○
上原委員 まじめな顔して
答弁されるとそうかなと思うのですが、私は忘れるのも遅いが
理解するのも早い方なんです。しかしこの点はなかなか
理解しにくいのです。
そこで、確かにおっしゃるように、いろいろの突発
事態が発生をした場合に
対処をする
機能というか、臨機応変の態勢確立というのは必要だ。先ほどのように国の
行政運営としてはあり得ないことではない。ただ、ミグ事件にしましても、これまで言われたKALの撃墜事件、あるいはダッカのハイジャックにいたしましても、
政府部内においてそういったけんけんがくがくの意見調整とか担当
省庁を決めるに当たって困難性があったということは、直接御担当なさったあなたが、
長官がおっしゃるのだからそれはそのとおりかもしらぬ。しかし急がば回れという
日本語もあるのですよ。かえってその方が結果として――物事は結果なんですよ。
緊急事態が起きた、すぐそれ突撃だというのもいかがかと思う、場合によっては拙速になっても困るので。だから、従来もそのことによって著しく国益が損なわれたとか、あるいはそれによって
内閣なり国の
行政機能が停滞をしたという結果じゃなかったと思うのですね、これまで
重大緊急事態というものがもしあるとすれば、例えばこういうものが想定されるということについてはですね。そういう面からしますと、
各省庁間の意見調整に手間取る、難しい面があるとおっしゃいますけれども、
関係閣僚
会議は何のためにありますか。やりようによってはできるのじゃないですか。防衛庁、運輸省、外務省、それぞれの担当
大臣が随時協議をし、常日ごろからそういうものについてはどうしていこうということを御相談しておけば、何もそんなに大げさにというか、こういうものを改めて
設置してやるほどのものでもない。
関係閣僚
会議で十分
対処できると思う。しかも、この
重大緊急事態ということに紛らわしてと言ったら変かもしれませんが、
国防というものまでごっちゃにしてきたのがこれは非常に問題なんですね。私は、自民党の皆さんもよくこういう防衛、
国防会議というものをごっちゃにしたあれに賛成したと思う。純防衛論から言っても、これはこれからいろいろな
問題点が出てくると思いますよ。そういう疑問さえ私個人は持っているのです。
これは今
長官がいろいろおっしゃいましたが、そういう
対処のことは
関係閣僚
会議であるとか
各省庁の
事務連絡、あるいは協力
関係というものを常時密接にしていけばできないことじゃない。しかもそれをやるのが、これを掌握するのが官邸でしょう。今だってできるわけです、今の
行政仕組み上でも。あえて仰々しくこの時点においてこれを
設置しようとするそのねらいは那辺にあるかということを問題にしているのですよ。これはぜひ納得してくださいと言うが、ちょっと難しいですね。
そこで、本当は中途で時間は切らない方が質問の流れはいいのですが、きょうは本
会議が正午からで、時間というかそういうのがあって、しかも私、官房
長官が余り解散風を吹かすものだから風邪まで引いてしまって、
勉強する暇もないですよ。医務室へ行って薬飲んで、今熱も三十八度ぐらい出ておってやっているのですよ。
まあ、そういう
問題点があるということで、そこで、
防衛庁長官もせっかくおいでいただきまして、後で
重大緊急事態のものについてはもう少し
お尋ねしますが、
国防と安全保障の定義というのは一体どういうふうに見ておられるのですか。