○岡本
委員 昔からよく帽子をかいて、次の人がまたその帽子を写してかいて、ずっと何人か続いたらしまいには黒パンをかいておった、こういうことで、伝え聞いた話というのは非常に曲がることがあるんですね。ですから、私は、この保健部会、これがよくひとつ患者の皆さんの いろいろな人があると思うのですね。だからその人たちの意見を十分反映できるような、こういう配慮をひとつお願いしたい。それでなければ非常に後退したものが出てくるのじゃないか。
それから、指定地域にいたしましても、先ほど話をいたしましたように、ただ硫黄酸化物がなくなった、今なくなっても前に吸っているんですね。きょう吸うてあしたぱっと病気になるのじゃない。したがって、この指定地域というものも、これはもう外すということは非常に
考えなければならぬ。私は尼崎を、その当時一番
最初入ってなくて、それで皆さんにお願いし、また
環境庁にお願いして入れてもらったことがあるんですね。尼崎は市で独自でやろうとしておったのですけれども、結局市の独自の対策というのは非常に弱い。それで、
環境庁の直轄の中に入れてもらってやっとうまく動いておるわけです。
そこで、
一つだけ実態を話したいのですが、この制度よりも大事なのは、やはり認定のあり方ということもここで一遍
考えなければならぬと私は思う。私がある病院へ行きましたら、看護婦さんでもない人が出てきてどうぞどうぞ、そういうのがいたりしまして、それで一人だけのお医者さんがぱっぱっとやっていましたが、やはりきちっとした制度といいますか、そのかわりその認定された者は十分補償していくというような面も、私はそういった運営の面もここで一遍
検討しなければならぬと思う。公正な立場から私は申し上げる。
そこで、先ほど
岩垂委員からも話しておりましたが、窒素酸化物すなわちNOxの環境基準を緩めた。そのためにこの沿道にもたくさんな被害が出ておる。これは私は
環境庁としてやはり
責任を感じてもらわなければならぬと思うのですね。
最初自動車の排気ガスの規制、随分抵抗ありました。アメリカのマスキー法が出ましてそれに合わせて私たち随分やったのですが、なかなか抵抗があった。各自動車会社からもどんどん陳情があり、また各省から随分、これはできないと。ところが
日本の技術というものは要求があればできるのですね。世界で一番立派な車ができるようになった。したがって、この狭い国土でこれだけたくさんの車あるいはまた利用する人が大分できてきておるわけですから、今車というのはとめてもなかなかとまらないでしょう。ということになりますと、総量規制も必要でしょうけれども、発生源対策をやるには――発生源対策をするのは何かといいますと、結局環境基準からくるわけですよ。
私は当
委員会で、公害対策基本法、これを変えなければいかぬ。公害対策というのは後追いなんです。したがって、環境基本法、環境対策基本法をつくれば環境から基準を決めてくるから、例えば環境基準にしましても、世の中には自浄作用というんですか、昔は水が三尺流れたらきれいになるのだという自浄作用があるわけですから、こういったところから基準を決めればこれが若干厳しくてもこれに対応していく、こういう英知は
日本は持っておるのですね。これが今日の世界一の車の性能になった。
こういうことを
考えますと、その基準を緩める、こういうようなところに今日の
国民の健康被害のふえた原因があるだろうと私は思う。全部が全部でありませんでしょうけれども、その一因になっておるのではないかということを長い間環境行政に携わった中から感じておるわけです。
一つ一つどうだったということはなかなかそこまでの
調査はできませんけれども。
したがって、こういうことを
考えますと沿道の方も非常に厳しいところは指定地域に入れていく、そして救済していく、こういうことが望ましいと思うのです。ひとつそれに対する御
答弁をいただきたいのですが、そうするとあなたの方は大概、これはまた環境保健部会から答申が出てきたらそういうようにいたします、おなかの中はこう簡単に答えようとなさっていると思うのですよ、そう顔には書いてないけれども。だから、とにかくそういうふうな意見はきちっと部会の中に出していただく、そうすれば議論の余地があると私は思うのですが、こういうのを部会の中に
環境庁として出していただけるかどうですか。