○関山委員 それから、次は
安全対策の問題なんです。
これは
大臣の所信でも
国鉄問題に次いで大きく取り上げられて決意のほどを示されているのですが、それはそれで結構なんですけれ
ども、前
大臣もいらっしゃるわけですが、日航機事故は、私は
交通安全におりましたものですから、この間ずっとフォローしてきて、この間もう一遍議事録を読み直してみたのですね。従来も大きな事故が起こると、やはりそこで慌てて
対策をというパターンが続いているのですが、しかし、今度の日航機の事故などを見ていますと、事故後の処理まで何か後追いだということなんですね。
二つの点でそのことが申し上げられるのですけれ
ども、実は昨年八月十二日に事故が発生いたしまして、その後八月二十八日に
交通安全対策特別委員会が開かれているのですよ。同僚議員の永井議員の
質問を実は数日前に読み返してみたのですけれ
ども、事故後のこの永井
質問の中では、その後の展開、例えば隔壁に
原因があるのじゃないかとかあるいは隔壁の問題はボルト一本でも大変なことになりますよとか、これだけの事故を起こしたのならすべての飛行機についてこの際一斉に点検したらいかがですかとか、八月の二十八日の
段階で
質問をしているわけですね。
これに対して、そこで十分なきちっとした答えが言葉としては出ているのですけれ
ども、その後の展開を見ていますと、大変後追い、後追いになっている。事実、いわばボーイング社
自身の発表によってボルトの問題が出てくる。あるいは先ほ
ども触れられました最近の、機首の部分の亀裂の問題が出てくる。
一つは、そういう永井
質問との
関係で見ましても、既にそういう問題が起きて、事故後の問題の処理をめぐってさえも積極的に
対応していないのじゃないかということをつくづく感ずるのです。
それからもう
一つは、それとの
関連で、今申し上げましたような、ボーイング社の自発的ないわばこういう問題に対する態度というのでしょうか姿勢というのでしょうか、アメリカ
航空局あたりの姿勢も含めてですけれ
ども、こういうのを見ておりますと、私はむしろ
運輸省あたりも非常に微妙な立場にあるのじゃないかと思うのですが、そこは逃げずに積極的に問題を
指摘するぐらいの姿勢がないと、この種のものはいかぬのじゃないか。そこで一人二人傷がつく人が出るのはやむを得ない話ですけれ
ども、しかしそんなことよりも何よりも、自浄能力じゃありませんけれ
ども、そういうものがこの間の事故処理の過程でももっと出てきてよかったのじゃないかな、こう思うのですね。
例えば
一つ例を挙げますと、日航があらかじめしりもち事故の点検についてミスがあったのじゃないかという
指摘をして、当時は亀裂はなかったという日航の
答弁があった。そして
運輸省はその検査をしているのだが、仮にあったとしたら
運輸省はそれなりの責任はとらなければなりませんよとこう言われて、その後大島さんは、「この点につきましては、
日本航空のボーイング社に対する監督、検査にやや不十分な点があった」ということを言って逃げちゃうわけですね。これではやはりよくないのじゃないか。やはり事故の問題というのは、もう
一つ運輸省自身の姿勢をお変えにならなければならないのじゃないかなという気がいたしますが、
大臣、いかがでございますか。