○工藤(晃)委員 立地
公害局長は、あなたはなぜ一方的にクリーン・ジャパン・センターや
日本製鋼所の
意見だけを聞くのですか。
二度の大修理をやりましたね、それは全く運転できないからです。もし今水分の問題、湿度の問題を言うならば、ここで富山県木材管理センター今井専務談、私書類がありますけれども、「五十七年七月六日、五社協定の席上で通年的に五五%
確保は当地では不可能と強く主張したところ、JSW土屋
部長は、六〇%でも六五%でも生産できます。どこかで基準を設定しないと
計画が進まないので」ということであります。そして、
日本製鋼所は現場を見て、水分五五%−六五%でも結構ですというふうに言ったということもあります。これは木材管理センターの現業務係長の川口氏も言われておりますけれども、やはり同じように、
日本製鋼所の営業技術宮本氏がおいでになりまして、スイッチを入れるとどんなバークでも燃料になるというので、
日本製鋼所というのはすごい技術があるなど感心した、こういういきさつもあります。
それから、富山燃料
開発の方が
日本製鋼所の広島研究所のあるプラントを見せられまして、これで何でもうまくいくのだというような話を聞き、その後八回にわたり、バークといっても水分の比較的少ないものもあればいろいろなものがある、水分の多いものもある、古いものもある、八回に分けていろいろなサンプル、相当な量を送って実験してもらったところが、どれもうまくいきますというので、すっかりそこで湿度問題、相手をだますような結果になってきたわけであります。
ですから、
最初に立地
公害局長は、水分さえ少なければ——これは富山の気候を御存じないのですか。今まで本当に。行って、実は私も行ったとき、きょう初めてお目さまを見たというようなことで、三月四日ごろでしたが、それで、五五%以下の月なんて何カ月とないですよ。だからこそ地元の人たちは、こういう水分を大量に含んだパークが処理できるということを相手が言うから、
日本製鋼所も言うし、クリーン・ジャパン・センターもそのことを言って、性能が出るというからこの仕事にうかうかと乗ってしまった、こういうことじゃありませんか。
それから、第一、プラントが完成したということはもう全くとんでもないことでありまして、これは私もこの議事録を持ってきていますが、五十九年十二月十二日から十三日、ここではクリーン・ジャパン・センターの黒須
部長がそこに来た
日本製鋼所の土屋
部長、谷口、福田氏などに対しまして、この場所で黒須
部長が「土屋さん、連続性がない、改造しなければならないことは認めますか。」土屋
部長は「認めます。」そう言うので「抜本的に見直しは必要と思うか。」「認めます。」いつできますか。六カ月後にできます。
これを後でお見せしますが、そのとき黒須
部長直筆で、どの部分は
日本製鋼所は直さなければいけない。それで認めたわけですね。どこが完成しているのですか。
そしてもう
一つ、そのころから、このプラントの性能の検定では大変権威のある
日本技術士会にクリーン・ジャパン・センター、恐らくこれは黒須
部長が頼んだのだと思いますけれども、「北洋材パーク固形燃料化実証プラント操業運転性能
評価に関する
報告書」、六十年三月発表になっております。聞くところによりますと、こんなプラントろくでもないと余りにも強く書き過ぎたために、三回直して調子を和らげているということがありますが、私たちこれを見ても、今あなたが言ったように連続運転できないということが書いてあるのですよ。プラントの連続運転性能は不十分であると判断されるということを書いてあります。それから「設置メーカーは、これらの前提条件」これらの前提条件というのは、「原料への異物の混入、水分の
変動、材料の変化、収荷量の
変動等は予想外に大きいことがしばしばおこり得ることである。したがって設置メーカーは、これらの前提条件を十分配慮してプラントの設計をすべきであり、異物混入、水分
変動、材料の変化を理由にして、ユーザー側の責任とすべきではなく、むしろメーカーとして設計に考慮不足が責められるであろう。」と書いてあるでしょう。そして
結論としては、講評の中で「プラントは本文中で述べた如く、設備の不具合と思われる問題点を解決しない限り、
