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安恒良一君 そんなことを言われても、オン
レール部面の
合理化という
意味で人は大幅に減らす、扱い駅も減らす。じゃ今あなたがおっしゃったように、
トラック運送業というのは荷物を集めて送るんだということが本当にできるのか。私は今ここで、もう
瀬谷先生が言われたこととダブってそこのところを議論しようと思っていませんが、オフ
レールの問題について、
輸送コストが果たして高いのか安いのか、
国鉄を使う場合、そこのところをどうするのかということをあわせて御
検討なさらないと、これ
答申いただきましたけれども、全然書いてないんですね。若干、「販売方式」のところで、「
貨物鉄道会社と物流事業者との連携の一層の緊密化を図る。」と書いてあるだけですね。あと何も書いてない。
私は、私なりに業界に聞いたんですが、こう言っているんですね。
往復列車の販売については、同方式が導入されるのであれば、基本的にその購入に努力をしていくが、種々
問題点があり今後さらに詰めたい、こう言っているんですよ、業者は。まあ安売りするなら買う人あると思いますよ。ところが、今申し上げたオン
レール、オフ
レールを通じての
輸送コストのところがきちっとしない限り売ろうと思っても売りようがないと、こう言っているんです、
通運業者は。こういうところについてあなた
たちは本当にどうされようとしているのかということですね。
私は、この行き方でいくと、
国鉄の
貨物というのは安楽死をさせるつもりなのかどうかということを心配する。私はそうあってはいけない。というのは、今申し上げましたように、
トラックで運ぶと四泊五日かかる。大阪−東京間二泊三日かかる。こういうところを、
ダイヤさえきちっとし、集荷さえうまくやれば、そして
コストを
トラックに負けないようにすれば、本来そこを使うべきだと思うんです、大きい荷物は。せっかく
レールがあるんですから使うべきだ。それが
国民経済の観点からも正しいことだと思う。
ところが、今のところはオン
レール、オフ
レール両部面の
コストから比べると全然太刀打ちならないんですから、だからそれを太刀打ちできるように、しかも
鉄道の特性を生かしてやるように
考えるためにはどうすればいいのかという観点から
考えて、例えばその場合に、
瀬谷先生がおっしゃったように、いわゆる
鉄道会社を分離する方がいいのかどうかという基本論もあるんですよ、これは。それから、
貨物鉄道会社としてやる場合においても、片方は六つに
分割されている中で本当に売れるような
ダイヤが引けるんだろうかどうかという問題がありますね。
いろいろな問題を
考えてみると、あなた
たちは口頭では、売れるような
ダイヤを引きます、今
検討していますと言うけれども、なかなかそう、片方では
旅客走っているんですからね、
旅客走っている間に
貨物を走らせるんですから。
旅客とめてなら別ですよ。それだったら物すごい
ダイヤが引けるでしょう。昼間なら昼間でもばあんとか、夜間なら夜間でも引けるでしょうが、そうはいかないですね。まず
旅客会社は
旅客中心ですからね。片方は
旅客会社で、片方は
鉄道貨物会社ですからね。そうなると私は簡単にどうも、まず人を減らしてそしてやってみる、やってみるけれども結果的にはどうにもならなかったということで、いわゆる安楽死の
方向に
貨物が行くんではないか。
ですから、私はもうこれ以上論争しませんが、
大臣、もう一遍、今申し上げた
貨物というものはどういうものなのかと基本論に戻って少し
検討していただきたいと思う。ですから、拠点間
直行、専貨、そういうことも大切。しかし、本当に生き残るなら小口混載制度の復活についても私は
鉄道の有利性を
考えてやる方法があると思う。ところが小口混載制度は一切やらないということですから、
コストが高くつくからやらないということですから、それらを含めて真剣に、
レールの持っているよさ、そういうこと。それからいま
一つ大臣、どうしても今の百鬼夜行の運送業界のあり方、これは総枠を僕はやっぱり
検討せざるを得ないと思うんです。
とにかく法律では四泊五日のところを三泊四日で突っ走ったり、ひどいのになると二泊三日で突っ走るんです。それで
コストを片方は下げているんです、
トラックの方は。これはめちゃくちゃなことをして下げているわけです。本来、二七通達で言うと東京−福岡は四泊五日で走るようになっているんです。三泊四日になったらもう基準法違反です。ところがそれでやって片方は
コストを下げているわけですからね。それと
競争しなきゃならぬことは事実でしょう。ですから、そういうところを
大臣の方野放しにして、
トラックの方のめちゃくちゃなことを野放しにして、
国鉄だけをこういう会社でやったって
競争、太刀打ちできないですよ。だから、日本の物流の秩序をどうするのか、全体でどうするのか。長距離
輸送は
国鉄が持つならある程度持つ、こういうロング的な計画を立てた中でやはり
国鉄の
貨物の再建をお
考えにならないと、これだけでやったら、またぞろ何年か後には
国鉄貨物は行き詰まっちゃった、いわゆる専貨、拠点
直行ということをやっても行き詰まった、こういうことになると思うんです。これは私の
意見として申し上げておきます。
そこでいま
一つちょっとお聞きしておかなきゃならぬのは、これは
国鉄の
貨物のあり方だけが
答申されていますが、例えば福島臨海等の、
国鉄から枝線となって今まで
貨物を集めてきてやっている会社が全国で十幾つありますね。これはどうしようとされているんですか。その会社は労使とも、こんなことになっちゃったらもう全部うちもなくなっちゃうんじゃないだろうかということで大変な、十幾つの、例えば
一つの例を挙げますと福島臨海というのがございます。これは
国鉄も出資をされておるんですが、そういうところがこの
答申では全然触れていないんですね。どうしようとあなた
たちはされているんですか。それを聞かしてください。