○柳澤錬造君 時間もないから、きょうは大分私は持ち時間を一時間以上もカットをしまして、何とかこの法案も通らにゃ困るだろうと思ってやってきたわけだけれ
ども、なかなか満足した御
答弁はいただけないしするけれ
ども、しかし大臣も
総裁にもお願いしておきますが、本当にそういう点をなるほどなと思ったら、やっぱりそういうことのやるというふうな、勇気というか、そういうものをお持ちをいただきたいということを申し上げて、最後に私が申し上げておきたいのは、特に大臣と
総裁お聞きをいただいて、それについてやっぱり御所見を私は聞きたいと思うんです。
それは、いろいろ議論されてきましたけれ
ども、これの実施をする対象者というのはこれは
人間なわけなんですね。機械や機関車やなんかをあっちにあるのをこっちへ運べというふうなのとわけが違うんで、
人間を対象にしてこの法案を扱うんだというそこのところだけはどうか忘れないでいただきたい。
それで、昔は
国鉄マンといったら立派な人たちで、言うなら誇りを持っておったわけでしょう。
田舎なんかでもってあのうちの息子は
国鉄へ勤めているといえばいかに頭がいいかというものの
一つの代名詞みたいになっており、そしてあそこの娘さんは
国鉄へ勤めているだれさんと一緒になったということは、非常にいい
意味でそういうことを言われてきたわけだ。それがいつの間にか、
国鉄の
経営そのものもこういうぐあいでもってがたがたになっちゃう。それで
国鉄の中もがたがたになっていって、特に、暴力
事件なんというのはあっちこっちでもって起きて、暴力
事件が起きたって、今度は管理職の人たちは知らぬ顔をして見て見ぬふりする
ような形になってしまった。甚だしいのは、暴力ざたを起こして刑事
事件になって、起訴になって有罪になった。有罪になったその人を
国鉄は再雇用したんです。殴られた人は嫌になって、そして
国鉄をやめていったんです。そのことがおかしいとも思わぬ
ような状態に
国鉄の職場がなってしまったというところが私は非常に残念ですし、だから、この
国鉄という法案を随分何回もやってきましたけれ
ども、私が一番感じたのは、
国鉄には重役はいるけれ
ども経営者がいないという、企業のマネージする人たちが果たしているんだろうかということを何回思ったかわからないんです。ですから、そういう点でもってどうか今回のこの法案を取り組むについて、これは大臣も言われておりましたけれ
ども、分割・民営化の方針というのはもう進むしかないんでしょう。引き返せないんでしょう。そういうふうな、言うならばこの改革はやるしかない、やめるわけにはいかないんだという私は性格を持っていると思うんです。やめたらこれは
国鉄の破産でしょう。もう何としてでも、
皆さんの協力をいただいて、そして前へ進んで改革をしていくしかないんですというものだと思うんです。とするならば、どうやってスムーズに来年の四月一日になったときにその新
会社がスタートができるか、私が
考えてもなかなかそれはもう大変なことだと思うんです。
ですからそういう点からいくならば、来年四月一日新
会社発足ということはこれはもう至上命題として取り組まなきゃいけないと思うし、そこでお願いをしておきたいのは、これから
国鉄に残られる方もいる。それから希望退職その他でもっておやめになっていく人もいる。おやめになる人も、
国鉄に残る人も、ともかく自分が
国鉄で働いていてよかったなと言って、そして自分は
国鉄マンだったということに誇りを持ってこれからも生き抜ける
ようにしてやっていただきたいと思う。そのことが私は大変大事なことでもって、なかなか今までいろいろなことがありましたけれ
ども、これを
機会に、それこそ先ほど大臣が言いました
ように、そういうしがらみをきれいに捨て去って、そして心機一転で新生
国鉄としてスタートできる
ように、御指導というか、指示というか、そういう形をとってやっていただきたいと思いますので、最後にそういうことを希望申し上げて、大臣、
総裁、それぞれからの御所見を賜って終わりたいと思うんです。