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松浦委員 それで私は、そういうふうにした原因は
政治家にもあると思うのですよ。結局何でも、この前私がジャパンライフの問題を取り上げたときもそうですが、
政治家が介在をしておって、常に
政治家は逃れるわけですよ。それで
業者が犠牲になる、あるいは役所が犠牲になる。非常に問題だと思うのですね。あれほどロッキード
事件で政治のモラルという問題を含めて政治倫理の確立ということが叫ばれたのですが、今は
刑事局長の
お話もありましたけれ
ども、
政治家については、その人の人権その他が守られる、なかなか公表されない。ですから、私は先ほど
一般論として申し上げましたけれ
ども、これは前に決算
委員会で新村
議員が抽象的に取り上げたことですが、先ほど
刑事局長がそういう
一般論として
お答えできない、こういうふうに言われたから、私の方から
お話をいたします。
これは重本さんという目黒参議院
議員の秘書をしておった人で、今は会社の社長さんをしておられる人ですが、この重本さんという人が六十一年三月一円、
現地の
業者である小石さん、それから立会人に林さんという人を立てて、
石川県の沢旅館というところで話を聞いた
内容です。ここに
記載されておるものをそのまま申し上げておきますが、稻村佐近四郎さんの
石川県
繊維産業後援会の
代表者になっておる
丹後清さんがニットの二十五人の方を招集をして、そしてその中で稻村さんとの間で先ほどのような話がされたのです。その中で、丹後さんが、ぜひひとつお願いしたいんです、そこまで言うなら
買い上げの五%を出してもらいたい、こういうふうに稻村さんが言われた、こう言っておるのです、この小石さんという人が
立ち会いに林さんという人を入れて。そしてニット業界では、六十一年の暮れ
買い上げが決まり、来年三月までに資金化されるのではないかということがうわさされていた、こういう
状況の中でそういう
発言をされておるのですね。
ですから、私が言うのは、こういうことが不感症で行われる。それは届け出をしておるのですから、このお金かどうかわかりませんよ。それは稻村代議士がちゃんと
政治献金としてお届けになっておれば問題ないわけです。しかし、そのことで
業者の方は先ほど言ったようにいろいろ問題が起こってやられるけれ
ども、
政治家の方は一向に免罪だ。これは取ったからといって罪にならぬのだと私も思いますけれ
どもね、総理の
言葉をかりれば善意の
献金だそうですから。しかし、何らかの形でこうしたことは規制をしないと、私はやはり
一つの
目的を出して
政治献金を集めるというのは行き過ぎだと思います。これが、
通産大臣が言った、我々社会党は毛針だが与党の方はえさがついておるということなのかなと思うのですよ、毛針論争で言わしてもらえば。確かにこれは与党にとってはえさですよ。我々そんなことは知らぬから毛針ですな。(「それは問題だ」と呼ぶ者あり)今、問題だと言うのだから、後で
発言をしてもらってください。どうぞ、自由に
質問されて結構です。
私が言いたいのは、こうしたことが起こったときに、必ず業界の
人たちはやられるのです。官僚はやられるのですよ。しかも
課長以下とか下級官僚はね。ところが、これにうわさされておる
政治家というのは、何らのあれもないのですよ。確かに
政治資金規正法からいえば、届けておればいいし、これにはやみ
献金とかなんとかという
言葉はたくさん出てきますけれ
ども、それが届け出られ、しかも仮にやみであったとしても、政治活動に使われておるという証明がされれば、そんなに問題にならぬわけです。しかし、だからといって、これは許されることじゃないと思いますね。この際
政治家のモラルが問われておるのじゃないか、私はそういう気がしてならぬのです。
法務大臣として、こうした問題について、今後の問題としてどのようにお考えになるか。法務大臣といえば法の番人の最高に立たれる方ですから、あなたの
発言は重いと思うのです。しかも、先ほどから申し上げるように、
罰則規定はないけれ
ども、
団体法七条三項では、いけないことになっているのです。そのことは
政治家ならみんな知っておるのだ。そのいけない
団体から、表
帳簿に
政治献金が出るぐらいに麻癖しておる。表
帳簿に
政治献金が出ておるというのですから、これは麻痺しておるのです。わざわざそれを税務署が
指導して
使途不明金に経理の操作をするというようなことまで行っておるのですから、不感症になっておるのですね。こういう点について法務大臣はいかようにお考えになるか。今後内閣として、こうした問題については、
国民の政治に対する信頼を取り戻す上からもぜひお聞かせをいただきたい。しかも、御承知のようにきょう
満期でしょう。
満期で、この問題についての
起訴、不
起訴が決まるのです。そういった
意味で、
政治家のモラルをいかにして確立するかというのは、私は非常に重要な
意味を持っておると思う。法務大臣の御見解をぜひ聞かしていただぎたい。