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細谷(昭)
分科員 今
お話ししましたように、雄物川中流改修については
皆さん方に対しても陳情書が出ておるはずであります。特に雄物川中流、それから玉川支川の問題にっきましては、今河川
局長から
お話がございましたが、どうも期限とかそういったものが明示されておらないという、何といいますか、私たちとしましては大変不安な
状況がございます。玉川築堤につきましては、八年間も放置されておるという
状況もございまして、この補償問題は、既にこれは
東北地建からお聞きしていると思うのですが、大変な問題なんです。もう工場は移転先を買い求める。しかしながら、契約をしたけれ
ども金は払わない。なぜ払わないかというと、ここにいつ築堤されるかわからない。本当に築堤されるのかどうかわからないということで、農地を売った
皆さん方は、もう五年も六年も前に売ったにもかかわらず一文にもなっておらないという問題がございまして、
東北地建が中へ入って昨年いろいろ措置を講じた。
その際に、五年後という話もあったわけです。五年後はそこにつくりますよと。ところが、そういうふうな予定があるのかどうか、この点が非常に疑問なわけでございます。果たしてこういう築堤を進める気があるのかどうか。これは細かい点で申しわけございませんが、これは今わからなければ後で結構でございます。いずれこのことを強く
要望したいと思います。
それから、今
道路局長から
お話がございましたとおり、秋田県並びに各市町村からもうたくさんの
要望が来ております。こうした過疎地であるがゆえに、
高速交通体系から取り残され、河川工事ないしは公共
事業そのものにも置き去りにされておるというふうな危機感が非常にふえておるわけであります。何といいましても公共
事業、特に
交通体系というのは過疎地であればこそ欲しいという
状況がございますので、どうか大臣、今後の
建設行政を運営するに当たりましてぜひとも配慮願いたい、こんなふうに
要望するところでございます。
次の問題は、秋田県の豪雪の問題でございます。ことしは五八豪雪に匹敵する豪雪、裏日本は全部そうでございますが、秋田県についていえば除排雪の費用が物すごくかかっておるということでございまして、県と市町村合わせますと、私が県に問い合わせましたところ、二月末現在、
予算が十五億円の不足を来しておるのです。そういう
状況でございまして、これは後ほど大蔵省、自治省にも交付金その他について
要望いたしますけれ
ども、
建設省といたしましても、恐らく末端の工事事務所等の
予算が非常にかかり増しになっていると思いますので、
東北地建
関係のこういう豪雪
地域の配分をぜひひとつ考えていただきたい、このように強く
要望申し上げたいと思います。
そこで、私、ここに写真を持ってきました。ないしはたくさんの
要望書が来ておるわけであります。これは恐らく
建設省その他にも出ておると思うのです。私は、この中から三つの点を取り上げまして
要望したいと思うのですが、第一に子供たちの通学路の問題でございます。
大臣、この写真をひとつごらんになっていただきたいと思うのです。大変異様な写真ですが、
国道十三号線の神岡町地内の北神小学校の子供たちの通学風景です。何かプロレスの覆面みたいなものをかぶっているのです。これは
国道しか通学路がない。したがって、歩道を今懸命に除雪してもらっておるわけです。そのために子供たちの通学路そのものは確保されておるのですが、自動車が来るたびに、たまたまそういう日は物すごい洪水のような泥水を浴びておるわけでございます。ですからそんなように顔を防護する意味で全くプロレスの覆面みたいなものをかぶらなくちゃいけない。
一方、こういうふうな通学路もあります。その通学路は、
国道四十六号線の沿線の協和町の稲沢地区の通学路であります。それは
国道に歩道がちゃんとついておるのですが、除雪の
関係で――もう歩道の除雪が極めて不十分であります。秋田工事事務所の管内でございますが、工事事務所では懸命になって除雪しておるのですが、何しろ
