○関
委員 この問題については、さらに検討してみなければならない
内容が含まれているとの
お答えもまたあったわけです。そういう
意味で、この問題についてはよほど吟味しなければならない
内容を持っているものだと思いますし、この後もまた私の方で続いて質問を予定しておりますので、ただいまの答弁で了承というわけにはいかないことだけを申し上げておきたいと思います。
私はさらに、先般のソビエトにおける
原子力発電所の
事故に関連しまして、
我が国の
原子力発電所の総点検をしたらどうか、こう提言いたしました。それに対して
科学技術庁長官は、年に一遍
検査をしておることでもあるし、今にわかにそれによってすることも必要ではないのじゃないだろうかという見解を出されました。そのときに私は、年に一遍の
検査というものがあると言うけれ
ども、年に一遍の
検査というものがちゃんと行われているのか、十二カ月のうち九カ月稼働、三カ月点検、場合によっては十カ月稼働、二カ月点検、そういうようなことがきちんと行われているのか、こうお尋ねをしましたところ、一年の一カ月内外でということが
お答えの中にありました。しかし、電気事業法等を見まして、また通産省の規則等を見ますと、
原子力発電所における
定期検査というものが、それぞれの事態において一年間にきちんとやったりそれを過ぎてやったりして、非常にまちまちになっているのじゃないだろうか。それに対して
原子力研究所等の所有にかかわるところの
原発については、確かに年に一遍、一年以内にきちんと行われている、こう
資料としても出されているわけです。
いただいた
資料を見ますと、年に一遍きちんとやっているのは原研の
発電所の実態で、
電力会社の持っているところの
原子力発電所の点検というものは一年に一遍ということが行われていない。そうしてこの表を見ますと、当然一年に一遍行われていなければならないのが、例えば福島第一
原子力発電所一号機、これは四十六年三月に
運転であります。四十六年の三月ですから、今の六十一年四月までということになりますと十五年たっている。十五年たっているのに十五回
検査をしているか、こうなりますと、
検査の件数はことしの四月現在で十一回となっている。十五回もしなければならないものが、十一回にしかなっていない。それから同じように二号機に至っても、四十九年七月ですから十二年たっていますね。十二年たっていますから少なくとも十二回はやられていなければならないというのに、八回であります。同じように福島の三号機、これは五十一年三月にできたものですけれ
ども、
運転して十回はやっていなければならない。にかかわらず、おやりになっている回数は七回であります。
こう見ますと、年に一遍
検査をしているということ、あるいは十二カ月後、一年前後にやっているということが規則の中に定められていながら、ちっとも
現実的には行われていない。こういうことについて、今のソビエトの事態というものを見ますときに、厳重にこれはさせなければならないのじゃないだろうか。我が党の
原発の総点検をしなさいということについて、科技庁
長官はきちんと行われているからその要はないと言っていますけれ
ども、何もきちんと行われていない。こうなりますと、言葉を信じるのじゃどうにもならない現状が今
原子力行政の中にあるのじゃないだろうか、こう思うわけであります。
この事実、これは何も今申し上げたところだけじゃない。全部です。一番いいところをとってみますと川内
原子力、ここだけは、五十九年七月にできてことしの六十一年四月までの間、二年足らずですが、二回やっています。ここだけは合格。それからもう一つ、玄海
原子力の二号機、これは五十六年三月にできて五年たっているのですが、四回やっておる。まずまずというところです。あとは全部、
検査の
期間というものが決められた規則どおりに行われていない。私
どもの主張しているところの現
時点において、やはりこの際ソビエトの
事故にかんがみて当然やるべきものではないだろうか。そういうようなことについて先般の我々の
決議としても、国内における安全にかかわる
規制をやれという表明をしておるわけなんで、どちらからでもよろしゅうございます、通産の方で考えられている
考え方があるならばそれなりに、科技庁においても、今の話を聞いて、そういうことになっているとすれば科技庁の所管の中はいいかもしれないけれ
ども、通産の所管の中においては今までのような
状態であることに照らしても再検討、そして一斉に点検、こういうことを
要請すべきではないだろうか、こう思うのでありまして、その点から科技庁
長官あるいは通産の代表、いずれでもよろしゅうございます、
お答えがいただければと思います。