○武部委員 いや、別に、するなど言っているのじゃないですよ。するなど言っているのじゃないのだが、たまたま通達が出た同じ日にこういうことを片一方でやっておられるということになると、ちょっと私は不思議なものだから……。
むしろ地方の通産局に任せないで、大体業績というものはわかっているのですから、国内を使っておるところと輸入物を使っておるところ、みんな皆さんの方でおわかりなのだから、そうすれば、大体円がこうなって油が下がって、こういうことになれば、大体ここはどのくらいの需要家があってということはわかっているのですから、大手もあれば準大手もあれば中もあれば小もあるわけですから、そういう大きなところからまず
還元させる指導は本庁で、あなたの方でおやりになるのは結構なことなんです。それはやはりやってもらいたい。それがこれだと私は思っておったのです。ですから、こういうことを片一方でどんどんおやりになって、そしてこぼれて、こぼれてと言うと言葉が悪いが、まだそれより小さいところ、よくつかめないところは通産局に指導させて、できるだけ
還元がすべての
利益を得たところには波及するような指導をされる、それはまことに結構なことだからやってほしいのです。ですから私は、九社の
値下げをやられたことについて異議を唱えているわけじゃないのです。そういうものは即刻やはりやっていただいて、むしろそれによってそれ以下の業界に、恐らく準大手でしょうからそれに波及するような二段構えのやり方をしていただければ効果があるのじゃないだろうか、そういうふうに思っておるのです。ですからこれをもらったときに、これを見てこれはどういうことだろうかなと大変疑問に思ったのでそういうふうに質問をしたわけでありますから、これでわかりました。
そこで、さっき言ったように「引下げが困難なもの」という、ここですね、問題は。それからその後に書いてある「生じた
利益を不当に社外流出させず、」これも冒頭に言うように、五十三年のときにもそういうことがあって、下げずにとにかくじっと持っておれということを暗にこの文章は業界に示しておるじゃないかということを当時も言ったのです、五十三年のときに。この文章は、向こうに、業者に口実を与える、こういうふうに書いてあるから出さぬでもいい、こういうふうに逆に利用されるおそれがあるということを言ったのですが、やはり同じことが出ておるものだから、そういうことは絶対ないように指導をしてもらいたい、このことを特に強く要請しておきたいのです。そうでなければ、困難だ困難だと言って勝手に自分の方で決めてそういうことをやられたのではこれは
還元になりませんから、そのことです。
それから「需要家の理解」ですね。これはあなたのおっしゃったことでわかりました。わかりましたが、これは入り乱れておるところがあるのですよ。
二つ入っておるところがある。そういうところではやはり問題が生じるのです。ですからこの点については通産局を通じて具体的な指導というものは徹底して行わないと、そこにいろいろな誤解やあれが生じてくるわけですから、その点は厳重に指導をしていただきたい。これは特に要望ですから、要望にとどめておきます。それで結構です。
先ほど
岸田委員の
円高差益還元の質疑の中で、バレル
当たりあるいは円の数字について実勢と合わない。確かに合っておりません。これはいろいろな
理由があってそうなるのですから、これはそれなりに
理由がございます。しかしいずれにしても間もなく決算が明らかになるわけです。九
電力、三
ガスの大手の決算は六月の初めにはわかりますね。それによって確定的な決算
状況が
国民の前に明らかになるわけです。今よりも相当な金額になることは否定できない事実だろうと思います。
問題は、その後の取り扱いをどうするか。これについて今質疑が行われたわけですが、この間参議院の決算委員会で、中曽根さんは何を思いついたか、補正を組む、補正予算の財源はと聞かれて、例の
電力、
ガスの
円高差益を充てます、これは全く思いつきの答弁だと思うのです。この
円高差益、これから出てくるであろう余ったものを補正予算なんかに使ってもらってはたまったものじゃない。これは恐らく口が滑ってその
程度のことを言っているに違いないと思って私は余り気にしませんが、そんなことは
国民が許しません。したがって、次の残った確定的な油種の
利益、それから円の
差益、そのものは一体どう
処理するかということがこれから問題になってくると思うのです。
そこでお伺いしたいのです。前の委員会のときに私はこの別途積立金と
原価変動調整積立金のことについていろいろやりとりをいたしました。そのときに通産省の
説明があったのを議事録ができ上がったので読んでみたのですが、これもよくわからぬのです。この別途積立金というものと
原価変動調整積立金というのは、これをつくったときはバレル
当たりが急激に下がった、それから円が急激に上がった、したがって、そのものはきちっとガラス張りで別途に積み立てておけば
国民の皆様の前にも明らかになってとやかく言われることは少ない、だからこれはガラス張りにした方がいい、それで円が安くなったらそこから出せばいいし、油が上がったらそこから出せばいい、そういうやり方の方がきれいで
国民の皆様に明らかになるじゃないかということを私はかねがね主張しておったわけです。この
二つができたと思っておったところが、この
説明を聞きますと、いや、そればかりじゃない、それ以外のものも入っておるというような
説明がこの間ございました。
そこで、この
二つの、別途積立金というものの性格、それから
原価変動調整積立金というものの性格、これは一体通産省としてはどういうふうにお考えになっておるか、これをちょっと聞かしてください。