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田中(美)
委員 大変苦しい御
答弁で、ニカラグアの問題が
アメリカとニカラグアの二国間の問題だというならば、ソ連とアフガニスタンの問題でも二国間だということで反対の
立場もとれる。私は、反対の
立場をとらないで賛成の
立場をとったことを評価しております。国によってそういう詭弁を弄するようだ弁解をしたから、
アメリカが反対すれば反対、
アメリカが反対すれば棄権というような、これは
日本の
政府が非常に主体性がないということではないか。
特に、この四百十五号の決議などで反対しているということは、
西側諸国の一員だから
日本が目立ちたくないからではないかというようなうわささえ立てられているということは、全く
日本の
政府の主体性のなさと一貫性のなさ、相手国によって基準というのを皆変えているということが、国連の舞台で非常に明らかになっているのではないかと思います。今ニカラグアが、あらゆる形で
アメリカから不当な介入をされていることを非常に多くの国が批判しているときに、
日本はこれに対しては棄権という態度、これは一刻も早くこの態度を変えて、やはり国連憲章に基づいて一貫性のある、公正な
立場というものをどの国に対してもとっていくという基準を持って、ニカラグア問題に当たっていただきたいというふうに思います。
これは、植民地独立付与宣言というものが採択されてから二十五周年の間に、八千万の人たちが植民地から脱出して独立あるいは自治を獲得しているわけです。国連も加盟国が、百カ国から百五十九カ国というふうにふえています。
安倍大臣も御存じたと思いますが、永世中立の国として有名なスイスが、当初はやはり偏向しているという
立場から国連に加盟していなかった。しかし、現在の国連というのは非常に公正になりつつあるので、スイスも加盟しようかというようなことも新聞などに報道されているということは、やはり国連に非常に多くの国が参加し、そこでの多数決で物が決められていくということが地球レベルでの常識になってきているときに、なぜ
日本だけが
アメリカが反対すれば反対、
アメリカが反対すれば棄権という、西側の一員であるから目立ちたくないなどというような、恥ずかしいようなことを外国で言われるということはぜひ改めてほしい。これは
世界の孤児になるのではないかと思います。
御存じと思いますが、植民地独立付与宣言の履行
状況に関する特別
委員会の
調査で、秋の国連総会で何が民族の自決権を侵し妨げているかということで、二点を挙げております。それは、やはり先進国が植民地的な利権を求めて
経済介入をしていることであり、それからもう
一つは、それらの
諸国で先進国が軍事
活動をしていることであるということをはっきりと言っているわけですね。ですから、ニカラグアの問題に対して、これは現在起こっていることですので、やはりアフガニスタンに対してきちっとした態度がとられているように、ニカラグアに対してもきちっと、この国連の特別
委員会できちっと出した観点から見てほしい、そういう基準できちっと見てほしいと思うのですね。何でも
アメリカにくっついていくというようなやり方というのを改めていただきたい。この点についての
安倍大臣の見解をお答え願いたいと思います。