現状のままでは、連続運転性の確立は困難」であると書いてあるのです。
黒須
部長も、
日本製鋼所はこんな不完全なことをやってはだめだ、直しなさいとはっきり言ったし、その直後に発表された
日本技術士会のこの
報告書にもそう書いてあります。これをよく読んでください。いいですか。
そして、一度、さっき言いました五十九年十二月の
段階で、
日本製鋼所は修理しますと約束したにもかかわらず、その後態度を変えたというのがいきさつでございます。したがいまして、その後の修理は全く行われておりません。
それで、あなたが言われた例の立ち会い実験というのは、もともとこれは富山燃料の側もはっきりと、いろいろな条件でこのプラントの性能を確かめるそういう実験でなければ
意味がないといって反対しておりましたけれども、ともかくも一度はやってみなければというようなことで、全く例外的な条件で、そのころはバークの湿度が六〇以上のかなり高い、こういう条件であった。それにもかかわらず、前もってバークを日に干して、さんざん乾かして、そしてその前に非常に長い
期間プラントをとめて修繕をしたり整備をして、いつもの何倍という人がやって、三日間か四日間連続運転したというので、もうプラントは完成した、こんなことを一方的に出している。そのとき、こちらは本当にいろいろな条件のバークでこれを実験して、本当にどこの機械にどういう問題があるか、そういうことを立ち会ってやろうじゃないか、そういう地元の人たちの期待、要求を全く踏みにじった一方的なやり方でやって、それをもってもうプラントは完成したなんてとんでもない、このときのやりとりは一体どうなっているのか、こういうことであります。
しかも、私にとって
一つ非常に強く
感じる問題は、黒須業務
部長のときには、ともかくこれは
日本製鋼所の責任をあくまで追及するという態度がはっきりとられてきましたが、六十年の三月までおられて、業務
部長が矢島業務
部長に、これは
通産省から行った人ですが、かわってから、このときから、実証プラントというのはこういう
リスクがあるのは当たり前だと言い出した。だから地元の人は、そんなことを聞いたのはこの矢島さんになってから初めてだ、こういうことを言い出した。そして先日も、何か報告会をやると言って、
最初から飛行機の時間が四時だからと言って、私はその
会議録を読みましたけれども、まさに捨てぜりふのように、プラントは完成しております、問題は燃料とオペレーターの方だというようなことを平気で言って行ってまった。しかしこれまでの経過を見れば、さっき言いましたように、五十九年十二月十三日、黒須
部長が
日本製鋼所に欠陥をはっきり認めさせて修理するという約束をさせた、
日本技術士会がこのプラン小は大きく改善しなければ連続運転ができないと言った、こういう事実からして、あなたが言ったように、ブラントはもう完成しているというようなことは、これはまさに矢島
部長と同じような言い方であって、非常に不信を買っていると思うわけであります。
それで、私もこの問題をもっとゆっくり時間をかけてここで
質問したいと思いますけれども、時間の関係がありますけれども、
一つだけ、私がなぜきょうここでこの問題を取り上げたか言いたいわけであります。
これはさっき言いましたように、
最初の
段階で補助金が簡単にクリーン・ジャパン・センターに出されて、例の補助金交付要綱でいえば、普通は競争で入札されるということなんですが、随意契約で
日本製鋼所というのが一遍に出てきてしまった。それで、技術的にはもう完成しているかのような印象を与えた。ところが、竣工式が済んだら途端に機械が動かない、トラブル続出、それで一次改造、二次改造。このときまではまだクリーン・ジャパン・センター、それから
日本製鋼所も応誠意を見せたと思うわけです。それで、さっき言った五十九年十二月、黒須
部長が直接具体的にここの欠陥を直しなさいということにして
日本製鋼所は約束した、その後で黒須
部長と矢島
部長が今度は入れかわって、こういう態度を急変させるようなことになった、このことは極めて重大な問題であります。
