○本岡昭次君 まあ、これ以上やると水かけ論になるように思いますので、まだ
質疑も続くと思いますし、我々とのすれ違いをどうするのかという問題の調整する場もほかにあると思います。したがって、私は中曽根総理の言っている
年金額の実質的価値を長年にわたり維持するという機能を持つ
共済年金制度のこの信頼、ここに信頼があると思うんですが、それを失わないためにどうしたらいいかという問題をこれから
考えてもらいたいと思うんですよ。六年間も、さらに七年、八年という人もおるかもしらぬ。しかし、もう一方で、あなたの言った
世代間の均衡、これも大事にしなきゃいかぬと私は思います。これからの人は通年
方式で、
厚生年金方式でいくんですからね。これも大事です。だからその両方をどう調整するかという問題がある。
だから我々は、今までの
共済年金方式で年間四百万も四百五十万ももらっている人の分と、それから年間三百万前後しかもらわない人という、そういう過去の
共済年金方式によって有利に
年金が
計算された人とそう変わらないという人と、こうあるわけなんで、やはりこれも一律にやらないで、どっかのところにちょっと線を引いてそして調整するとか、あるいはまた激変緩和というふうなものをそこに入れて、そして
年金額の実質的価値が大幅に下がることのないように価値を維持していく努力、それは現給を支給するというのもそれも価値を維持する
一つの努力だと思うけれ
ども、しかし、これが六年も七年にもわたってやるというのはかなりこれは低下をするし、実質的価値を維持するという努力の中に入らないと思うんです。それと、
年金額の低い人でそして二年なり三年なりやっている人については余り差のない場合はもうこれは
共済年金方式でそのまま移行さしてもいいんじゃないかという、かなり
年金額を受給している金額の問題と、それから長期にわたる場合の間における激変緩和の問題とかいういろんな形で
年金の実質的価値を維持するという
一つの課題と
世代間の均衡を図らなきゃいかぬということの課題の間の調整を図る僕は工夫はあると見るんですよ、僕らの素人が
考えても。だから、それはこれからの努力によって何らかの歩み寄りというものをそこに見出して、そして
私学共済年金を現在もらっている人は、それこそ戦前から戦後にかけて
私学の苦しい時代に一生懸命頑張って、そして今
年金生活に入っておられて、スライドだけが唯一の楽しみに生きておられる
人たちがあるわけでありまして、ボーナス
一つあるわけじゃなし、そういう
人たちの気持ちというものを少しでもどうにかカバーしていくというふうなものが、これはやっぱり
審議の中に出てこなければ、もう政府が出したのはもうそれですべて最善、最高、最良でございまして、一切受けつけませんということであったんでは、それこそ社会保障
制度審議会が出したように、特に
年金スライド問題は
年金に対する国民の信頼を裏切りかねない中身を持っていると言っている、そういうことに対してやはり私たち具体的にこたえていけないということになるんじゃないか、こういうことを思いますので、これは
答弁要りませんけれ
ども、強くこのことはこれからの
審議の中で
要望をしておきたいと思うし、そうしたことについて政府が具体的に受け入れていただくというような状況である場合にも我々の態度、またこれ拒否されると態度は当然変わってこようと思うし、できればそうした起こり得る矛盾の解決についての努力を願いたいということを、このことについては
要望して次の問題に入っていきます。
次のもう
一つの問題は併給調整の問題なんです。
これも抽象的な問題ではちょっと論議がかみ合わないと思いまして、
文部省に次のような例の場合の具体的な中身を
お願いをいたしました。それは、妻が四十五歳のとき夫が死亡し、その後、妻が就職して
私学共済の
組合員となった場合の遺族
共済年金と
退職共済年金の併給調整ということが具体的にどのような状態で起こるのかということの具体例を調べるように
お願いしておきましたが、それについて示していただきたい。