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説明員(山下弘文君) お答え申し上げます。
先生御
指摘の
流通機構の調査でございますが、私
どもも
通産省の所管の物資について行ったわけでございますが、企画庁、
大蔵省、
農水省、それぞれ
担当の部門について行ったものでございます。
そこで、私
ども通産省の主として扱いました分野と申しますのは、
国内での小売
価格が
外国に比べて非常に高いということがよく言われておりますいわゆるブランド商品を中心に行いまして、ある
意味ではそういう特別な商品の
流通機構を調べたわけでございます。お手元にごらんいただいていると思いますが、その結果といたしましては、
流通段階での、いろいろ
品日によっても違いますし
輸入業者の形によっても違いますけれ
ども、卸とか小売のマージン自身は、国産品の同種のものと比べてほぼ同じであるというような結果になっております。あと、問題は総代理店のマージンということになろうかと思いますけれ
ども、総代理店の場合には、国産品の場合にはメーカーが負担する広告宣伝費というようなものもカバーしているというようなこともありますので、一概に
流通ということで考えでいいのかどうか問題があるというふうに理解しております。そういうことでございますので、ブランド品の
価格設定につきましては商品の特性に応じましてやや高目に、高級品だというイメージを確立する
意味で高目に設定されているのではないかというような状況が見受けられました。ただ、このこと自身は
日本に特別のことでもございませんで、ほかの
輸入国においても見受けられるというようなことだと理解いたしております。
そこで、これからの
対応でございますけれ
ども、私
どもといたしましては、今申し上げましたような販売戦略というのは基本的には各
企業の問題であろうかというふうに考えておりまして、
政府が具体的にマージンを幾らにすべきであるというようなことを言うべきではないのではないかというふうに思います。ただ、
輸入拡大の観点から申し上げますと、こういうような限定的なマーケットだけをねらうような販売戦略というものをとるだけではなくて、むしろもっと積極的に
日本の消費者のニーズの開拓とか、あるいは
日本のマーケットの特徴を踏まえた商品企画をやっていただくというようなことを、海外のメーカーに期待したいというふうに思っております。
私
ども通産省サイドといたしましては、
日本の
市場ニーズの情報の提供、あるいはきめ細かいコンサルティングというようなことをやりながら、新しい
輸入品の
拡大というものを図っていきたいということでございます。