これはよく悪徳商法にあるのですよ。悪徳セールスで、こんなことを言わなかったよと。ところが、前の人だとそれは都合が悪いものですから、人をかえてきて、うちのそれはそんなことを言っておりませんということを平気で言うのですね。しかし、よく
考えてみてくださいよ。クリーン・ジャパン・センターのその責任者は財界の大立て者の永野さんでしょう、そして後ろは
通産省の
事業だ、地元の人が本当に信用してしまうのですよ。しかも、
最初に何度も、
経済性に問題があるのではないか、我々はそれが不安だ、こんなに湿気の多いところでバークの処理ができるか。それもできます、できますと言ってとうとう引きずり込んできて、それである
程度までは修理をしたけれども途中で突き放して、もうプラントは完成しました。これまでの議事録にそんなことは書いてないじゃないですか。
ですから、私がこれをきょう取り上げたのは、実は富山燃料の経営がこのままでは相当厳しくなってきている。これは県や地元木材業者の協力、地元銀行の協力があるから今日まで来ているけれども、富山燃料の方からいえば、自分の敷地も出した、プラント本体約半分の負担も出した、附属施設も出した、これまでのいろいろな運転だとかメンテナンス、それも経費を負担してきた、しかも製品が余りできないからもちろん収入は少ないというので、当然ここでは経営が苦しくなってくる。この問題でとてもこれ以上長くほっておけないので、そういうことで私はきょう取り上げたということが
一つ。
それから、昨年六月でさえ二十五万立米の巨大なバークの山ができて公害が発生する。地元木材業者は、ただでさえこの不況の中で苦しい目に遭っているのに、このバークの山を見て夜も寝られないという
状態がきている。富山の基幹的な
産業である木材
業界に対して大変な危機になっている、こういうことできょうどうしても取り上げなければならなかっということ。
そして、本来なら私の場合、こういうトラブルがあるとき、もちろん地元の人、富山燃料の方の
意見も聞くけれども、当然クリーン・ジャパン・センター、
日本製鋼所の方の
意見を十分聞いて、反論も十分聞いて確かめていきたいと思ったところが、一度私に会うと約束しながら、一方的にもう会うことができないということを言ってきた、こういうことになっているわけであります。
これは
通産省の
対応も非常に遅い用甚だ遺憾であります。昨年の十二月二十日、公害防止指導課の石田
課長にいろいろ私の方の要望も伝えました。ことしになってから、今度は田守総務
課長がおいでになりまして、私が代表していろいろこの問題の解決に当たりましょう、そしてさっき言ったように、豊田商事のようなことがあればこれは問題だということもそこで言われたわけであります。
ところが、その後田守総務
課長に会おうとすると、どこに行ったかいつまでたっても会えない。そして、補助金交付要綱も私の
質問する前の日まで出してこない、資料も出さない、こういう
状態なんです。それで聞くと、立地公害局のある
課長が逮捕されたから、それで混乱していてできないんだ、こんなことを言うありさまであります。
しかし、さっき言いましたように、これは
通産省の
事業であり、それで
通産省が設立したクリーン・ジャパン・センター、国から巨額の補助金が行っている。さっき言った補助金の交付要綱の中の目的というのもはっきりしている。地元の環境の改善、それから生活の改善に役立たなければいけないと言っているのに、全く逆ですね。環境はますます悪くなる、下手をすると企業は倒産するかもしれない。理に木材業者は非常に苦しんでいますよ。そういうことになっていることに対して、もっと
通産省は責任を持ってこの問題を見て、そして道理のある解決、前向きの解決をぜひしていただきたい。それで、今立地公害局の
内部で逮捕者が出たからといって、これをおくらせるようなことがあってはならないと思います。
ともかく、一方的に、一方の
意見を聞いてもうプラントは完成したとかいうのではなしに、もう一度関係の資料を、私も出すのを協力しますから、
局長さんも私の部屋へ来てください。私が行ってもいいです。それでいろいろ資料を突き合わせて、この問題をもう少しじっくり煮
詰めて、そして問題の解決に当たっていきたいと思いますが、そういう点で、どうでしょうか、通産大臣、お答えいただきたいと思います。