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和田静夫君 今の
答弁で強い関心をお持ちになっているというふうに理解しておきます。ともあれ、もう時間がありません。総括的に本来、このことよりも、もっとこれからの自由化に伴うところのものでの
対策をお聞きしたかったんですが、時間がなくなりました。そこのところちょっと主張だけ申し上げておきます。
その前に、
大蔵省も現経営陣と同様に私は責任が問われなきゃならぬと実は思っているんですよ。これは大蔵
大臣、一昨年田代現社長を会長として送り込まれた。その会長職は代表権を持っていた。その前にも実は
大蔵省から天下っているんですよね。これはいろいろのことがあった結果天下っているわけです、それで送り込んでいるわけです。にもかかわらず、平和相互の体質というのは一向に変わらなかったわけです。問題銀行に対する天下りといいますか、そういう手配をしたことの効用が出なかった。私は長いこと東京信用金庫だとかその他幾つかのことをやってきましたけれ
ども、天下りというばかりで、ほとんどそこのところが役に立たなかった。どれを
考えて、みても、東京信金を
考えてみても、あるいは大光相互を
考えてみても、そういう
措置というのは全然だめだったんですよ。それにもかかわらず、それと同じことをやってきて、じんせん日をというような感じがしますけれ
ども、余り非難をして言っているわけじゃありませんが、今後を
考える場合に、ちょっと振り返り見て少し教訓にしなきゃいかぬのじゃないかという意味で言ってるんですが、十年前からここは問題があらわれていたわけですし、私も指摘をしていたわけです。
で、同行に大蔵から役員が行かれた後も実は不良な貸し付けが行われたり
融資が行われている。ここのところを私は非常に重要だと思っているんですよ。大蔵の検査が何度もその間に行われているわけですね。ところが、検査対象として二重帳簿、三重帳簿をつくったと言われているんですが、そのことは置いておいても、とにかく大蔵出身者が行かれたけれ
ども、その役員を通じて事実関係を
大蔵省は知り得る立場にあった、あるいは知ることができなかったのかもしれない、こういうふうに思うんですね。これはたしか決算銀行なんでしょう。そこで事実関係の追及はこれからもう少し調査された後で機会を見て論議をさせていただきますが、この世間をにぎわした問題銀行に対して適切な
指導、指揮というか、そういうものを行ってこられなかったんじゃないかということを大蔵
大臣、私は痛切に思うんです。
金融自由化の進行で
金融の
再編成が必至の情勢にある。平和相互銀行が皮切りになる可能性がある。大蔵当局としては、不相問題と
金融再編成問題を関係づけてどう展望をお持ちになるのかというような形で教訓を導き出さなかったならば、これはいけないのではないだろうか。可能性として都銀の吸収合併ということがある。そういう事態も今後の
検討にはなるんだろうと思うのでありますが、当然そういうことも含むとして、救済方式は、関連なんですが、第一に日銀が低利
融資を行われる、第二に相銀協の協調
融資がある、第三に都銀その他の支援という方法。そこで、こういうような救済方式というのは今後中小
金融機関の救済方式にこのスタイルが一般的なものとなっていくのだろうか、ここのところだけはきょう大蔵
大臣に確認しておきたいんですよ。例えば第二の相銀相互の協調
融資ということになれば、これは実害がすぐ他相銀に及ぶということでもあるわけでありますから、そういうようなことで、これからずっと将来のことを展望して、金利の自由化などとの中で起きてくる問題についてのあれはこの中で優先的に、例えば日銀が、相手によって、組合になるか金庫によって違いますが、日銀がまず低利
融資をやるということが常道化をしていくのだろうか、その辺のところがはっきりできるのならばはっきりさせていただきたい、そういうふうに思っています。
それからもう一つお答えいただきたいのは、救済態勢が発動されるに当たっては、これまでの乱脈経営の全責任を大蔵出身者を含めて問うこと、そして実効ある再建のプランを立てることが必要だと思うんですが、
大臣、今後そういう
指導がされると
期待しておいてよいのだろうか。経営責任と預金者保護を混同してはならぬわけでありますから、そこのところです。
それから相互銀行が、平和相互に限りませんが、都銀と信金などのはざまに置かれている、これはよく今盛んに報道されているところです。そうすると今後も平和相互的経営危機を迎えるところが出てくるのではないだろうか。私は非公式にはここのところは大丈夫ですかと言っているところもありますが、それは出てくるのじゃないか。ここのところは、きょうは大光相銀のときに幾つかのことを私言っていますから具体的なことは申しませんが、どうもそういうことが危惧される状態にある。そこで、そういうものの見取り図をどういうふうにお書きになりながら銀行行政全体を今後おやりになっていくのだろうかということが大変気になります。
もう一つは、これで最後にいたしますが、中小の預金が大手にどんどん食われていっていますね。
融資についてのスケールメリットを生かしてどんどんといっておるわけですが、こういうような
状況は極めて問題でありまして、これは何らかの制度的歯どめといいますか、大中のすみ分けが必要だというふうに、
大臣、
考えるんですね。これはどうにもならぬものなんだろうか。
金融緩和の方向が……