着手をいたしております。
昭和六十年度は右岸側の用地買収を進めておりますけれども、まずこの取りつけ部の
事業の
促進を図りまして、その後、この新谷口橋に取りかかりたいというふうに考えておるところでございます。
もう一つ御指摘がございました国道百五十号の掛塚橋でございますが、この掛塚橋は
昭和三十年に架設されました天竜川にかかる橋でございます。延長が八百七十七メーターとかなり長い橋でございますが、幅員が車道部で五・五メーター、そこに交通量が二万五千台通っている非常に交通の混雑の著しい橋でございまして、これに対しまして、下流約一・五キロメーターに新掛塚橋を含めましたバイパスを
計画いたしておりまして、つい先ごろ、
昭和六十一年三月二十八日に
都市計画決定をいただいております。したがいまして、この
計画に基づきまして橋梁の取りつけ部から早期に
事業化を図りたい、できますれば六十一年度からでも新規に着手をいたしたいというふうに考えております。なお、橋梁部は非常に多額の
事業費を必要といたしますので、早期供用を図るために、現在有料
道路事業としての施行を検討いたしたいということで、今県当局といろいろお打ち合わせをしているところでございます。この
計画の作成になお努力をいたしたいというふうに考えております。
最後に、中部横断自動車道のお話がございました。この中部横断自動車道は、清水-佐久間、昔は清水-直江津と言われてずっと重要路線として呼称されてきた路線でございますけれども、佐久から北につきましては関越自動車道の上越線としてある程度供用ができますので、とりあえず佐久と清水間が問題になろうと存じます。これにつきましては、現在私どもで路線あるいは
整備手法等に関する調査をいたしております高規格幹線
道路網の中で検討をしてまいりたいということでございます。高規格幹線
道路網は、六十一年中に
策定が予定されております第四次
全国総合開発計画におきましてその規模がある程度
調整されるというふうに私ども聞いておりますが、この
調整を図りながら、本路線、中部横断
道路の構想につきまして、実情を踏まえて検討させていただきたいというふうに考えている次第でございます。