○刈田貞子君 私は一日三回タクシーを使うものですから、運転手さんと話をよくします。そして、あの方たちの言い分もすごくよくわかるのね、実は。生活がかかっておる、ノルマもある、こう言うわけですよね。だけど、言ってみれば、乗車拒否ではないんだけれ
ども、あえてそれに近い行為をしながら逆に客を、利用者を選んでいるという
現実があるわけですよね。私はこれはまことに遺憾だと。何かの形で是正をしていかなければ、乗車拒否のときにもあれだけ騒いで、そしてみんなでいい方法つくってきました。するとまたもう
一つその上手をやっていくというのが今の
現実じゃないかというふうに思います。これは、特に都市部がこういう
現実があるわけでございますけれ
ども、ローカルの小さな駅の駅前にいる運転手さん。きのうも
九州へ行ってきた。あそこらあたりの小さな駅前にいる運転手さんなんか、もうお客さんなんか選んでいる暇はないわけですよ。何でも、すぐそこまででも乗せていかなければ
自分たちは本当に商売にならないのだと言って頑張っているローカルのタクシーだってたくさんある中で、私はこれはまことに不公平な話であり、こういうことをまかり通してはならないというふうに思いますので、適切な御指導をひとつよろしくお願いしたいと思います。
それから、あとは細かい話になりますけれ
ども、今度はバスです。いいですか、政務次官、細かくて済みませんね、バスです。
これ、ことしの総理府がとりました交通機関に関する世論調査、この中で、今交通機関にどんな不満があるかということの中で、その不満の中にバスに関する不満があるんです。これは特に町村部に割合多いわけでございますけれ
ども、バスは量、本数が足りないということも含めまして、いろいろコースの問題とかあるんですね、不満が。その中で、私は都市部の例のワンマンカーのことでちょっとお願いしたいんですが、ワンマンカーが入り口が前、後、それから真ん中にある、三つありますね。あのパターンがなぜ画一化されていかないんだろうか。前から乗せられてみたり、後ろから乗せられてみたり、その都度に料金の払い方が違っていきます。これで一番困っているのはお年寄りです。それで
お話をしておきます。
それから今度は例の
国鉄の自動改札機。今度は京葉線でしたね、新しくつくったあれで、ほとんど省力化のために自動改札機づけましたね。ところが、あれが使われていない。朝のラッシュと夕方のラッシュ時にごらんになりますと、あのラッシュ時に乗ったりおりたりするのは定期を持っている人が乗ったりおりたりするわけよね。ここに六本の改札口があると、五本が自動改札口になっていて、
一つだけ駅員さんがいてやる。ここにみんな殺到しております。定期を見せて通るからです。中には定期の自動の改札もありますね。磁気テープのついた定期を持っている人が通れるようになっていますね。でも、あれはやはり発行するところの箇所が少ないから意味がないということです。そうすると、あの自動改札機が一セット五百万から六百九十万ほどすると聞いてますけれ
ども、ああいう形の省力化みたいなものが果たして意味があるのだろうかというふうなことを思います。
それから、さっきのバスの話に戻すと、バスでもう
一つ、接近してくると何かつくのがあったでしょう、バス・ロケーション・システム、あれは補助金出しているんでしょう。あんなの余り意味ない。私が申し上げるのは、もっと同じ省力化、
合理化あるいはサービスを進めるのなら、さっきのワンマンカーのパターンを
一つに統一することの方が全然大事です。というのは、あれで一番困るのが交通弱者が困るわけ。おたくの方の白書かな、これにも交通弱者
対策というのをお書きになっておられるわけです。これからとても大事なテーマになってくるんです、交通機関にとっては。それの中でどこから乗っていいかわからないようなバスが走っていたのではだめ。だから、このバス・ロケーション・システム、だんだん近づいてくるとバスの大きさが大きくなって、ただいま到着いたしましたと、こういうふうにひとり言を言うあのシステムですよね。高いのあれ。あんなのつくらなくてもいいから、バスのいわゆる乗るシステムの方で私はもっとサービスしてもらったらいいのではないかなというふうに思います。
今の改札の問題あるいはまたバスの
問題等にいたしましても、どうしてそういうことを私は苦情として申し上げるかといいますと、これからさっき言ったような交通弱者に対してどういう手厚いシステムをつくり上げていくかという時代になります。二十一世紀に向けて高齢化はもう始まっている。こういう
人たちが社会参加をしていくためにこういう交通機関をどうやって自由に使っていくかということは、こういうのは政治が一番最初に先取りをしていかなければならないわけであります。
この間、NTTと接触いたしましたときに、NTTは既に二十一世紀に向けて、いわゆる高齢者が生活環境の中で使える通信システムの開発のためのキャンペーンを張って、どんどん先取りをしようと今心がけているわけでありますから、私はどうしても交通弱者のための
対策からいきましても、こういうきめ細かい
施策を講じていっていただきたいというふうに思うんですね。
この弱者
対策としては、例の誘導ブロックね、ああいうふうなものがかなり完備してきました。あるいはまた階段をスロープに変える、あるいはエスカレーターというふうなものも駅にできてきておりまして、決して進んでいないとは申しません。しかし、こういう弱者
対策というものは、私はもっと適切に進めていくべきであるというふうに思いますので、こういう国民のニーズを吸い上げるシステムもつくっていっていただきながら、適切に国民の要望にこたえていっていただき、そして時代を先取りする交通システムをぜひほしいというふうに思うんでございますけれ
ども、政務次官の抱負でございますか、お聞きいたしまして、私質問を終わらしていただきます。