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対馬孝且君 それは詭弁という答弁だよ、私に言わせりゃ。
大臣、それを見てわかるでしょう。まだこれが
調査をするかしないかと、これが問題になっておるわけでしょう。
調査をするかしないかということはどういうことかというと、具体的に言うと、知事は誘致をすべきじゃないという
態度を堅持している、議会は誘致を決めた、地元は賛成、近隣市町村は反対。客観的に見ましたら、
大臣、あなたも民主的な進歩的な人ですから申し上げるんだけれども、客観的な
情勢を言うならこういう状態なんです。何も私は、私の利を得て、自分のために我が田に水を引くために言っているんじゃない。
正確に言うと、今の
北海道のこの幌延問題の現地の状態はどうかというと、知事は反対、議会は賛成、それから地元は賛成、近隣市町村反対、客観的にそういう事実なんです。要は、コンセンサスを得て住民の協力と
理解を得るということが
基本精神であるということを、何回もこれは前の竹内長官は、見切り発車いたしません、
対馬さんと、そこまで私に言い切っているんです。ところが、今もうどんどんやったでしょう。それを見たら大変なことじゃないですか。既にTRUから深層の試験場から全部ちゃんと組まれているんじゃないですか、地形まで。それをビデオで持っていったら、それを見てどういう
判断をしますか。今、新聞を見ただけでみんなびっくりしているんだ。新聞を見ただけで牛乳は買わなくなるというのだ。今でさえもう幌延の牛乳は飲むなという合い
言葉でしょう。牛乳はだんだん下がっていっているんですよ。それが酪農民の訴えでしょう。
植松参考人、何回も会っておるでしょう。そういう
状況の上にこういうビデオを、もはや完成したような、まさに幌延に決まったような、それを見て驚かない人はだれもいないよ。
これはモデルでございますなんて今得々と
植松参考人は言っていますけれども、もしビデオを見たらむしろ現地の人はこれもう本当にいきり立つでしょうね。だから私はあえて工藤
先生もいるから申し上げるんだけれども、やるなら正々堂々と公開の原則に立って民主、公開、公正の原則ではっきりすればいいし、どうもやっていることがそこに書いてあるのに場所は言えないということでしょう。まさに、どこかで非民主的に、しかも何回も言うようだけれども、今十年間、モックアップ試験が六年かかって、信頼性向上試験が四年かかる。私の質問に対しても去年、十年かかりますと答弁しているでしょう。十年かかるものが何でそういうことをそう急がなきゃならぬか。そこにやっぱり問題があるということなんだ。安全性は問題ないとあなたはさっき言ったばかりでしょう。人間がやることに安全性が本当にあるか。こういうことを考えた場合に、こういう問題自体にやればいい、急げばいいと、住民をなりふり構わない手段でやるんだというこういう
態度がこういうところから出てくるんだよ。私は、これはひとつ慎重にこういうものの扱いを所管
大臣として扱ってもらいたい。こういう問題については慎重を期すべきである。
まず今やるべきことは、
大臣も何回も衆議院でも言っていますし、今も私、
基本方針を確認したけれども、要は全体の住民の
理解と協力を得ることに当面専念することです。そのことが了解を得られるという
段階で初めてそういうものをきちっと出していくというのならまだわかる。まだ
調査をやるかやらないかということ自体に問題がある、現地は反対、我々も白紙に返せと、こう言っているんですから。だから、そういう点について
大臣ひとつ、こういう問題のそういうやり方自体について私は許すことができません。何回も私に、あくまでも住民の
理解が得られない限りそういう、手段はとりません、事前
調査といえどもやりませんと言ったのは時の吉田理事長ですよ。そういう
態度についてそういう問題が出てくるということは断じて私は許すことができません。はっきりした今後の
態度を決めてください。どういう
態度をとるつもりか。——いや、
大臣に聞いているんだ、これは。