予算が少ない。そのために子供たちはそのように大型トラックの群れを身をよけるようにして、身を縮めて車道を通学しなければならない。それはもう晴れの日ですけれ
ども、吹雪の日だったら大変危険なわけでございます。学校の教師は、常に子供たちの安全のために本当にうちまでついていかなければならないという日もあるというふうに言われております。沿線の
地域住民、父兄には非常な
協力をしてもらっておるというふうに所長さん方からは聞いております。しかしながら、問題は、何といっても除雪の
予算が足りない。特にこの子供たちの通学路の歩道の除雪に対する一番適当な機械がどうも改善されておらない、そして
予算がない、この二つの面から大変な問題があるわけであります。このことをぜひひとつ取り上げていただきたい。
第二は、機械に対する改善と助成の問題でございます。これは何といいましても、豪雪地帯に住んでおる人でないとなかなか暮らしがわからない。江藤大臣も雪国じゃありませんので、恐らくわからないと思うのです。
これは私の町内の写真です。これは町道です。旧
国道でございますが、それをごらんになるとわかりますように、雪が降るとどういうふうにするかというと、除雪というのは、トラックないしはトラクターの前にいわゆるラッセルの先をつけるわけです。そして路上の雪を片側にずっと寄せるということなんです。それがいわば除雪なんです。したがって、車庫の前、家の玄関には除雪のたびに厚い雪の壁ができるわけです。その雪の壁を取り除くのは住民なんです。しかも、ことしの豪雪は雪が毎日降ります。一日三回も
地域住民は除雪をしなければいけない。
それで、そこに流雪溝があるのですよ。その流雪溝に落としているのがその写真なんです。それは老人と孫なんです、私の隣の家なんです。独居老人の家なんかは到底できません。それから共働きもできません、時間が決まっていますから。流雪溝の時間というのは、七時から七時三十分とか八時から八時三十分という時間が決まっているわけです。したがって、それを除雪できない人力は何をするかというと、結局は労賃を払ってだれかに頼まなければいけない。体の健全な人は全部腰が痛む、腰が痛むのであんまさんだとかお医者さんが大変忙しいというのが現状なんです。
そういうふうな状態からしますと、なぜ除雪機械の改善をしないのか。一番いいのは本当はロータリーなんです。ロータリーとダンプを組む、そういうセットが一番いいのですが、何しろ非常に高いのです。それで、三分の二の助成というのをもっと
予算をふやしていただきたいということが第一点と、こんなに科学、機械技術が進歩する中で、除雪機械はなぜこんなに進歩しないのか。我我は除排雪という点で本当に疲れ切っているというのが実感なんです。私は冗談でよく言うのですが、日本の政治の中で一番忘れられているのが裏日本の暮らしじゃないか、永田町と霞が関だけに一メートルぐらいぽっかり雪が積もって十日間ぐらい交通が途絶した方が日本の政治のためにいいのじゃないか、こんな冗談をよく言うのです。とにかく腹が立つぐらい雪空を眺めて暮らしておるというのが雪国の
状況なんです。このことを何とかひとつ大臣以下
皆さん方にわかっていただきまして、この機械、何としても機械力しかありません、この機械力を駆使させるためには
予算が必要なんですから、ぜひとも三分の二の助成を多くしていただきたいということと、同時に機械の改善に最大の努力をしていただきたい、このことをお願いしたい。
さらに第三点は、現在市町村道の幹線に対しましては、先ほど言いました流雪溝、融雪溝の設備に対しまして助成がございます。ところが、幹線以外の小路、市街地における本当の小路にはこれが現行では全然ないのです。これで大変困っているのです。ここに川俣さんがおりますが、川俣さんの居住地の
横手なんというのは秋田県で最も多いところです。その
横手の小路が物すごいのですね。小路は交通が途絶なんですよ。なぜかというと、小路はそういう助成の対象にない。そこで、市町村はなかなか手が届きにくい。何としてもこの小路に指定の拡大をお願いしたい。
この三点について御見解をいただきたい、こう思います。