○上野
委員 私の方は前回とも関連がありますので、その関連をまずいろいろお聞きいたしたいと
思います。
前回、当
委員会で杉浦
国鉄総裁は、
交通に
関係する者の第一の務めであるのが安全運送なんだ、そのために明るい職場をつくりたい、その職場づくりについて強調をされました。そこで私は、労働安全衛生法に従って労働安全衛生
委員会が現場につくられているわけですけれ
ども、その
委員会を杉浦総裁の言う意味でも重視をしておるわけです。労働安全衛生法の第一条に「労働災害の防止のための危害防止基準の確立、責任体制の明確化及び自主的活動の促進の
措置を講ずる等その防止に関する総合的
計画的な
対策を推進することにより職場における労働者の安全と健康を
確保するとともに、快適な作業
環境の形成を促進することを目的とする。」こう明確にされています。
さらに第三条では「
事業者は、単にこの
法律で定める労働災害の防止のための最低基準を守るだけでなく、快適な作業
環境の実現と労働条件の改善を通じて職場における労働者の安全と健康を
確保するようにしなければならない。」こう言っておるわけであります。それについて前回いろいろとこの安全
委員会、いわゆる労安というのが開催をされてないと具体的に
指摘をいたしました。それでさらに全国的な
状況についての資料を要求したわけでありますけれ
ども、まだ届いておりません。これはぜひともお約束どおり、
法律で決められているのに開催をされてないというようなことのないように、まず冒頭お願いしておきたいと
思います。
前回名前を挙げて
指摘した津田沼電車区についてはきょう二年ぶりに開催をされる、こういうことでございました。その点は、開催をされるということでありますのでその誠意を私は認めるものでありますけれ
ども、この問題と関連して、ただ開催を形だけやればいいというものでもないと私は
思いますので、開催するのは当然でありますが、例を
一つ挙げてぜひこの点についても改善をお願いしたい。
この労安
委員会は、
事業者を一号と呼んでおるようでありますけれ
ども、その
事業者の側の態度によって大分違うだろうと思うのです。実はこの間、私も発言した
関係もございまして、新幹線の東京電気所に行ってまいりました。そこでいろいろ話を聞いてまいったのでありますが、実はこの電気所の所長さんは大変元気のいい勇ましい方のようで、事前に幹事同士で話し合うわけですね。ところが、その話し合った議題について、いよいよ開かれるとこれは議題ため、これはだめというふうにやるんだそうです。
それから、組合の方の分会長が傍聴しているのが慣例になっているんだそうですけれ
ども、その慣例で来ておる分会長に、おまえはだれだ、おまえは出ていけ、こういうことなんですね。ですから、そういうことでは明るい職場なんてできっこないんで、電気所の所長にしてみれば、組合の方の分会長というのはいわば
法律上は対等の
立場なんですね。そういうものに対する態度といい、それから具体的に自分の意見に合わないようなそういう議題については幹事間で話し合ったものまでけっ飛ばすというのです。こういうことであってはこの
委員会の所期の目的を達するわけにいかないと思われます。
したがって、
内容にまで触れておる時間がないので残念なんですけれ
ども、副総裁、この点について、開催をすることはもちろんでありますけれ
ども、開催されたら中で十分話し合いができるように、特に最近は当局の方の一方的なやり方で現場協議会というのがなくなっていますので、現場協議会とは別のものでありますけれ
ども、現場協議会で行っておったようなこともここでは話し合うことが可能だと私は
思います。したがって、その中身についても積極的に、総裁が言われたように、明るい職場づくりのためにこういう東京電気所のようなことのないようにしてもらえるかどうか、まず最初にお聞きしておきたいと
思います。