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薮仲委員 きょうは本当は
長官にほかの問題でもっとじっくりお聞きしたかったのですが、もう時間がございませんので、先般、私が建設
委員会で
長官に防災マップの作成についてお願いしたところ、
長官は六十一年から本格的に取り組んでくださる、力強い御答弁をいただいて、私非常に感激をしておるわけでございます。
というのは、
長官も御承知のように、ことしは国際平和年に当たるということで、
政府が記念事業として日本の国で
地域防災国際
会議を開かれますね。
国土庁はやはりその中心の官庁であろうかと私は思うのです。開かれるのは東京、そして私の地元の静岡、名古屋でございます。ここで何が語られるかというと、大
災害というのは人命が失われるだけではなくて、住宅や
道路、鉄道、社会資本が破壊される。これはもう大変な経済的な損失になる。ですから、こういう問題をむしろ前向きに取り組んでいって、防災の観点から、発災してから後救援というのではなくてやろうという
会議と私は承っております。しかも、この
災害発生のメカニズムを明確にして何とか予防的な行事に、公共事業等も先行的にやっていこうということを伺って私は喜んでいるわけでございます。
長官は御出身が福岡でございます。これは気象庁の注意報、警報の出し方でございます。これから台風シーズンでございますが、どういうときに大雨洪水警報が出るかといいますと、気象庁は、一時間当たり五十ミリ以上、三時間で百ミリ以上、二十四時間で百五十ミリ以上雨が降りますと大雨洪水警報を発令します。このピンクの色が警報です。こっちの黄色いのが注意報です。気象庁だけがお出しになったときに、どこの河川がはんらんするのか、どこのがけが危ないのかということは必ずしも明確にならない。ですから、そういう意味で、
関係省庁の持っている貴重なデータを集めて、
国土庁長官が中心になって、すばらしい防災上の地図といいますか、そういうものをつくって対応していただきたい。
きょうは、本当は、時間があれば、
国土庁長官に御理解いただこうと思って私はここに気象庁、
建設省、農水省、林野庁、通産省工業
技術院、環境庁、全部来ていただいたのです。もう時間がないからやめますけれ
ども、
長官、これはアルメロの
被害想定図です。上が想定図で、下がそのとおりアルメロが
被害を受けた写真です。これは御存じだと思うのです。このように
被害というのは明確に想定されたとおりのことになっている事実がございます。
次の写真ですが、これをなぜ持ってきたかといいますと、これは農水省の
資料なんです。
長官が長年いらっしゃった農水省でも、これは
地域に存在する資源をどう有効に活用するかという有効利用の方ですが、逆に、裏を返しますと防災に使えるのです。この写真は何を意味するかといいますと、地下水の河川への流出はどうなっているかなど、いろいろなことがわかるのです。これは農水省の
資料ですよ。農水省は資源の有効活用のためにこういう
資料をつくっています。これを裏を返すと、河川のはんらんの可能性であるとか地質の透水性であるとかがわかり、防災に役立つのです。
先ほ
ども申し上げたように、福岡でも植生図があれば、その植生によって何ミリの雨でどの程度保水能力、湛水能力があって、下流までどのくらいで水が来るか、こういうことも気象庁だけではおわかりにならない。もしも
建設省が持っているすばらしい——
建設省はすばらしいデータをたくさん持っているのです。浸水の実績図とかあるいは河川がどの程度ではんらんするかというのは持っております。
きょうはもう時間が来ましたからやめますけれ
ども、農水省も山腹崩壊危険地区あるいは崩壊土砂流出危険地区といろいろな
資料を持っていらっしゃって、きょう
関係省庁に応援してくれますかと聞こうと思ったのです。気象庁さん、それから
長官のもといらっしゃった農水省、まさか反対しないと思うのです。応援してもらいたいのですよ。それから、
杉岡防災
局長がいらっしゃった
建設省。これは賛成するか反対するか、一言ずつ聞かしてもらおうと思うのです。それから、通産省、環境庁。環境庁だって植生図を持っているし、地盤沈下を持っている。通産省の工業
技術院は活断層を地質
調査所できちっと持っているのです。こういうのを集めてくれば立派なものができるのです。各省庁が、山崎
国土庁長官が防災マップをやろうとするときに、その趣旨に賛成するか反対するか。また、きょうは自治省もお見えだと思うのです。
国土庁がしっかりやりますと、
地域防災
計画をやっている自治省は非常にやりやすくなると思うのですが、自治省の御見解。
それぞれ簡単に、応援するかしないかだけ言って、自治省さんまでいって終わりにしたいと思います。