○小林(進)
委員 あなたは学のあるところを仰せになりましたけれども、あなたの結論へ行く前に、サンフランシスコ
条約でその中で吉田さんは、三十数通で前回まではやりながら
条約へ入っていったとき、
アメリカの代表にこの千島列島をひとつ協力してくれと言ったときに、この速記録ありますよ、ダレス以下の
アメリカは歯舞、色丹の二島だけは北海道固有の領土であるからといって
日本の主張は認めたが、国後、択捉に対しては一言も
日本を支援いたしておりません、無言です。無言で、国後、択捉以下千島を放棄することを間接に
日本に圧力を加えているじゃありませんか。それだから吉田さんは残念がって
日本の
国会へ来て、あなたが言われたように、さすがにサンフランシスコ
条約では放棄してきたけれども、これはあきらめない、今後もこれを馳駆して
日本はその返還のために闘うんだと、血を吐くような思いを
日本の
国会の中で論じていられたことは明らかだ。
であるならば、
アメリカはなぜ一体その講和
条約に、国後、択捉以下千島の問題に対して
日本を支援しなかったのか。支援しなかった理由は、今あなたがおっしゃったとおりで、ヤルタ協定です。ヤルタ協定はやみ協定で、
日本は
関係していないからこの中では無効だと言うけれども、今、安倍さんが飛んでいってソ連に行ったらソ連が言うのは、
国際条約、
国際協定で千島列島の問題は解決しているんだから、もはやその問題はノーコメントだといって
相手にしない。そのソ連の言う
国際協定の中できちっとソ連に帰属をしたという、その
国際条約というのはヤルタ協定なんだ。そのヤルタ協定は、今あなたがおっしゃるように
日本国はそんなものは認めないと言ったところで、敗戦国の
日本が戦勝国がつくり上げた
条約、協定は、まだそのときは交戦中だったからだめだと言ったところで、
アメリカとイギリスとソ連の三人の首脳部が集まってちゃんとした効力のある
国際条約、その中で
アメリカのルーズベルトが、おまえ
日本に参戦してくれ、対独戦争が済んで三カ月たったら
日本に参戦してくれ、その代償として南樺太と千島列島はソ連おまえにやる、こう明確にルーズベルトが言っているじゃありませんか。
この問題をこのままにして安倍君がソ連に出かけていったところで、迫力はありませんし、私が申し上げたことなんか
日本の国民は全部知っているのですよ。全部知っているのです、自分たちの国を放棄して、
アメリカのために放棄させられていて、そして今さら国民をだまして
日本の固有の領土だといってソ連へ交渉したところで、そんなものが力が入るか、ソ連に
相手にされないよということを国民は知っているから、中曽根さん、もう時間が来ましたからやめますけれども、対ソ連交渉、領土の返還はあなたならばやり得る一番大きな仕事だから、これを成功させるためにも対ソ交渉の理論構成をきちっと改めて、そして国民にも真実を知らせて、世論を背景にしてこの闘いを組むようにしていただきたいとお願いをいたしまして、私の質問を終わります。
御
答弁がありましたら、ぜひお聞かせいただければ結構でございますけれども、終わります。