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本岡昭次君 いや、だからその理屈が間違っているでしょうと私は言っているんですよ。世代間の均衡という
事柄がまず先行して、現在もらっている人の
年金の実質的価値というものが維持できないということ、それは今度新しくもらう人が一般方式じゃなくて通年方式に皆変わるんだから、今まで一般方式でもらっている人もひとつ通年方式でやってくれということなんですね。だけれ
ども、もらっている者は現に一般方式でもらって、そしてそれによって
年金を軸にする生活を維持しているんですから、そしてそれが低下しないようにスライドが行われているんですから、そこで実態として、事実として認めないかぬのは、既裁定
年金者の一般方式から通年方式に裁定がえをすることのよしあしじゃなくて、その生活を維持してきた
年金の価値というものがそこで下がるという事実は認めなしょうがないと思うんですよ、下がるんですから、下げられるんですから。そういうことがこれから再々行われるようなことになった場合は、いわゆる
年金制度そのものに対する信頼というものを裏切りかねないと言っているんですよ。だから、そのことをまずそれは認めないかぬですよ、文部
大臣は。認めた上で、どうするかやなしに、それはもう起こっても仕方がないというふうなことをもし言ってしまえば、これから
年金をもらう人がいっそういう事態が起こるかもしれないというふうなことで、まさに
中曽根総理大臣が言った、
共済制度の中の
年金の何たるかということは、やっぱりそこの実質的価値というものを長年にわたり維持するということなんだという基本的な問題がそのたびそのたびの改定によって崩れていくということになれば、それは全体としての
整合性というものはついたとしても、現在、
年金もらっている人にとったら納得できないのはこれは当たり前なんですよ。だからそこのところをどうするかということが僕は
政府であるとこう思うし、それがうまくいってこそ初めてそうした大改革もうまくいくと思うんです。だから我々としては、実質的価値というものを機械的にどんと落とすんじゃなくて、その間にやはり、一方では
年金額の実質的価値を長年にわたって維持するのが
共済年金だと言っているんだから、その
考え方をその中にどれだけ生かすことができるのかという工夫、努力というものがそこでなければ、これからの者はみんな通年方式でいくんだから今一般方式でもらっている者は通年方式で
計算して下がっても仕方がないじゃないかという、こんな乱暴な
考え方でいくと僕はだめだということを言っているんですよ。だからそこのところはもっといろんな経過措置、あるいは激減緩和の問題、また、私
どもが言っているんですけれ
ども、これにしても、
併給調整と同じように一定のレベルをしいて、そしてそれ以上の人は、例えば私
たちの仲間でもそれは年間四百万も
年金をもらっている方がおります。だからその人が下がったからといっても、それは実質価値のうちの影響も少ないでしょう。だからその人、人によって下がることによるかなり違いがあると思うんです。だからこれも
所得のところでどこかで線を引くとか何かの、あるいはまた全体の下げる
金額を全体に激減緩和ということで補正率をそれほどでないが掛けて全体のカーブを緩やかにするとか、いろんな措置をやっぱり現在
年金もらっている人にしてやらなければ、これはもう大変な不満がうっせきして大変なことになる、こう私は思うんです。だからもう少し柔軟な
考え方に立って、この
審議の中で
年金スライドの一律的な、今のような機械的なやり方での停止でない、もっと別の方法はないかということを真剣に僕は文部省として
私学共済年金の中で模索をしてほしいという要望をするんですが、いかがですか。