○塩田
委員 大臣の前向きのそのお気持ちでぜひとも実現をしていただきたいと思います。
実は、こう申し上げますのも、
中国の国内問題ではございますけれ
ども、今の鄧小平体制がいつまで続くかということであります。鄧小平体制になってから良好な日中の
関係になり、特に
孤児の問題については良好な
関係で我々の希望、
要望が大幅に
受け入れられた、そして
孤児問題が解決の方向に大きく進展しておるということは御存じのとおりでございます。その前の四人組体制のときと違ったわけですね。ところが、この鄧小平体制というものがいつどのような
状況になるか、これは我々としてははかり知ることはできません。今の状態のままが続けばいいのですけれ
ども、どのような
状況が起こるかもわからない。これはもう予測ができないことでございますが、そういった何が起こるかわからぬということも考慮しておかなければならない。これはまた
孤児も敏感に感じて不安な中で
生活をしておられるということをひとつ酌み取っていただきたいのでございます。
そこで、民活によりましてこういった
孤児センターを増設しようという
大臣のお考えでございますので、これは
東京に
全国各地の方を皆集めるのではなしに、やはり
東京もあり、これは中心になるでしょうけれ
ども、関西、大阪なり兵庫県なり、非常に前向きにこの問題に取り組んでおるところがありますし、県も既に補助を出していろいろなことをやっております。そういった地域の
状況も考え、関西はぜひとも、そして東北が多いわけでございますから東北にもしかるべきところに、
中国にも九州にもというふうに各地に設けていただきたい。先ほ
ども議論の中で、各地の方言があるので
標準語を
東京で習ってもなかなかという話もございました。そういった問題もございましょうし、いろいろな風習、
考え方、
生活様式等も違う場合もありましょうし、やはり地域に根差した、地域になじんでもらうというような形でこの問題を実態に即したものとしてぜひとも各地に増設していただきたい。このことを
お願い申し上げます。
そして施設は、
所沢センターの場合もそうでございましたが、新たな政策になりますと新たな
予算を計上して今
年度いっぱいかかってこれをつくる。そうしますと、入れるのは早くても来年から、こうなりますね。しかし、各地域で工夫をしてもらえば、施設は新たに今から土地を求めて建設しなくても、遊休施設というとあれですが、例えば中
学校を統合してあきの中
学校があるとか、あるいはこれこれの集会所になるようなものが余裕があるとか、いろいろな施設を当たってもらえば、各地で知恵を出せば実現するものがあると思うのです。これを借り上げればいいのです。そうすると直ちに利用できます。
それから通訳あるいは講師、
日本語の
先生等、適切な人でないといけないということがございます。その
人たちがなかなか得られないということを言われるかもわかりませんが、何も
東京だけにいるわけじゃなし、関西にもベテランの方あるいは
ボランティアでこういったことを既にやっておられる方がございます。こういった
方々を
ボランティア、あるいは
ボランティアでなくても政府がはっきりとそういう体制をつくるとなれば協力する方は各地にかなりおられると思います。既に
日本人孤児で
帰国されて
日本社会に溶け込んでおられる方もおられますし、そういった方もはせ参じると思いますし、そういった体制を政府が音頭を取ってつくられれば十分に
孤児の
定着促進の対策はできると思いますので、ぜひともそういったことを考えて進めていただきたいと思いますが、いかがでございますか。