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上田耕一郎君 裏高尾反対同盟の
山田事務
局長は、新聞を見ると、いろいろ今度の中間報告について意見を述べておられまして、まず逆転層は五十メートルから千メートルあるということで、逆転層問題は大丈夫だということはない。それから風向きも、中間報告は谷を横切る風はないと書いてあるけれ
ども、風向きも谷底に向かっていると。これはあそこに住んでいる人たちだから一番よく知っているわけだ。それから、樹木を一本切っても生態系全体には影響が出るのだということ。結局今度のは、トンネルを掘るためにそれを合理化するつじつま合わせだ、合理化しようとするものだと、非常に厳しい批判をしているんですね。
それで、これは反対同盟の方々も、みずからアセスをやろうというので大変な
努力を払っているんです。
建設省は、あなた方がおつくりになっている
委員会などで学識経験者の意見を聞くだけでなくて、あそこにもう長年住んでおられる反対同盟の方々、みずから自主的にアセスまでおやりになっているわけですね、その反対同盟の方々や、それから、高尾山の緑を守ろうというので非常に懸命に研究もし運動もしておられる自然保護団体の実行
委員会の方々とか、そういう民間の意見も、大事な問題であるだけにぜひ聞くべきだと思うんですが、ひとつ
大臣、この
仕事を
建設省としては進めようとしておられるんだが、ぜひ慎重にやっていただきたいんです。
よく言われていることだけれ
ども、アセスにも
計画アセスとそれから
事業アセスというのがある。
計画アセスというのは、この
計画を実行したらどうなるかということを本気に調べて、
計画そのものをやるとかやらぬとかということまで含めてアセスをやるというのが
計画アセスなんですね。
事業アセスというのは、やると決めて、やるんだがなるべく影響を小さくしようというわけですよ。
事業主体がやっているんだから今の
建設省のアセスというのはまさに
事業アセスなんで、しかし、民間の人々は
計画アセスを望んでいるんですね。
そういう問題もあるので私
どもは、貴重な自然であるこの高尾山の緑と環境を守るという観点で、ぜひこのアセスについては地元の住民団体それから自然保護団体、そういう民間の真剣な意見も
建設省はまじめに聞いて、あなた方が調べたデータとやっぱり突き合わせて、本当に責任の持てる判断をしていただきたいと思うんですが、この点は最後に
大臣に御見解と決意をお伺いしたいと思います。